講義名 日本語Ⅱ ≪◇学部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 火4
単位数 2

担当教員
氏名
浅田 秀子

学習目標(到達目標) 「敬語の実践的人間関係学」
主にビジネス界において必要とされる敬語(待遇表現)とマナーを,さまざまな場面ごとに実際例を演じながら身につけます。単なる文法的な知識ではありません。ここで学ぶことは,敬語が日本文化の中で果たしてきた役割と意義を再確認することです。こういう真の「敬語」理解を通じて,日本文化そのものの理解をも得られます。授業で完成させた作業プリントを1年間分ファイルすれば,「敬語・マナーのファイル」が出来上がり,社会に出てから十分に活用できます。
授業概要(教育目的) 敬語が単なる知識としてではなく,行動として身につくよう,実演を通して理解させ,将来役立つようにさせる。毎回テーマとなる場面設定のプリントを配布し、このテーマに沿って具体的な言語表現と態度を身につける。授業ではまず,状況を説明したあと,学生にその場面を実演してもらい,外国人としての感想を求める。その後,適宜必要な資料を配布しながらテーマの解説をし,その背景にある日本人のものの考え方を説明する。学生は授業を聞きながら,プリントに解説と回答を記述し,時間内に提出する。プリントは翌週,講評とともに返却する。そののち、復習として敬語行動を実演して身につける。
授業計画表
 
項目内容
第1回敬語の文法についての確認
授業のガイダンス
目標と内容,授業に望むこと
翌週のプリント配布
敬語の文法知識についての確認テスト。授業の目標・内容・評価についてのガイダンス。
第2回自分をアピールする敬語1
翌週のプリント配布
テーマ「新入社員が自分の名前を自己紹介する」
状況説明・実演・解説・作業(提出)。
第3回先週のプリント返却・講評
自分をアピールする敬語2
翌週のプリント配布
テーマ「目上の人に日中に会う」
状況説明・実演・解説・作業(提出)。
第4回先週のプリント返却・講評
自分をアピールする敬語3
翌週のプリント配布
テーマ「目上の人の質問に答える」
状況説明・実演・解説・作業(提出)。
第5回先週のプリント返却・講評
自分をアピールする敬語4
翌週のプリント配布
テーマ「お詫びの気持ちを表す」
状況説明・実演・解説・作業(提出)。
第6回先週のプリント返却・講評
仕事・依頼を引き受ける敬語1
翌週のプリント配布
テーマ「日常業務を引き受ける」
状況説明・実演・解説・作業(提出)。
第7回先週のプリント返却・講評
仕事・依頼を引き受ける敬語2
翌週のプリント配布
テーマ「大仕事を引き受ける」
状況説明・実演・解説・作業(提出)。
第8回先週のプリント返却・講評
仕事・依頼を引き受ける敬語3
翌週のプリント配布
テーマ「不可能を承知で無理難題を引き受ける」
状況説明・実演・解説・作業(提出)。
第9回先週のプリント返却・講評
仕事・依頼を断る敬語1
翌週のプリント配布
テーマ「自分の側にできない理由がある」
状況説明・実演・解説・作業(提出)。
第10回先週のプリント返却・講評
仕事・依頼を断る敬語2
翌週のプリント配布
テーマ「絶対にやりたくないことを伝える」
状況説明・実演・解説・作業(提出)。
第11回先週のプリント返却・講評
連絡・報告・伝言する敬語1
翌週のプリント配布
テーマ「直属上司に自分の仕事の報告をする」
状況説明・実演・解説・作業(提出)。
第12回先週のプリント返却・講評
連絡・報告・伝言する敬語2
翌週のプリント配布
テーマ「直属上司に取引先からの伝言を伝える」
状況説明・実演・解説・作業(提出)。
第13回先週のプリント返却・講評
連絡・報告・伝言する敬語3
翌週のプリント配布
テーマ「直属上司に部長からの伝言を伝える」
状況説明・実演・解説・作業(提出)。
第14回理解度の確認理解度をみての補足説明および注意事項の徹底と確認。
第15回まとめと中間試験要点の確認と中間試験。
授業形式 実演・講義・作業を組み合わせる。
前週に翌週のプリントを配布するので,各自準備学習をしておくこと。
授業では当該のテーマについて,出演する学生を指名し実演してもらう。他の学生は印象を述べる。教師が解説を加えるので,理解した内容をプリントに「である体」でまとめ,時間内に提出する。プリントは翌週返却し,講評する。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度
その他 合計
50% 50% 0% 0% 0% 100%
評価の特記事項 出席が3分の2に満たない者は単位を与えない。また全部出席しても,実力が基準に達しない場合は不合格とすることがある。
テキスト 必要に応じてプリントを配布する。
参考文献 浅田秀子著『「敬語」論--ウタから敬語へ』勉誠出版,本体価格800円。
同著『もう迷わないビジネス敬語相談室』講談社,本体価格1400円。
同著「敬語マニュアル」南雲堂、本体価格4660円。
オフィスアワー(授業相談) 毎回授業終了後教室にて。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 敬語(待遇表現)は言葉だけでなく,話し方・態度なども連動して働くので,実際に口と体を動かさなければ身につきません。そこで,各自健康と学生生活の自己管理をきちんとして,遅刻・欠席をしないことが重要です。
学生にきめ細かい指導を行うため,前期の間,座席を固定します。
前週に配布されたプリントは必ず予習をして,どのように演じるか,登場人物はどのような立場・気持ちかを考えてきてください。
この授業専用のクリア・ファイルを用意することを勧めます。返却されたプリントや講評・資料をファイルしておくと,卒業後も実社会でそのまま役立つ「敬語・マナーのファイル」となるからです。