講義名 マクロ経済学Ⅱ(再) ≪◇学部≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 水1
単位数 2

担当教員
氏名
続橋 孝行

学習目標(到達目標) 「マクロ経済学Ⅱ」では,「マクロ経済学Ⅰ」に引き続き,国際マクロ経済学,短期モデルと長期モデルの比較,物価水準の決定,インフレとデフレを中心に学ぶ。この講義を通じて,現実のマクロ経済現象を読み解くマクロ経済学の構造を理解するための,必要な「基礎知識」を習得し,「マクロ経済学Ⅰ」より幅広い「分析手法」を身に付け,「経済学の考え方」を理解することができる。
授業概要(教育目的) マクロ経済学Ⅱでは,共通テキストの第3章,第7章~第10章を講義範囲とする。

定期試験で実施される共通試験が,評価の50%となる。
共通試験範囲は下記の内容とする。
第3章の3-1,3-2節
第7章の7-1節 ~ 7-4節
第8章の8-1節,8-2節と8-4節
第9章の9-1節 ~ 9-3節
第10章の10-2節~10-6節

なお,講義範囲が共通試験範囲を超える部分の扱いについては各担当教員のシラバスに従う。また,マクロ経済学Ⅱの履修はマクロ経済学Ⅰの単位取得を前提としている。また,他の経済系科目と基礎となるため早期に単位取得が望ましい。高校までの数学の基礎知識の復習を強く勧める。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンスこの授業のガイダンスおよびマクロ経済学Ⅰの簡単な復習をします。また, マクロ経済学Ⅱはマクロ経済学Ⅰとどこが違うかを明確にする。
第2回第4章 有効需要の原理①-閉鎖経済を想定するどのような調整メカニズムをが働いてGDPが調整されるかを最も単純なケインジアン・モデルで検討する。
【事前学習】2時間
消費、投資について復習しておくこと。また, テキストの75-82頁を予め読んでおくこと。
【事後目標】2時間
閉鎖経済モデルの下でのGDPの決定について復習しておくこと。
第3回第4章 有効需要の原理②ー開放経済を想定する開放経済モデルの下でのGDPの決定について明確にする。
【事前学習】2時間
財政, 国際収支について予め調べておくこと。また, テキストの83-94頁を予め読んでおくこと。
【事後学習】2時間
開放経済モデル下のGDPの決定について復習しておくこと。
第4回財市場の均衡を示すIS曲線の導出財市場の均衡を表すIS曲線を導出し, その本質を明確にする。
【事前学習】2時間
開放経済モデルのGDPの決定について復習しておくこと。また, テキストの132-134頁を予め読んでおくこと。
【事後目標】2時間
財市場の均衡と右下がりのIS曲線の導出について復習しておいてください。
第5回貨幣の基本的機能-貨幣需要に注目する貨幣に対する需要について触れ, 「貨幣需要関数」を定式化する。
【事前学習】2時間
国債と利子率の関係について予め調べておくこと。また, テキストの100-110頁を予め読んでおくこと。
【事後学習】2時間
貨幣の取引需要と資産需要について復習しておくこと。
第6回貨幣の供給ー日本銀行の果たす役割貨幣が市場に供給される仕組みについて考える。
【事前学習」2時間
貨幣の定義について予め調べておくこと。また, テキストの111-126頁を予め読んでおくこと。
【事後目標】2時間
貨幣供給の仕組みと日本銀行の果たす役割について復習しておきてください。
第7回第6章 貨幣市場の均衡を示すLM曲線の導出貨幣市場の均衡を示すLM曲線を導出し、その本質を明確にする。
【事前学習】2時間
日本銀行による貨幣供給と貨幣需要について復習しておくこと。また, テキストの135-137頁を予め読んでおくこと。
【事後目標】2時間
右上がりのLM曲線と貨幣市場の均衡について復習しておくこと。

第8回財市場と貨幣市場の同時均衡と財政・金融政策の有効性IS曲線とLM曲線が交わるところで同時に均衡することになることを示す。
【事前学習】2時間
IS曲線とLM曲線について復習しておくこと。また, テキストの137-145頁を予め読んでおくこと。
【事後学習】2時間
IS曲線とLM曲線のシフトについて復習しておくこと。
第9回第7章 国際収支の構造と外国為替制度国際収支とは, 一国のすべての対外経済取引を体系的に記録したもので, ある期間内に発生した国際取引の内容をまとめたものであるということを示す。
【事前学習】2時間
経常収支について予め調べておくこと。また, テキストの154-156頁を予め読んでおくこと。
【事後学習】2時間
外国為替制度, 貿易収支, 純輸出などについて復習しておくこと。
第10回マンデル=フレミング・モデルの導出(1)ー固定相場制オープンマクロ経済の分析には、マンデル=フレミングと呼ばれるモデルがよく用いられるが、これは、海外部門を組み入れたモデルであることを示す。
【準備学習】2時間
固定相場制について予め調べておくこと。また, テキストの167-172頁を予め読んでおくこと。
【事後学習】2時間
固定相場制と財政金融政策の有効性について復習しておいてください。
第11回マンデル=フレミング・モデルの導出(2)-変動相場制変動相場制のもとでのマンデル=フレミング・モデルのモデルを使って財政金融政策の効果を考察する。
【事前学習】2時間
変動相場制について予め調べておくこと。また, テキストの172-177頁を予め読んでおくこと。
【事後学習】2時間
変動相場制下の財政・金融政策の有効性について復習しておいてください。
第12回第8章 長期均衡モデルにおける財市場の均衡と利子率長期モデルの枠組みのもとで産出量(GDP)の水準や利子率どのように決まるかを示す。
【事前学習】2時間
短期モデルを復習しておくこと。また, テキストの185-190頁を予め読んでおくこと。
【事後学習】2時間
労働市場の均衡と産出水準の決定について復習しておくこと。
第13回短期の総供給曲線と価格の硬直性ケインズ派と古典派がまったく異なる結論に達するということを示す。
【事前学習】2時間
数量調整と価格調整について復習しておくこと。また, テキストの209-213頁を予め読んでおくこと。
【事後学習】2時間
ケインジアンと古典派の総供給曲線について復習しておくこと。
第14回第10章 インフレとデフレー期待の変化に注目するインフレーション(デフレーション)は物価が継続的に上昇(下落)する現象ですが、このメカニズムについて分析する。
【事前学習】2時間
フィリップス曲線について予め調べておくこと。また, テキストの228-251頁を予め読んでおくこと。
【事後学習】2時間
期待インフレ率とフィリップス曲線のシフトについて復習しておいてください。
第15回理解度の確認まとめ
授業形式 講義形式
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度
その他 合計
70% 0% 0% 30% 0% 100%
評価の特記事項 定期試験(60分)で,共通試験と個別試験が同時に実施されます。成績評価については,50%は共通試験,残り50%は定期試験での個別試験及び各教員の配点とします。
テキスト 中谷巌『入門マクロ経済学』第5版 日本評論社
参考文献 特になし
オフィスアワー(授業相談) 授業終了後、本館2階講師室にて20分間 対応しています。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ (1)新聞の経済面を読んでおきましょう。(2)経済上の統計的数字を把握しておきましょう。(3)図やグラフに親しんおきましょう。