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学習目標(到達目標) |
会社法は,経済活動と密接に関わり,厳しすぎる規制は起業減少・倒産増加・企業の拠点移転等により,反対に緩すぎる規制は悪徳商法の蔓延・企業不祥事による被害等により,ともに経済衰退や社会不安をもたらす.日本は企業社会と言われ,沢山の税収が民間企業の力による.また,経営者は企業の継続・発展のための方法を模索しているが,間違った方向ではその企業を破滅に追い込む.会社の経営陣やその監視・監督システムであるコーポレート・ガバナンスも会社法の規定による.法というものを経済・経営・公共政策等の視点から捉えるとともに,株式・新株予約権・社債等の金融商品の性質を学び,投資や契約の失敗を未然に防ぐ知識を身につける. |
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授業概要(教育目的) |
広義の会社法は,好況・不況時における経済対策のため,企業不祥事を防ぐため,より簡便かつ迅速なシステム導入のため,頻繁に改正される.この分野では,制定法である会社法・金融商品取引法などのハード・ローのみでなく,コーポレートガバナンス・コードなどのソフト・ローも相俟って機能している.会社法に関する基礎知識に留まらず,社会に出てからも常に最新の法規制を確認しながら業務に従事できるよう,授業ではPCや書画カメラにより,検索練習や現物参照を行う.受講生にも端末による検索や撮影を認める. |
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授業計画表 |
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回 | 項目 | 内容 |
第1回 | 講義ガイダンス・法学入門 | 講義の進め方,出席点・レポート点についてのガイダンスを行う.残りの時間は,初学者のための法学入門を講義する.板書で授業を行う. | 第2回 | 法学入門・商法・会社法の位置付け | 法学入門の続き,商法・会社法の位置付けやその機能について講義する.板書で授業を行う. | 第3回 | 本講義の全体像(1) | 本講義の全体像を講義する.また,株式・会社の機関設計についてプレ講義する.レポート課題につながる資料検索方法なども講義する.板書・PCで講義する. | 第4回 | 本講義の全体像(2) | (前回のつづきとなる)本講義の全体像を講義する.また,株式・会社の機関設計についてプレ講義する.レポート課題につながる資料検索方法なども講義する.板書・PCで講義する. | 第5回 | 会社法の用語(1) | 会社法講義を聞く上で必要な用語解説を会社法2条を中心に講義する.
| 第6回 | 会社法の用語(2) | (前回のつづきとなる)会社法講義を聞く上で必要な用語解説を会社法2条を中心に講義する. | 第7回 | 会社の設立(1) | 主に株式会社の設立について講義する.他の種類の会社についても随時触れる.発起人による定款の作成等. | 第8回 | 会社の設立(2) | (前回のつづきとなる)株式会社の設立について講義する.変態設立・機関設計・現物出資・検査役の選任等. | 第9回 | 会社の設立(3) | (前回のつづきとなる)株式会社の設立について講義する.機関設計.仮装払込み等. | 第10回 | 株式(1) | 株式の基礎知識について講義する.株券の廃止や保管振替機構,株主名簿・保管振替簿について講義する.PCによる検索を教える.また,公開会社と公開会社でない会社の株式について触れる. | 第11回 | 株式(2) | (前回のつづきとなる)株券の廃止や保管振替機構,株主名簿・保管振替簿について講義する.PCによる検索を教える.また,公開会社と公開会社でない会社の株式について触れる. | 第12回 | 株式(3) | 種類株式について講義する.PCによる検索を教える.また,公開会社と公開会社やでない会社の株式やMBOについて触れる. | 第13回 | 株式(4) | (前回のつづきとなる)種類株式について講義する.PCによる検索を教える.レポート課題の一つとなる. | 第14回 | まとめ | 全体のまとめ.税法や会計面からの考察.または,受講生による発表. | 第15回 | まとめ | 全体のまとめ.税法や会計面からの考察.または,受講生による発表. |
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授業形式 |
講義ガイダンス・法律入門・講義全体の流れ・専門用語等の解説を行った後,教科書・条文・資料等を参照しながら授業を進める.講義内容を積極的にノートや教科書に書き込んだり,アンダーラインをしたり工夫して欲しい.授業時は板書等の携帯撮影や端末による検索も認める.受講生の知識レベルにより最新判例研究や会計や税法を絡めたテーマに変更することもある.商法Ⅰは,後期商法Ⅱにつながる入門編であり,順番に受講することが望ましい. |
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評価方法 |
定期試験
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レポート
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小テスト
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講義態度
(出席)
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その他
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合計
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0% |
85% |
0% |
15% |
0% |
100% |
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評価の特記事項 |
前述のレポートは税法や会計に絡めること.また,授業内発表に代えることができる(前年度は75パーセントの受講生が発表に変更).また,少数回の欠席は代替措置可. |
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テキスト |
酒巻俊之著『会社法 -その近接法とソフト・ロー-』中央経済社,改訂中のため講義途中から使用,予価3000円~3900円.補完資料はeco-linkにて無料アップ. |
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参考文献 |
資格試験受験者は書籍の六法(判例付き可,平成28年度版以降のもの)の使用が望ましい.その他の学生は電子版やモバイル端末の検索も可。その他,会社法コンメーンタール全集,逐条解説会社法全集,論点体系会社法全集,東京地方裁判所の解説書等は図書館に酒巻俊之指定図書として常備. |
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オフィスアワー(授業相談) |
金曜本講義終了後は原則教室内外・研究室にて予約なく質問受付.火曜6限講義終了後,木曜は諸会議終了後,研究室にて質問受付.諸会議予定やゼミ生の発表指導・卒論指導もあるのでメール予約が望ましい.
sakamaki.toshiyuki@nihon-u.ac.jp
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事前学習の内容など,学生へのメッセージ |
授業終了前に次回講義内容の告知をするので,その回の講義を復習しておくこと.授業終了時に理解できなかった事・疑問点はすぐ質問してもらいたい.迅速に授業を進めるため,板書やスクリーンに投射した資料はとりあえず携帯で撮影して構わないが,早めに教科書・ノートに整理・復習して,理解できなかった事・疑問点を質問してもらいたい. |
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参考URL 1 |
http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxsearch.cgi |