講義名 職業指導 ≪◇学部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 火6
単位数 4

担当教員
氏名
田中 幸治

学習目標(到達目標) 1. 学校教育における職業指導・進路指導・キャリア教育の変遷が説明できる。
2. 講義で学修した職業指導・進路指導・キャリア教育の基礎理論が説明できる。
3. 中学校及び高等学校における進路指導上の課題について理解し,現在実施され
  ている課題解決に向けた取組について説明できる。
4. 中学校及び高等学校における進路指導の諸活動について説明できる。
5. 中学校及び高等学校における進路指導の校内組織と運営について説明できる。
6. 特別活動及び総合的な学習の時間を活用した進路指導計画を作成できる。



授業概要(教育目的)  中高生が自らの進路について,主体的に考え,活動し,選択・決定できるよう,その発達段階を踏まえて組織的・計画的・継続的に指導・支援する方法を考察させる。そのために,この指導の変遷や基礎理論などの他,現在の学校における進路指導上の課題及び取組などの諸活動,そして全校を挙げて取り組む指導体制の構築について解説する。
 その後,学校行事及び総合的な学習の時間との関連を密に図るホームルーム活動(学級活動)における進路指導計画の立案とその指導法などについて考案させる。これらの内容を通して,教師として求められている実践的指導力を身に付けさせる。
 
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス及び職業とは何か授業のねらい,到達目標,使用教材,成績評価,履修者への要望などについて説明する。履修希望者は必ず出席をすること。
職業とは何かについて考察する。
各回配布する資料を読むと共に指示する事項などを予め調べておくこと。(以下,各回同様)
第2回職業指導の始まりアメリカ合衆国におけるVocational Guidanceの始まりとわが国の職業指導との関りについて解説する。
第3回アメリカ合衆国におけるVocational GuidanceVocational Guidance発足当時の社会的背景の考察及び指導者たちについて紹介する。
第4回Vocational GuidanceからCareer EducationへVocational GuidanceからCareer Educationへと発展する過程について解説する。
第5回わが国の職業指導と学校教育わが国においても職業指導が始まり,学校教育に導入された理由並びに戦前までの職業指導の特徴について解説する。
第6回わが国の職業指導(職業指導から進路指導へ)職業指導から進路指導へと展開する過程について解説する。
第7回わが国の進路指導進路指導の定義及び理念と性格について解説した後,進路指導の諸活動について概説する。
第8回わが国の進路指導(進路指導からキャリア教育へ)進路指導上の諸課題とキャリア教育の導入についての関係を解説する。
第9回関係基礎理論(職業指導における選択理論)特性・因子理論及び人格理論について解説する。
第10回関係基礎理論(職業適応理論)職業適応理論について解説する。
第11回関係基礎理論(職業的発達理論)職業的発達理論について解説をする。その後,自己実現理論についても触れる。
第12回キャリア教育の実際(求める能力)キャリア教育の定義及び4領域8能力と基礎的・汎用的能力との関係について解説する。
第13回キャリア教育の実際(取組と課題)推進策と課題について解説する。
第14回望ましい職業観・勤労観の育成これまでの学修内容を踏まえて,社会的・職業的自立に向けた能力・態度の育成について考察する。
第15回まとめまとめ
第16回進路指導の諸活動(個人理解,情報の収集と活用)生徒理解と自己理解及び情報収集と活用などに関する諸活動ついて解説する。
第17回進路指導の諸活動(体験活動,進路相談)体験活動及び進路相談に関する諸活動について解説する。
第18回進路指導の諸活動(進路選択・決定への指導・援助,追指導)進路選択・決定への指導・援助及び追指導に関する諸活動について解説する。
第19回進路指導における校内組織と運営(学年と進路指導部)学年と進路指導部の連携の在り方について解説する。
第20回進路指導における校内組織と運営(全教職員で取り組む指導体制)全教職員が取り組む体制づくりについて解説する。
第21回学習指導要領上の取扱い(特別活動)ホームルーム活動の目標と内容及びに指導計画作成上の配慮事項について解説する。
第22回学習指導要領上の取扱い(総合的な学習の時間)総合的な学習の時間との関連を図る指導計画の作成について解説する。
第23回ホームルーム活動における進路指導計画の作成手順と同計画の作成生徒の実態を踏まえ,校内外との連携を図り,3年間を見通した指導計画の作成手順について解説し,実際の作成に取り掛かる。
第24回指導計画の作成個別指導
第25回指導計画の発表各自が作成した計画案を発表する。(履修学生の半数)
第26回指導計画の発表各自が作成した計画案を発表する。(履修学生の半数)
第27回高等学校における就職・進学指導の実際第3学年における就職・進学の時期の指導の手順について解説する。
第28回職業安定機関との連携(職業紹介の根拠法規も含む)職業安定機関と学校との連携や学校における職業紹介の根拠法規について解説する。
第29回理解度の確認要点のまとめ
第30回まとめまとめ
授業形式 講義形式を中心に討議形式も取り入れ,必要に応じて個別指導を行う。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 15% 70% 15% 0% 100%
テキスト 資料を配布する。
参考文献 文部科学省編集 文部科学時報 平成23年3月臨時増刊号『今後の学校教育におけ      るキャリア教育・職業教育の在り方について』ぎょうせい,2500円.
文部科学省『高等学校学習指導要領』東山書房,588円.
文部科学省『高等学校学習指導要領解説 特別活動編』海文堂出版,210円.
吉田辰雄他著『進路指導・キャリア教育の理論と実践』日本文化科学社,2592円. 
オフィスアワー(授業相談)  授業内で配布した指定アドレスに連絡してください。回答は次回の授業後とします。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ  授業計画表に記されている内容をもとに発問やグループ討議も行います。また,リポート課題や必要に応じて各種の発表なども行い,教師としての資質と能力を養っていきます。授業計画表に記載されている内容について配布資料や参考文献などを利用して予習するなど,積極的・主体的な学習態度が大切です。