講義名 マルクス経済学Ⅱ ≪大学院≫
講義開講時期 後期
曜日・時限 木4
単位数 2

担当教員
氏名
斎藤 重雄

学習目標(到達目標) 現代のいわゆるサービスは,GDPや就業者構成の70パーセントも占めているが,その実態は必ずしも明らかではない。なぜなら,いわゆるサービスには種々雑多なものが含まれていて,サービスそのものが不明確だからである。したがって,まず,サービス概念を明らかにすることが第1の目標である。これが明らかになれば,経済は物とサービスからなることが明らかとなる。つぎにサービスがどこに,どのような状態で存在するかが第2の目標である。これらの目標を未踏の分野である多数者対象とする集団的サービスに即して達成することが第3の目標となる。さらにサービスの分類や現代サービスの経済的・社会的役割の把握が第4,第5の目標とする。
授業概要(教育目的) 現代サービス経済論は,1970年代以降の極めて新しい学問であり,多くの見解が提示されているが,いわゆる通説的なものが存在せず,論争の最中にある。それだけに遣り甲斐の分野である。講義では,論争的な諸見解を提示しながら,私見を対置する。ところで,「授業計画表」の第9回と第10回の「集団的サービス」は現代サービス経済の理論を包括し、集約するものであるので,これに関する私見を院生の検討材料として示す。これを十分活用できるように努める。
授業計画表
 
項目内容
第1回  7 所得の格差格差の実態と要因
第2回  8 価値の二重性生産価値と市場価値
第3回  9 価格論価格の設定方法
第4回  10 Ⅱ部のまとめと課題
第5回Ⅲ部1 経済のサービス化現象 統計に基づく実態把握
第6回  2 サービス概念(1)諸見解の検討
第7回  3 サービス概念(2)私見
第8回  4 集団的サービス(1)その含意
第9回  5 集団的サービス(2)サービス経済論の試金石
第10回  6 サービスの価値(1)諸見解の検討
第11回  7 サービスの価値(2)私見
第12回  8 サービスの分類現行法と試論
第13回  9 サービスの役割(1)経済的役割-労働力の形成と維持
第14回  10 サービスの役割(2)
社会的役割-人間性の形成と発展
第15回  11 Ⅲ部のまとめと課題
授業形式 前期に同じ
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 0% 0% 90% 10% 100%
テキスト 斎藤重雄著『現代サービス経済論の展開』創風社
参考文献 斎藤重雄編『現代サービス経済論』創風社,櫛田豊著『サービスと労働力の生産』創風社
オフィスアワー(授業相談) 授業の前後に随時
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 院生の主体的取組みを期待する。