講義名 生徒指導・進路指導論 ≪◇学部≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 木5
単位数 2

担当教員
氏名
今泉 朝雄

学習目標(到達目標) 1.生徒指導の概念、基本理念について説明出来る。
2.生徒理解の意義を踏まえてその方法を具体的に用いて生徒理解の方法を実践に生かす。
3.上記の基礎知識、基礎能力を生かしながら、いじめ問題や進路指導(キャリア教育)など生徒指導の諸課題について実践的な対応力を身に付ける。
授業概要(教育目的) 学校教育は大きく教科指導と生徒指導の2領域によって成り立っている。その一つである生徒指導は学校教育の基盤作りに大きく関わり、また生徒の「生きる力」の根幹を形成する重要な領域である。
本授業では教員を目指す者として、生徒指導についての概念やその全体像、指導方法の基礎を学び、それらの知識や能力をもとにしながら、学校現場で実際に対応しなければならない生徒指導上の諸課題を、多様な実践例を元に検討していく。
この取り組みを通して、様々な課題や問題を持つ生徒たちに対して実践的に対応出来る能力を養成することを目的とする。
授業計画表
 
項目内容
第1回イントロダクション授業についての概要説明
第2回生徒指導とは何か生徒指導の概念や語義や理念について基本を学習する。
【準備学習】
生徒指導と言えば何を思い出し、どのようなイメージを持つか、考えておくこと。
第3回生徒指導の実際ある生徒指導の事例読みながら、具体的な学校教育の場面で教師達がどのように日常の生徒指導に当たっているのか、その中でどんなことが起こり、どのように指導しているのか、指導のイメージを作る。
【準備学習】
前回の内容を踏まえ、どのような生徒指導を実際に受けてきたかをまとめておく。
第4回生徒指導の理想と現実理想と現実のギャップが激しいのも生徒指導である。それをどのように捉えたらよいのか事例的に捉える。
【準備学習】
これまで学習してきた生徒指導の理念をもう一度整理し、これまで持っていた生徒指導のイメージとの違いを比較しておく。
第5回生徒理解1 ~その意義と難しさ~生徒指導において生徒理解が何故重要なのかを理解し、一方でその難しさをこれまでの研究成果から認識する。
【準備学習】
自分が人のことをどれだけ理解しているのか、逆に自分は他者から理解してもらえているのか、誤解があるのか、現実的に考えておく。
第6回生徒理解2 ~一般的理解と個別的理解~生徒理解の基礎となる一般的理解と個別的理解について学び、特に本時では一般的理解の考え方を深める。
また、特別支援教育の考え方も関連して理解する。
【準備学習】
特別支援教育とは何か、ネットや文献で概要を調べてくる。
第7回生徒理解3 ~生徒理解の具体的方法~生徒理解の方法論についてその基本的な考え方を理解する。
【準備学習】
無意識に理解することと意識的に理解することの違いを前回の内容から検討しておく。
第8回生徒理解4 ~生徒理解をどう生徒指導に生かすか~生徒理解をどう生徒指導に繋げるのか、その考え方を実践的に学ぶ。
【準備学習】
前回出題の課題を検討しておくこと。
第9回いじめの問題についていじめの概念、現在把握されている実態、これまでの歴史について学習する。
【準備学習】
いじめ報道についてネットや文献などを参考にしながら目を通しておいておく。
第10回いじめと集団 いじめが起こる背景と学級集団との関わりについて分析する。
【準備学習】
中学・高校時代の集団のあり方について、いじめとの観点から振り返る。
第11回いじめへの対応いじめの実例を元に、どのように指導されるべきか、様々な観点から検討をする。
【準備学習】
いじめの指導方法について、ネットや文献などを参考に調べておく。
第12回進路指導とは現代の進路指導、キャリア教育の考え方を学び、特に2000年以降教育政策として重視されてきた諸課題について検討する。
【準備学習】
これまで受けてきた進路指導がどのようなものだったのかを振り返っておく。
第13回進路指導の実践現在進められているキャリア教育はどのような計画のもとに実施されているのか、先進的な事例をもとにしながら検討をしていく。
【準備学習】
これまで受けてきた進路指導のあり方と理想としての考え方の違いを復習する。
第14回進路指導の実践2前回の続き。そこから、自身だったらどのような指導をすべきと考えるか、就職活動を目前に控えた者として自身なりの考え方を検討する。
【準備学習】
前回の内容を復習する。
第15回まとめこれまでの内容を振り返りながらその根本を改めて捉え直す。
授業形式 講義、及び事例考察を中心に行う。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 80% 0% 0% 20% 100%
評価の特記事項 最終レポート80%、講義時の取り組みや出席を20%とする。
テキスト なし。資料を毎回配布する。
参考文献 随時指示する。
オフィスアワー(授業相談) 予めメールにて連絡すること。随時対応する。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 生徒指導とは学校教育の中で非常に重要な位置づけを持つものだが、一方で理想と現実が乖離し、様々な問題を指摘されるものでもある。
受講者には自身の持つ生徒指導イメージを大きく変え、何のための指導なのかをしっかり自覚した教員となってもらいたい。
その為にこそ、これまで受けてきた生徒指導を出来る限り沢山思い出しておいてもらいたい。それらを自身なりに客観化するところから本授業は始まっていく。