講義名 先端科学 ≪◇学部≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 木2
単位数 2

担当教員
氏名
小山 俊士

学習目標(到達目標) 科学の専門家になることを目指していない学生であっても、現代の科学技術についての理解を深め、高い科学リテラシーを持てるようになることを目標とし、具体的には、以下のような能力を身につけることをめざします。現代の科学技術の主要な分野を概観し、その基本的な原理を把握できるようになる。現代の科学技術がどのように利用され、社会に影響を与えているかをできるようになる。科学技術に関わる問題と直面した際に、問題を理解し解決策を探究するための方法を習得できる。
授業概要(教育目的) 科学技術に関する現代史を解説する。その中で科学技術における重要な出来事に注目し、現代の科学の諸分野がどのように生まれ、発展したのかを振り返ることで、その原理を解説する。具体的には、原子力、情報技術、地球科学、分子生物学、宇宙工学等の分野での進歩について解説していく。加えて、公害と環境問題、資源・エネルギー問題、情報倫理、生命理倫理等の社会問題の背景も見ることで、科学技術が現代社会で果たしている役割についての理解を深めていく。
授業計画表
 
項目内容
第1回科学とは何か人文科学、社会科学と対比しながら、自然科学という知の体系の特徴を考える。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、「科学」とはどのような学問なのかについて、自分なりのイメージを明確にしておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第2回原子爆弾の開発と巨大科学第二次世界大戦下のアメリカでの軍事技術の開発について、原子爆弾を中心に解説し、現代の巨大科学の出発点を探る。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、「核分裂」「マンハッタン計画」の意味を調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第3回コンピュータの誕生第二次世界大戦の直後に完成した真空管式計算機ENIACの開発過程を中心に、コンピュータの起源を学ぶ。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、「コンピュータ」「プログラム内蔵」とは何を意味するのか、定義を調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第4回地球科学プレートテクトニクス理論と地震の原因など、現在の地球科学の基礎理論の形成について学ぶ。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、「大陸移動説」「断層」の意味を調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第5回DNAの構造と遺伝学DNAの二重らせんモデルの確立に至る、遺伝学の発展を学ぶ。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、「ダーウィン」「メンデル」「ワトソンとクリック」は何を行った人物なのかを調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第6回宇宙開発現代の宇宙論の形成と、アポロ計画を中心とした宇宙開発の歴史を学ぶ。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、「ビッグバン」「アポロ計画」の意味を調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第7回石油と化学工業化学工業の発展と石炭から石油へのエネルギー転換について学ぶ。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、「ハーバー・ボッシュ法」「ナイロン」の意味を調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第8回高度経済成長と公害日本の高度経済成長とその過程で生じた公害問題を通じて、科学技術の負の側面について考える。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、「日本の四大公害」とは何なのかを調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第9回原子力と新エネルギー石油に代わるエネルギー源として開発されてきた、原子力をはじめとする新エネルギーの技術について学ぶ。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、「原子力発電」「クリーンエネルギー」とはどのような原理のものなのかを調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第10回半導体とパーソナルコンピュータ半導体と集積回路により急激な発展を続けるコンピュータの歴史を学ぶ。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、第3回の授業で配付したプリントを復習し、コンピュータがどのように発展したのかを考えておくこと。「トランジスタ」「シリコン」の意味を調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第11回バイオテクノロジー分子生物学を応用した遺伝子工学の発展について学び、その応用の可能性と問題点について考える。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、第5回の授業で配付したプリントを復習し、分子生物学がどのように発展したのかを考えておくこと。「バイオテクノロジー」とはどのような者なのかを調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第12回地球環境問題地球温暖化、酸性雨、オゾン層破壊などの環境問題について学び、それに対する科学技術のあり方を考える。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、第8回の授業で配付したプリントを復習し、公害と環境問題の関係を考えておくこと。「地球温暖化」の原因と影響を調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第13回ナノテクノロジー材料科学と、フラーレン、カーボンナノチューブなど、ナノテクノロジーの可能性を考える。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、「X線回折法」「トンネル電子顕微鏡」の意味を調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第14回インターネットARPAネットから始まるコンピュータ・ネットワークの歴史を通じて、新たに展開しつつあるネットワーク社会の現状を検討する。
【準備学習】2時間
EcoLinkから資料を読み、第3回、10回の授業で配付したプリントを復習し、コンピュータをつなぐネットワークの発展について考えておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
第15回現代の科学技術ここまでの授業を振り返って、現代の科学技術の特徴を整理する。科学技術が抱えている社会問題とそれへの対応を考える。
【準備学習】2時間
第1回の授業で配付したプリントで述べた科学技術の特徴は、第2回から第14回の内容で具体的にどのようなものとして現れているのかを考えておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、講義中に出した課題について調べること。
授業形式 主として講義を行い、必要に応じて映像資料を使用する。現代の科学技術の様々な側面を取り上げるため、講義は1回ごとに完結したものとして行う。
必要な資料は印刷して配付する。講義の情報量は多く、すべてをていねいに解説することはできないので、意味不明なキーワードは検索するなどして、補ってほしい。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度
その他 合計
0% 30% 70% 0% 0% 100%
評価の特記事項 講義中に理解度を確認するための小テストを行う。
毎回の講義で、内容の理解を深めるために調査するべき課題を提示するので、それをレポートとして提出すること。
テキスト 特になし。必要な資料は講義中に配布する。
参考文献 毎回の講義で紹介する。
オフィスアワー(授業相談) 毎週の講義前後、本館2階講師室にて20分間は待機しています。時間をとって相談したいときは、授業内で指定するアドレスを用いるなどして、事前にアポイントをとって下さい。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 先端科学の内容を厳密に理解することを目的とした講義ではないので、科学(理科と数学)に対する基礎知識は必要としない。講義の中で与えられた情報にもとづく思考力と、必要に応じて自ら調べる姿勢とを重視する。
講義の要点はプリントを配付し、EcoLinkでも閲覧できるようにするが、それに加えて、科学技術に関する未知の用語については、事典、インターネット等を通じて定義等を確認しておくこと。
質問については、EcoLink上の掲示板でも回答する。