回 | 項目 | 内容 |
第1回 | 序 『経営学』とはいかなる学問か
| 1.「経営」とは何か。どう理解するか。2. 『経営学』が目指すものは何か。その目的と意義。3.一つの「学問」であるための必須条件について理解と確認を求める。その上で理解しやすいオーソドックスな経営学の体系を紹介する。
[事前学習] 1時間
まずは『経営学』という概念について、どのような説明が存在しているか、インターネット検索等により、できるだけ多くを収集して、「①説明―⓶その説明者名―③記載されていた書籍名と所在ページ―④その出版社名と発行年」というセットで、いわば「概念集」として整理してみること。
[事後学習] 1時間
第1回の受講を通じて知ったことを、[事前学習] で作成した「概念集」の各セットごとに書き加えて、次回にデータとして持参すること。
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第2回 | 1.ビジネスのマネジメントについて
―(1)「ビジネス」の概念をどう理解するか
| 1.「生業」と「ビジネス」の相違、2. ビジネスの起源とその近代化の流れ、3.「組織」による協働の事業という「現代ビジネス」の意義と哲学、などについて、基本的な解説を行い、ビジネスとそのマネジメントについての必要な理解を求める。
[事前学習] 1時間
日々の新聞報道やネット・ニュースの中から、改めて「ビジネスとは何か」について考えさせられるような記事を、できるだけ多くピックアップして、「①記事、―⓶ニュース・ソース(掲載紙)名とその掲載日付―③ビジネスとは何か」というセットで整理を試みること。
[事後学習] 1時間
2回目の受講において気づかされたことを、「事前学習」で作成した「ビジネスとは何か」というセットに書き加えておくこと。
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第3回 | 1―(2)マーケティング・マネジメント | 「ビジネスの第1の柱」である 「マーケティング」について、1.その意味と意義、2.その伝統的アプローチ、3. 「顧客の創造」の概念、4.経済的機関・社会的機関・公的機関としての「企業」概念、にについて、実践例を見ることにより、現実的な理解を求める。
[事前学習] 1時間
日々の新聞報道やネット・ニュースの中から、強い関心を抱いた「マーケティング活動」を、できるだけ多く取り上げて、「①記事、―⓶ニュース・ソース(掲載紙)名とその掲載日付-③そのマーケテイング活動の特徴」というセットで整理を試みること。
[事後学習] 1時間
第3回の受講を通して改めて気づかされたことを、「事前学習」で作成した『マーケティング活動』のセットに書き加えておくこと。
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第4回 | 1―(3)イノベーション・マネジメント | 「ビジネスの第2の柱」としての.「イノベーション」について、1.その概念、2.人間のあくなき欲求の高度化、3.「顧客の創造」、などについて、最近における先進的な実践例をピックアップして解説するとことにより、現代的な理解を求める。
[事前学習] 1時間
「イノベーション」の概念について、日々の新聞記事やテレビ・コマーシャルなどに接して得られることを、幾つか取り上げて、自由な考察をして授業に臨むこと。
[事後学習] 1時間
第4回の受講を通して、改めて気づかされたことを、「事前学習」の経過に書き加えておくこと。
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第5回 | 1―(4)プロダクティビティ・マネジメント | 「ビジネスの第3の柱」としての「生産性の改善・向上」に関して、1生産・販売コストの引き下げ、2.各種生産資源の有効活用、3.生産性向上の方法、などについて解説し、「生産性の改善・向上」に対する基本的な理解を求める。
[事前学習] 1時間
IT(情報技術)やIoT(Internet of Things=あらゆるモノのインターネット化)、ロボット化 などを含む現代のオートメーション生産方式、などを視野に入れて、ビジネスにおけるproductivityについて自分なりの考察を試みること。
[事後学習] 1時間
今回の受講を通して、改めて気づかされたことを、「事前学習」で作成した整理に書き加えておくこと。
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第6回 | Ⅱmanagerのマネジメントについて
―(1)フォード社の過去の経験に学ぶ
| アメリカ・フォード社の盛衰に関するP.F.ドラッカーの古典的な考察を通して、1.人的資源たるmanager、2.managerの仕事(①仕事、責任、権限、②上司と部下、③リーダーシップ、⓸雇用、⑤育成など)、3.one man management の限界、4..誤った人事管理の破綻、などについて考察を行うことにより、事業の組織的展開に必要なマネジメントとその基本技法について解説し、理解を求める。
[事前学習] 1時間
前回の講義時に配布予定の文献資料に基づいて、アメリカの自動車製造企業フォード社の歴史的経験を整理してくること。
[事後学習] 1時間
今回の受講を通して、フォード社の繁栄と急速な凋落の経験から、後世の企業経営者が学ぶべきポイントを、箇条書きで要約ししておくこと。
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第7回 | Ⅱ―(2)マネジメントの組織的展開 | 1.「支配のマネジメント」と「協働のマネジメント」、2. ビジネス組織の組み立て方とmanagerのオートノミー体制の確立、3.ベンチャー的成長企業のマネジメントとM&A戦略、について解説し現代的理解を求める。
[事前学習] 1時間
前回の講義時に配布予定の文献資料に基づいて、よく読み、マネジメントという人間の行為がもつ性格について考察してくること。
[事後学習] 1時間
今回の講義から得た内容を、[事前学習]で行った整理に反映させて、整理しておくこと。
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第8回 | Ⅱ―(3)「目標設定とセルフ・コントロール」と「精神の精神(spirit)」 | 1.組織の意味と意義、2. 「目標設定とセルフ・コントロール」の手法、3.そのために不可欠な「精神の精神・文化」などについて、現代のわが国おける優れた企業の「経営理念」とその実践例を紹介・解説することを通して実践的な理解を求める。
[事前学習] 1時間
前回の講義時、またはecolinkに配信する資料をよく読み、「目標設定とセルフ・コントロール」と「精神の精神)」に関して、おおまかな理解を進めてくること。
[事後学習] 1時間
今回の講義から得た内容と配布資料を、[事前学習]で行った整理に反映させて、整理をしておくこと。
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第9回 | Ⅱ―(4)CEOと取締役会の役割 | 1.CEO(最高経営責任者)と取締役会の役割について、学説に基づく理解と、事例に基づく検討を行う。加えてわが国の「商法」における関連規定についても、経営学の立場からの解説を行う。これによりグローバル化が一般化している現代のビジネスにとっての問題と課題の理解を求める。
[事前学習] 1時間
わが国の原稿の商法規定に触れ、「経営者」「企業の所有者」「最高責任者」などの概念が、どのように規定されているかについて、下調べをしてくること。
[事後学習] 1時間
現代のわが国おける優れた経営者の一人を取り上げて、「最高経営者にとっての重要な役割は何か」について考察しておくこと。
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第10回 | Ⅲ.「働き手(worker)とその仕事(work)」のマネジメントについて
―(1)IBM社がかつて敢行した「働き手)とその「仕事」に関する古典的イノベーション
| かつてIBM社が敢行した従業員モチベーションの数々の革新について解説することにより、それらの今日的意義について理解を求める。
[事前学習] 1時間
前回の講義時に配布した資料をよく読み、その要点を整理してくること。
[事後学習] 1時間
各自のアルバイト経験などを通して、「働き手(worker))と「その仕事(work)」の関係について、いかなる関係が望ましいと考えられるのか、「雇用する企業の立場から」と、「働き手の立場から」の双方から考えて、見解を箇条書きにしてみること。
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第11回 | Ⅲ―(2)「人を雇う」ことの本質的理解 | 1. 「働き手」とその「仕事」のマネジメントの3つのポイント、2.「資源」としての「働く人」、3.集団と個人、4.「働き手」と「雇い主」(経営者)が相互に求め合う要求、について解説し、職場の現実に関して不可欠な理解を求める。
[事前学習] 1時間
現在の日本社会に存在している「雇用」の概念と国家の「政策について、厚生労働省や各地自治体のホームページを参考にして、その概略を把握してくること。
[事後学習] 1時間
[事前学習]で行った「『雇用』」に関する政府・自治体の考え方の概略」に、今回の受講で学んだ内容を反映させて、「企業経営において真に求められている「雇用」の考え方について、要点を整理しておくこと。
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第12回 | Ⅲ―(3)「人事」“管理”」という発想の破綻 | 1.人事管理論と人間関係論の関係、2.『科学的管理法』の意義と再検討(①意義、②二つの盲点、③「分解」から「統合」への課題へ)、3. 誤った考え方に基づく「人事管理」の現実と、成功を継続させている現代の優れた企業における実践との比較・解説することにより、「人の管理」に対する本質的な理解を求める。
[事前学習] 1時間
企業における人事管理、労務管理に関する文献にあたって、「人事管理」の概念について、大まかな比較を行い、それぞれの考え方の特徴を把握してみること。
[事後学習] 1時間
今回の講義から得た内容を、[事前学習]で行った整理に反映させて、再整理をすること。
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第13回 | Ⅲ―(4)「最高の仕事」を引き出す組織と「最高の仕事」へのモチベーション | 1.「統合」の論理、2.現場管理者の仕事と専門職が成果を上げられる職場の環境条件について、基本的な解説を行うことにより、現代の企業が実践すべき課題の理解を求める。
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[事前学習] 1時間
「モチベーション」という言葉は、今日においてはかなりポピュラーなものなっているが、その本来的な意味について、いくつかの文献にあたって、簡単な相互比較を試みること。
[事後学習] 1時間
今回の講義から得た内容を、[事前学習]で行った整理に反映させて、再整理をしておくこと。
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第14回 | Ⅲ―(5)マネジメントの次元と経済的次元の諸問題 | 事業(ビジネス)活動における経済的報酬について、「雇い主(経営者)」と「働き手」との考え方の一般的な相違、2.その相違が、優れた企業とmanagementの下では、どのように調和、解決が進められているかについて事例をもとに解説する。これによりいわゆる労使関係のあるべき姿について理解を求める。
[事前学習] 1時間
「働き手(worker)」に対する「仕事と賃金」、「労働時間」、「安全・衛生・快適性」、加えて「働きがい」のマネジメントは、企業がその成長・発展を目指すうえで、どうあってはならないか、またどのように進めていくべきかについて、幾つかの事例に基づいて考察してみること。
[事後学習] 1時間
これまでの14回の[事後学習] の内容を、改めて整理し、次回の「マネジメントについての総合的検討」を行う最終終授業に備えてくること。
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第15回 | Ⅳ―結論的考察 -マネジメントの責任 | P.F.ドラッカーは、かつてその名著、The Practice of Management において、マネジメントの責任として、1.企業と社会、2マネジメントの社会的責任、3.ビジネス上の意思決定が社会に与える影響、4.リーダー的存在としてのマネジメント、を指摘した。これらについての今日的意義を、議論を通して理解を求める。
[事前学習] 1時間
前回の[事後学習] において整理した内容をもとに、自己の関心が最も高かった点を2~3点に絞り、各自の今後の研究課題として報告できるようにすること。
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