講義名 国際課税 ≪大学院≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 水7
単位数 2

担当教員
氏名
伏見 俊行

学習目標(到達目標) 国際社会,国際ビジネスの中での国際課税の重要性を理解すると共に,今後の国際実務に生きるよう国際課税の知識と対応策を習得する。特に,昨今大きな関心を呼んでいる「税源浸食と利益移転(BEPS)の動向」,租税回避行為等への各国執行当局間の協力の状況等について研究し,今後の国際課税の方向性を考える能力を得る。
授業概要(教育目的) 国際課税の主要事項について理解を深め,併せて国際的租税回避行為等に対する国際社会の対応や税務当局の執行の取組みなど,国際課税の今日的な問題を考えていく。また,学生各自が国際課税について問題意識を持ち調べ,意見発表を行うことを通じて,今後の社会での活躍に役立つ研究の機会を提供する。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイタンス,国際課税の概要1ガイダンスと国際課税の概要を説明する。
第2回国際課税の概要2 最近の国際課税の動向(裁判事例,BEPS行動計画,タックスヘイブン問題,EOI,MAP等)について説明する。
第3回国際課税の概要3同上
第4回BEPS行動計画の概要等 ①BEPS行動計画の概要と考え方についての発表と意見交換
②スターバックス事件の概要についての発表と意見交換
③パナマ文書事件の概要と問題点についての発表と意見交換
第5回恒久的施設(PE) ④恒久的施設(PE)の定義,PE課税の概要についての発表と意見交換
⑤BEPS行動計画でのPEの取扱いについての発表と意見交換
⑥PE事例についての発表と意見交換
第6回外国税額控除 ⑦外国税額控除の概要についての発表と意見交換
⑧外税控除の変遷と外国子会社受取配当益金不算入についての発表と意見交換
⑨外税控除事例の発表と意見交換
第7回タックスヘイブン対策税制 ⑩CFC対策税制の概要についての発表と意見交換
⑪BEPS行動計画とCFC対策税制の改正についての発表と意見交換
⑫CFC税制事例の発表と意見交換
第8回移転価格課税1 ⑬移転価格課税の概要と考え方 についての発表と意見交換
⑭移転価格税制の基本三法についての発表と意見交換
⑮移転価格税制の利益分割法についての発表と意見交換
第9回移転価格課税2 ⑯移転価格税制の取引単位営業利益率法(TNMM)についての発表と意見交換
⑰移転価格税制の諸問題(シークレットコンパラブル,質問検査権)についての発表と意見交換
⑱移転価格事例の発表と意見交換
第10回移転価格税制3 ⑲移転価格税制の諸問題(文書化規定の概要)についての発表と意見交換
⑳移転価格税制の諸問題(無形資産の取扱い)についての発表と意見交換
㉑相互協議,事前確認制度についての発表と意見交換
第11回特別講義
第12回移転価格課税の在り方、考え方移転価格税制の変遷,その考え方,在り方,今後の取組み等について説明する。
第13回これからの中国・アジア諸国との付き合い方アジア諸国の税制・税務行政の現状及びアジア諸国・中国との今後の付き合い方について説明する。
第14回理解度の確認要点のまとめ
第15回まとめまとめ
授業形式 講義の回を除き,原則として,毎回担当者を指名し,指名された学生はその課題についてパワーポイント等の発表用資料を用いて,報告又は発表を行うとともに,意見交換を行い,講義を進めていく。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 講義態度
(出席)
その他 合計
0% 0% 0% 70% 30% 100%
評価の特記事項 毎回の講義態度(報告内容,出席状況等)と発表用資料で評価する。
テキスト 伏見俊行著『ハイドアンドシーク(国際的租税回避を追え)』大蔵財務協会,平成29年5月発行予定。
伏見俊行他著『アジア 税の基礎知識』税務研究会,3,200円。
参考文献 伏見俊行他著『第2版 中国 税の基礎知識』税務研究会,2,800円。
伏見俊行他著『税と社会貢献入門』ぎょうせい,3,400円。
伏見俊行著『それからの特攻の母』大蔵財務協会,1,905円。
オフィスアワー(授業相談) 研究室在室時に対応する(メール等で事前連絡要)。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 国税庁ホームページ,新聞雑誌等により日頃から国際課税の話題について関心を持ち,予備知識を習得することが望ましい。
参考URL 1 http://www.nta.go.jp/