講義名 日本経済入門 ≪◇学部≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 月5
単位数 2

担当教員
氏名
河越 正明

学習目標(到達目標) この講義では、日本経済について基礎の範囲内ではありますが幅広い知識を修得します。
これにより次の2点を目指します。

1.身近な経済問題から国レベルの経済政策にいたるまで様々な経済現象に関して行われる経済学的な説明についてポイントが何かをとらえることができる。

2.二年生から学ぶ経済学の諸科目について、どのようなことを学習するのか、ざっくりとしたイメージをもち、きちんとした見通しのうえに立って自分の関心に応じた学習プランづくりができる。
授業概要(教育目的) 日本経済を理解するためには、経済理論とともに、具体の経済問題、経済政策、経済制度や統計データなどについて学ぶ必要があります。様々な経済現象の背後には市場経済のメカニズムと制度的な枠組みが複雑に絡みあって動いているからです。
この授業では、経済理論については学習途上であり経済用語にも不慣れな初学者のため、できるだけ噛み砕いた解説を心がけます。しかし、だからといって、複雑な問題を避けるのではありません。日本経済を題材として実証的な経済分析へと導く入門でもありますから、興味をひく今話題になっている経済問題をできるかぎり取り上げます。みなさんの日本経済への探究心をかき立てることが目標です。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンスシラバスに基づき, 本講義の進め方や目標について解説。
【事前学習】2時間
EconLinkから資料をダウンロードし, よく読んでおくこと。
【事後学習】2時間
新聞・雑誌の日本経済関連記事に目を通す。
第2回戦後の日本経済1:1950年代まで戦後経済は戦前とどのような断絶と連続を経て出発したのかを考察する。
【事前学習】2時間
八代(以下, Y)第1章を読む。
【事後学習】2時間
授業中に紹介する文献のいずれかを読む。
第3回戦後の日本経済2:1970年代まで高度成長の実現と屈折はいったいどのように生じたのか考察する。
【事前学習】2時間
Y第2章を読む。
【事後学習】2時間
授業中に紹介する文献のいずれかを読む。
第4回戦後の日本経済3:1980年代貿易摩擦はどのように生じ, 日本経済の国際化とは何かを考察する。
【事前学習】2時間
Y第3章を読む。
【事後学習】2時間
授業中に紹介する文献のいずれかを読む。
第5回戦後の日本経済4:1990年代バブルの崩壊と長期停滞開始の推移を検討する。
【事前学習】2時間
Y第4章を読む。
【事後学習】2時間
授業中に紹介する文献のいずれかを読む。
第6回戦後の日本経済5:2000年以降長期停滞とそれを克服するための政策努力を振り返る。
【事前学習】2時間
Y第5章を読む。
【事後学習】2時間
授業中に紹介する文献のいずれかを読む。
第7回日本的経済システム日本的経済システムについての議論の変遷を振り返りつつ, 今日における課題を検討する。
【事前学習】2時間
Y第6章を読む。
【事後学習】2時間
授業中に紹介する文献のいずれかを読む。
第8回人口の少子高齢化と労働市場人口の少子高齢化がもたらす影響を労働市場を中心に検討する。
【事前学習】2時間
Y第7章を読む。
【事後学習】2時間
授業中に紹介する文献のいずれかを読む。
第9回グローバル化経済グローバル化がもたらす影響を企業行動を中心に検討する。
【事前学習】2時間
小峰・村田(以下, KM)第9章とY第9章を読む。
【事後学習】2時間
授業中に紹介する文献のいずれかを読む。
第10回社会保障と税財政の持続可能性を取り戻すために必要な政策を検討する。
【事前学習】2時間
Y第8章を読む。
【事後学習】2時間
授業中に紹介する文献のいずれかを読む。
第11回格差格差拡大の実像と日本的な経済システムとの関係を検討する。
【事前学習】2時間
KM第12章を読む。
【事後学習】2時間
授業中に紹介する文献のいずれかを読む。
第12回金融政策大規模に行われている金融緩和の有効性を検討する。
【事前学習】2時間
KM第11章を読む。
【事後学習】2時間
授業中に紹介する文献のいずれかを読む。
第13回成長戦略有効な成長戦略とは何かを検討する。
【事前学習】2時間
Y第10章を読む。
【事後学習】2時間
授業中に紹介する文献のいずれかを読む。
第14回理解度の確認小テストの実施及びその解説により, 授業内容の理解を確かなものとする。
【事前学習】2時間
これまでの講義の要点を復習する。
【事後学習】2時間
小テストで分かった自分の理解が不十分な点を復習する。
第15回確認試験と解説授業を通じて学んだことの確認試験(60分)およびその解説(30分)を行う。
授業形式 講義形式で行います。必要に応じて、教科書と参考書、その他の資料を使います。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度
その他 合計
60% 0% 30% 10% 0% 100%
評価の特記事項 定期試験の評価が主ですが, 小テストを1回行います。
出席をEcoLinkでとります。
テキスト 八代尚宏, 『日本経済論・入門 新版:戦後復興からアベノミクスまで』, 有斐閣, 2017年, 1,900円(税抜).
参考文献 小峰隆夫・村田啓子, 『最新|日本経済入門 第5版』, 日本評論社, 2016年, 2,500円(税抜).
大守隆編, 『日本経済読本(第21版)』, 東洋経済新報社, 2019年, 2,400円(税抜).
オフィスアワー(授業相談) 金曜日15~16時に, 相談・質問を研究室(8号館3-22)で受けます。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 授業で紹介する文献を読んで, 様々な見方があることをまず理解してもらうことを期待します。その上で, 徐々に自分なりの意見をもてるようになれば素晴らしいと思います。