講義名 所得税法Ⅱ ≪大学院≫
講義開講時期 後期
曜日・時限 土1
単位数 2

担当教員
氏名
橘 光伸

学習目標(到達目標) 所得税法の基本構造を理解し,実務で活用できる知識を習得する。
後期では,所得税額の計算及び所得税に関わる税務手続きについて習得する。
所得税法の立法趣旨を理解するとともに、判例等の事例を学ぶことにより問題に対応する思考力を身につける。
授業概要(教育目的) 本講義では,基幹税目である所得税法について,各項目の立法趣旨や主要な論点を解説することにより、実社会や実務において、条文と事実関係に基づき税務問題に対応する力を身につけさせることを目的とする。
所得税法Ⅰと合わせ,所得税法及び関連する税務行政の全体像を把握させることを目標とし,後期では,所得税額の計算及び所得税に関わる税務手続きを中心に講義を行う。
重要な判例等を取り上げることにより,税務問題における思考力・対応能力を養う。
授業計画表
 
項目内容
第1回損失の扱い所得計算における損失の取扱いについて説明する。
【準備学習】テキストChapter4のⅠを予習すること(以下同様)。
第2回所得控除①所得控除の種類と仕組みについて説明する(①では人的諸控除をめぐる議論を中心に取り扱う)。
【準備学習】テキストChapter4のⅡの1
第3回所得控除②所得控除の種類と仕組みについて説明する(①以外の所得控除について扱う)。
【準備学習】テキストChapter4のⅡの2~3
第4回税額計算所得税の税額計算の仕組み(税率・税額控除・平均課税等)について説明する。
【準備学習】テキストChapter4のⅢ
第5回税額確定手続き納税者自身による税額確定手続き・修正手続きについて説明する。
【準備学習】テキスト補論のⅠ~Ⅱ
第6回申告書の作成申告書の種類及び主な申告書の作成方法について説明する。
【準備学習】別途資料を配布する予定。
第7回課税庁による税額確定税務行政当局による税額確定・修正手続きについて(推計課税をめぐる論点を含む)について説明する。
【準備学習】テキスト補論のⅢ
第8回中間のまとめ第1回から7回の講義内容をまとめるとともに,補足の議論を行う。
第9回源泉徴収制度所得税の源泉徴収制度の意義と仕組みについて説明する。
【準備学習】テキスト補論のⅣ
第10回判例・事例研究①具体的な判例や事例に基づき,所得税法の適用について議論する。
【準備学習】別途資料を指定又は配布する予定。
第11回判例・事例研究②具体的な判例や事例に基づき,所得税法の適用について議論する。
【準備学習】別途資料を指定又は配布する予定。
第12回納税環境整備所得税の納税環境に関連する諸制度(記帳義務,マイナンバー制度等)について説明する。
【準備学習】別途資料を配布する予定。
第13回判例・事例研究③具体的な判例や事例に基づき,所得税法の適用について議論する。
【準備学習】別途資料を指定又は配布する予定。
第14回判例・事例研究④具体的な判例や事例に基づき,所得税法の適用について議論する。
【準備学習】別途資料を指定又は配布する予定。
第15回全体のまとめ前回までの講義内容をまとめるとともに,補足の議論を行う。理解度の確認を行う。
授業形式 テキスト及び判例集を基にした講義を中心とするが,重要判例や新しい裁判例等については,随時,討議や意見交換も実施しながら進めることにする。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度
その他 合計
0% 0% 40% 60% 0% 100%
評価の特記事項 討議等の授業への参画状況及び随時実施する小テストによって評価します。
テキスト 佐藤英明『スタンダード所得税法 第2版』弘文堂,3,500円.
中里実ほか編『租税判例百選 第6版』有斐閣,2,600円.
オフィスアワー(授業相談) 講義終了後,20分間は講師室で対応します。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 所得税は誰にも身近な税であるが,担税力に応じた課税を行うため複雑な構造を持っている。本講義を通じて所得税の全体像を把握することを目指し、予習をして問題意識をもって講義に臨むことを希望します。