| 回 | 項目 | 内容 |
| 第1回 | イントロダクション：「哲学」という語の由来 | 「哲学」という語は明治時代の初めに西周が作った翻訳語である。その語源は古代ギリシア語にある。
【準備学習】シラバスをよく読んでおく。テキスト146ページの「明六社の活動」を読んでおく。 |
| 第2回 | 哲学の発生とソクラテスの問答法 | 哲学はソクラテス（前５～前４世紀）から始まった。ソクラテスは相対主義への反発と「ソクラテスほど賢い者はいない」という神託の謎を解くために問答を始めた。
【準備学習】テキスト20～27ページの「ギリシャの思想」「アテネの学堂」「自然哲学」「ソフィスト」「ソクラテス」を読んでおく。
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| 第3回 | 古代ギリシア哲学の展開（１）：プラトンのイデア論 | ソクラテスの問いへの弟子プラトン（前５～前４世紀）による答えがイデア論である。
【準備学習】テキスト28～30ページの「プラトン」を読んでおく。
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| 第4回 | 古代ギリシア哲学の展開（２）：プラトンの哲人王 | プラトンは祖国ギリシアの衰退を見て，理想の政治について考えた。「魂における調和」と類比的に「国家における階級間の調和」を提案した。
【準備学習】前回の授業で自分が取ったノートを読み返し，テキストの「プラトン」のページを再読しておく。
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| 第5回 | 古代ギリシア哲学の展開（３）：アリストテレスのプラトン・ソクラテス批判 | プラトンの弟子アリストテレス（前４世紀）はプラトンのイデア論を批判し，さらに，ソクラテスの問いそのものも批判した。
【準備学習】テキスト31～33ページの「アリストテレス」を読んでおく。
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| 第6回 | 古代ギリシア哲学の展開（４）：アリストテレスの「中庸」説 | アリストテレスがプラトンのイデア論の代わりに提案したのは，現実的かつ楽観的な倫理学であった。
【準備学習】前回の授業で自分が取ったノートを読み返し，テキストの「アリストテレス」のページを再読しておく。 |
| 第7回 | 古代ギリシア哲学のまとめ
| ソクラテス→プラトン→アリストテレスという古代ギリシア哲学の流れをまとめる。
【準備学習】第２回～第６回のノートとテキストの該当箇所を読み返しておく。 |
| 第8回 | 世界の宗教 | ユダヤ教・キリスト教・イスラム教・仏教・儒教など世界の主な宗教の特徴について知る。
【準備学習】テキスト37ページの「世界の主な宗教」と61ページの「宗教の意義」を読んでおく。
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| 第9回 | ユダヤ教の歴史：バビロン捕囚と一神教の誕生 | キリスト教はユダヤ教の中から生まれた。キリスト教やユダヤ教のような一神教はどうやって生まれたのか。「一神礼拝」と「一神教」の違いがポイントである。
【準備学習】前回の授業で自分が取ったノートを読み返し，テキスト39～40ページの「聖地エルサレム」「ユダヤ教」を読んでおく。 |
| 第10回 | キリスト教の誕生：イエスのユダヤ教改革・パウロによる非ユダヤ化
| イエス（１世紀）はユダヤ教の改革者として出発した。イエスの死後，パウロ（１世紀）は原始キリスト教を非ユダヤ化し，今日のキリスト教の基礎を作った。
【準備学習】テキスト41～45ページの「旧約聖書」「イエス」「パウロ」を読んでおく。
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| 第11回 | 宗教改革：カルヴァンと資本主義
| カルヴァン（16世紀）は「誰が天国へ行き，誰が地獄へ行くかは，既に決まっている」と主張した。（予定説）。「この予定説が初期資本主義を支えていた」と社会学者ウェーバー（19～20世紀）は主張した。
【準備学習】テキスト164～167ページの「宗教改革（ルター・カルヴァン）」を読んでおく。
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| 第12回 | キリスト教の歴史のまとめ
| ユダヤ教→キリスト教（カトリック→宗教改革）というキリスト教の歴史の流れをまとめる。
【準備学習】第８回～第１１回の授業のノート・テキストの該当箇所を読み返しておく。 |
| 第13回 | 西洋における自然観の変遷 | 西洋における自然観は，古代→中世→近代を経てどのように変化したか。自然と人間と神の３者の位置関係の変化がポイントである。
【準備学習】プリント「西洋における自然観の変遷」を読んでおく。
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| 第14回 | キリスト教と近代自然科学の関係 | キリスト教には，近代自然科学と対立したが，他方で，近代自然科学を準備した一面もある。
【準備学習】前回の授業で自分が取ったノートを読み返しておく。 |
| 第15回 | 中間のまとめ | まとめ |
| 第16回 | 西洋哲学史の概略 | 古代ギリシア哲学・中世スコラ哲学・近代哲学という西洋哲学の流れをまとめる。
【準備学習】前期に自分で取ったノート・テキストの該当箇所を読み返しておく。 |
| 第17回 | 近代哲学の発生（１）：デカルトの「我思う故に我あり」 | デカルト（16～17世紀）は理性だけを頼りに絶対確実な知識を求めた。そして，哲学の根本原理として，「考える私」という存在を見出した。
【準備学習】テキスト178～180ページの「デカルト」を読んでおく。 |
| 第18回 | 近代哲学の発生（２）：デカルトの「物心二元論」 | デカルトは「世界は心と物質という２種類の実体からできている」と主張した。
【準備学習】前回のノートを読み返し，テキストの「デカルト」のページを再読する。 |
| 第19回 | 近代哲学の展開（１）：パスカルの「賭けとしての信仰」 | 数学者であり宗教家でもあったパスカル（17世紀）は「神が存在することは不可解であり，神が存在しないことも不可解である」と言った。
【準備学習】テキスト170～171ページの「パスカル」を読んでおく。 |
| 第20回 | 近代哲学の展開（２）：ホッブズとロックの社会契約説 | 社会契約説は近代憲法の原理になった考え方である。ホッブズ（16～17世紀）の社会契約説は性悪説的であり，他方，ロック（17～18世紀）の社会契約説は性善説的である。
【準備学習】テキスト184～187ページの「社会契約説（ホッブズ，ロック）」を読んでおく。 |
| 第21回 | 近代哲学の展開（３）：ベンサムとミルの功利主義 | 功利主義とは，「快を求め苦を避ける」という人間の性質を倫理と政治の基礎にする考え方である。ベンサム（18～19世紀）が提起し，J.S.ミル（19世紀）が修正した。
【準備学習】テキスト204～207ページ「功利主義（ベンサム，ミル）」を読んでおく。 |
| 第22回 | 近代哲学のまとめ | 近代哲学の流れをまとめる。
【準備学習】第16回～第21回の授業のノート・テキストの該当箇所を読み返しておく。 |
| 第23回 | 仏教の発生：輪廻と往生 | 仏教発生の地であるインドには輪廻思想があった。輪廻は苦しみであり，輪廻からの脱却には，「自力による悟り」か「仏の慈悲にすがること」が必要であった。阿弥陀仏に頼って極楽浄土に生まれ変わることが「往生」である。
【準備学習】テキスト52～57ページの「思想の流れ」「バラモン教」「仏教」「世界から見た仏教」を読んでおく。 |
| 第24回 | 日本仏教の展開：親鸞の悪人正機説 | 親鸞（12～13世紀）は「善人でさえ極楽往生できるのだから，悪人はなおさら往生できる」と主張した。その真意は何か。
【準備学習】テキストの92～95ページの「浄土信仰の広まり」「法然」「親鸞」を読んでおく。 |
| 第25回 | 儒教の発生：「積善の家」と孝 | 儒教の古い文書である「易経」には「積善の家には余慶（よけい）あり。積不善の家には余殃（よおう）あり（代々善を積んだ家にはあふれるほどの幸福が生じ，代々悪を積んだ家にはあふれるほどの不幸が生じる）」と書かれている。これはどのような考え方なのか。
【準備学習】テキスト64～67ページの「孔子」を読んでおく。 |
| 第26回 | 儒教の展開：孟子の性善説と荀子の性悪説 | 孟子（前４～３世紀）は「人間の本来の性質は善である」と主張した。一方，荀子（前３世紀）は「人間の本来の性質は悪であって，人間の善である状態は後天的な人為によるものである」と主張した。
【準備学習】テキスト68～70ページの「孟子」「荀子」を読んでおく。 |
| 第27回 | 明治時代の日本思想：福沢諭吉「学問のすすめ」・夏目漱石「現代日本の開化」 | 福沢諭吉（19～20世紀）は「平等に生まれたはずの人間に差があるのは学問の有無による」，「一身独立して一国独立す（個人が独立して初めて国家も独立する）」と主張した。夏目漱石（19～20世紀）は「現代日本の文明開化は皮相うわすべりの文明開化だ」と批判した。
【準備学習】テキスト132～133ページの「福沢諭吉」と144～145ページの「夏目漱石」を読んでおく。 |
| 第28回 | 日本民俗学の誕生：柳田国男「魂のゆくえ」 | 日本民俗学の創始者である柳田国男（19～20世紀）は，「お盆という習慣には，『死者の魂は極楽や地獄のような遠い所へは行かず，すぐそばの山の頂上に留まっていつも子孫を見守っている』という（仏教以前の古い）死生観が現れている」と主張した。
【準備学習】テキスト155ページの「柳田国男」を読んでおく。 |
| 第29回 | 理解度の確認 | 後期授業の要点のまとめ |
| 第30回 | まとめ | 全体のまとめ |
