講義名 日本文化史　≪◇学部≫
講義開講時期 後期
曜日･時限 木２
単位数 2

担当教員
氏名
浅野　充

学習目標(到達目標) 日本人が古くから現代に伝え、残してきたさまざまな文化や関連した事象を理解し、自分から興味、問題関心を持つことができるようになる。
講義で取り上げたテーマに関して、他の人たちに歴史的に説明できるようになる。
授業概要(教育目的) 日本文化史というと、たとえば、仏像や寺院の名称を覚えるという感覚を持っているかもしれませんが（そのため、好き嫌いが分かれるでしょう）、この講義では、事項を「覚える」のではなく、興味を持ちそうな文化を「考える」「調べる」ということに重点を置き、検討、解説をしていくこととします。そこで、文化をより広くとらえて、5つのテーマを設定し、出発点としていきます。なお、日本史、日本文化史については新しい発見もよくあるので、そういったことも紹介していく予定です。
授業計画表
 
回項目内容
第1回講義のガイダンスと導入シラバスを解説しながら、後期で学ぶこの授業の進め方を確認する。導入では覚えるだけの歴史、文化史とは違う考え方を紹介する。
【事前学習】２時間
シラバスを見ておくこと。
【事後学習】２時間
テーマの中から自分の興味あるものを確認しておくこと
第2回日本という国名の成立を考える①この講義題名にもある「日本」という国名は最初から使われていたわけではない。そこでまず、この国名はいつごろ成立したのかを考えていく。
【事前学習】２時間
たとえば日本国憲法の「日本」は何と読むのかを確認してみる。その他のものでも確認してみること。
【事後学習】２時間
第２回授業での提示課題：配布したプリントをもう一度見て、わかったこと、わからなかったこと、知りたいこと確認しておくこと。
第3回日本という国名の成立を考える②日本という国名の成立を国際関係と関わらせて考えていく。
【事前学習】２時間
配布プリントの史料を目を通しておくこと。
【事後学習】２時間
第３回授業での提示課題：配布したプリントをもう一度見て、わかったこと、わからなかったこと、知りたいこと確認しておくこと。
第4回日本の都を考える①日本古代の都の具体像を平安京を中心にして調べ、考えていく。
【事前学習】２時間
日本の古代の都の変遷を調べてみること。奈良や京都で自分が行ったことのあるところを思い出してみること。
【事後学習】２時間
第４回授業での提示課題：配布したプリントの地図などをよく見ておくこと。
第5回日本の都を考える②日本史の中の遷都を、古代を中心としながら調べてみて、なぜ遷都をしていくのかを考えてみる。
【事前学習】２時間
日本の都の遷都について、その歴史を調べてみること。
【事後学習】２時間
第５回授業での提示課題：世界の国の首都で遷都したことのある事例を調べてみること。
第6回日本の都を考える③代表的な日本の都である京都について、主に古代の姿と現代の姿との共通点、相違点を確認していく。
【事前学習】２時間
京都に行った時に訪れた寺院や史跡、道などを思いおこし、整理してみること。
【事後学習】２時間
第６回授業での提示課題：自分が訪れた京都の寺院や道が古代の平安京ではどうなっていたかを配布プリントで確認してみること。奈良や京都に旅行した時に行きたいところをネットなどで調べてみること。
第7回日本の親族・氏名を考える①日本の親族呼称を確認し、それらの持つ意味を中国などと比較しつつ、考えてみる。
【事前学習】２時間
自分の親戚をそれぞれどのように呼んでいるかを、あらためて思い起こしておくこと。
【事後学習】２時間
第７回授業での提示課題：授業で扱った親戚をもう一度漢字で書けるかどうかを確かめておくこと。それを、自分の親戚にも当てはめてみること。
第8回日本の親族・氏名を考える②代表的な氏の1つである源氏について考えてみる。
【事前学習】２時間
自分が知っている源氏の人物をたくさん思い浮か部ておくこと。
【事後学習】２時間
第８回授業での提示課題：日本史の有名人物の中で源氏の血筋を引いている人を調べてみること。
第9回日本の親族・氏名を考える③氏名と姓・名字の関係について調べてみる。夫婦同姓・別姓の問題も紹介してみたい。
【事前学習】２時間
自分の家の姓・名字の歴史を両親、祖父母などに聞いておくこと。
【事後学習】２時間
第９回授業での提示課題：自分の名字が日本では多いのか少ないのかをネットなどで調べてみる（多い名字の順位などで）。
第10回肖像画と歴史的人物を考える①歴史的人物のイメージと年齢、肖像画の持つ意味を考える。具体的な実例：聖徳太子。
【事前学習】２時間
聖徳太子について、知っていること、聞いたことがあることなどを整理しておくこと。
【事後学習】２時間
第10回授業での提示課題：次回取り上げる予定の人物の生年と没年を調べておくこと。
第11回肖像画と歴史的人物を考える②具体的な実例：源頼朝。足利尊氏。武田信玄。
【事前学習】２時間
今回取り上げる人物について、知っていること、聞いたことがあることなどを整理しておくこと。
【事後学習】２時間
第11回授業での提示課題：この授業で取り上げた人物以外の肖像画について、何か疑問が挙げられているかどうかを確認してみること。
第12回日本の食文化を考える①日本の食文化を歴史的に考えてみる。この回では、お雑煮などの食材や調理法について考えてみる。
【事前学習】２時間
自分の出身地域のお雑煮の特徴、作り方を調べてみる（聞いてみる：入れる具材や味付けなど）。
【事後学習】２時間
第12回授業での提示課題：旅行などで行った地域に特色のある食べ物があったかどうかを思い起こしてみること。
第13回日本の食文化を考える②日本の食文化を歴史的、地域的に調べてみる。この回では、地域性に注目してみたい。
【事前学習】２時間
自分の出身地域に特徴のある食べものがあるかどうかを思い起こしてみる（聞いてみる）こと。
【事後学習】２時間
第13回授業での提示課題：授業で取り上げた食べもので、旅行などでその地域に行った時に食べてみたいものを整理しておくこと。
第14回日本文化史（後期）の理解度の確認これまでの授業の要点のまとめや補充を行う。次回の試験についても解説する。
【事前学習】２時間
これまでの授業で、わかったこと、わからなかったことを確認しておくこと。
【事後学習】２時間以上
第14回授業での提示課題：次回の試験に向けて勉強しておくこと。
第15回確認試験及び解説授業確認試験実施とその解説を行う。
【事前学習】２時間以上
試験に向けての勉強をしておくこと。
【事後学習】２時間以上。
第15回授業での提示課題：自分の解答をもう一度思いおこして、問題のある部分を確認しておくこと。
授業形式 基本的に講義形式で行うが、毎回小テスト（試験というよりも、講義内容に関連して、いろいろと聞いていくというもの）を行い、それらを通じて受講者にも授業に参加してもらう予定です。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度 		その他 合計
70% 0% 15% 15% 0% 100%
評価の特記事項 小テスト（毎回提出・次回返却）に関しては3分の2以上提出を要件とします（3分の1以上未提出ですと不合格になります）。なお、希望者にはレポート作成も認めます（詳細は授業で）。
テキスト テキストはありません。プリント教材を配布します。各自整理しておいてください。
参考文献 必要な場合は、それぞれのテーマで紹介します。
オフィスアワー(授業相談) 非常勤講師なので、基本的に当日のみの対応となります。昼休み前半は講師室にいると思います。4時限目は法学部で授業ですので、その前後は法学部講師室にいます。5時限目前半は経済学部講師室に戻っていることが多いです。
事前学習の内容など，学生へのメッセージ 講義で取り扱ったテーマに関して、興味を持ったら、自分でより深く調べてみるのも良いですし、この講義の内容からいって、博物館、美術館見学などもお勧めします。さらに、旅行等でも歴史的、文化史的ものに触れることもお勧めします。なお、近年は前期受講者が多く、教室が満員になることが多いです。後期は比較的余裕がありますので、前期・後期どちらでも大丈夫の人は余裕のある後期の受講をお勧めます。