講義名 教育の社会学 ≪◇学部≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 月3
単位数 2

担当教員
氏名
宮島 健次

学習目標(到達目標) この授業の到達目標は、以下の3点です。

(1)教育事象を社会学的視点でとらえるとはどういうことなのかを学び、その方法を実際に援用することができる。
(2)教育学と社会学の2つの領域に関わるキーワードを「自分のことば」で簡潔に定義できる。
(3)個人に関わる「ミクロの教育事象」と集団に関わる「マクロの教育事象」の機能や関係性を客観的かつ具体的に説明できる。



授業概要(教育目的) 教育社会学は教育学と社会学の両方の領域にまたがる複雑な学問であり、その研究対象も多岐にわたっています。教育社会学を学ぶものは皆一様に、教育学の知見と社会学の知見に深くならなければならないと同時に多面的な視点でさまざまな教育事象を捉える必要があります。この目的を達成するために、授業は指定したテキストを精読し、その意図していることを正確に読み解き、理解していくこと、およびそのテーマに関連した時事的な話題の解説などを中心とします。さらにそのことがらに関する皆さんの意見やコメントを聞いたり、書いていただいたりして、実践的な「教育的事象を社会学的視点から捉える」訓練を行なっていくつもりです。

授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス本授業についての説明
第2回テキスト第1章「教育と社会の問い」の精読と検討教育と社会の関係および教育社会学の学問的位置づけについて理解を深めます。

【事前学習】テキスト該当章の精読、キーワードの確認
第3回テキスト第2章「学校化社会」の精読と検討社会が「学校化」することの功罪について理解を深めます。

【事前学習】テキスト該当章の精読、キーワードの確認
第4回テキスト第3章「ライフコース」の精読と検討人としての生き方、在り方について理解を深め、検討を加えます。

【事前学習】テキスト該当章の精読、キーワードの確認
第5回テキスト第4章「少子社会の家族と子ども」の精読と検討少子社会における家族のあり方や子どもの位置づけについて理解を深め、検討を加えます。

【事前学習】テキスト該当章の精読、キーワードの確認
第6回テキスト第5章「教育とジェンダー」の精読と検討ジェンダーがなぜ問題なのかを理解し、教育がジェンダーを再生産しているということについて理解を深めます。

【事前学習】テキスト該当章の精読、キーワードの確認
第7回テキスト第6章「カリキュラムと知識」の精読と検討隠れたカリキュラムの影響力について理解を深めます。

【事前学習】テキスト該当章の精読、キーワードの確認
第8回テキスト第7章「メリトクラシーと学歴」の精読と検討昨今社会問題となりつつある「格差」について理解を深めます。

【事前学習】テキスト該当章の精読、キーワードの確認
第9回テキスト第8章「学力と意欲の階層差」の精読と検討学力差はどのような要因で生じてしまうのかについて理解を深めます。

【事前学習】テキスト該当章の精読、キーワードの確認
第10回テキスト第9章「高校多様化の可能性」の精読と検討メインストリームではない学校教育の存在意義について理解を深めます。

【事前学習】テキスト該当章の精読、キーワードの確認
第11回テキスト第10章「入試と選抜」の精読と検討入試の意義と選抜の難しさについて理解を深めます。

【事前学習】テキスト該当章の精読、キーワードの確認
第12回テキスト第11章「資格社会化と就職」の精読と検討教育と労働市場の連結に関する理論について、理解を深めていきます。

【事前学習】テキスト該当章の精読、キーワードの確認
第13回テキスト第12章「インターネット社会と若者」の精読と検討高度情報化社会である現代に欠かせないものとなったインターネットが、社会に与えたインパクトについて考察していきます。

【事前学習】テキスト該当章の精読、キーワードの確認
第14回理解度の確認要点のまとめ
第15回まとめまとめ
授業形式 基本的にテキストの精読を中心とした講義形式で授業は進めていきます。毎回の授業のはじめには、前回の復習としてテキストのキーワードを自らのことばで定義づける作業を行い、専門用語になれるとともに教科書の内容の理解を深めていきます。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 80% 0% 20% 0% 100%
評価の特記事項 この科目ではテストを行わない代わりに、レポートで成績評価をします。レポートは合計2回です。〆切や内容については授業内で指示します。このレポートを2回とも提出することが単位認定の条件です。
テキスト 近藤博之・岩井八郎『教育の社会学』放送大学出版局,2015,2916円.
参考文献 必要に応じて、授業内で指示します。
オフィスアワー(授業相談) 授業内で配布する詳細シラバスに記載してある指定アドレスに連絡してください。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 皆さんの名前と顔をできるだけ早く覚えることを信条の一つとしていますので、出欠確認は授業開始時に必ず行います。残念ながら、出席回数が3分の2を切ってしまった場合は、単位をとることが出来ません。なお遅刻は3回で1回欠席とします。厳しいようですが、教職課程という授業の性質上、皆さんにはパンクチュアリティ(時間厳守)の感覚を身につけていただきたいと思います。