講義名 企業分析論 ≪◇学部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 月3
単位数 4

担当教員
氏名
山田 仁志

学習目標(到達目標) 本講義では、企業分析の基本的な考え方やその方法、利用の仕方について学び、実践できるようにする。具体的には、以下の能力の習得を目指す。
1.会社の活動を数字で理解できるようになる。
2.会計データを活用し、企業活動を分析するための手法を身につける。
3.企業分析の手法を用い、企業活動の問題点等を発見し、解決策を考える力を身につける。  
授業概要(教育目的) 企業分析の目的の一つは、利害関係者が企業情報を使い、企業経営がうまく行われているかどうか、また、その企業の経営上の長所や短所を把握し、意思決定に役立てることにある。企業分析によって得られたデータをもとに、企業内部の人が自社の経営活動を評価する一方、企業外部の投資家や金融機関、アナリストや取引先などがその企業の経営状態を判断し、その企業との取引関係の在り方に役立てる。前期では、特に財務諸表を使った経営分析を学習する。後期では、財務の視点に立った、企業価値評価の方法について学ぶ。
授業計画表
 
項目内容
第1回この講義について、財務とは何かこの講義の内容、スケジュール、評価方法などについて説明する。財務とは何かについて解説する。
【事前学習】2時間
シラバスや参考図書等を読み、企業分析論とはどのような内容かを把握する。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第2回財務諸表の意味と役割前期の学習内容の基礎資料となる財務諸表の意味と役割について学習する。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第3回貸借対照表の仕組み貸借対照表は左側に資産の項目、右側に負債と純資産(資本)の項目が並べられており、左側の合計と右側の合計の金額は一致するというルールで作成されている。この貸借対照表の読み方を学習する。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第4回損益計算書の仕組み損益計算書は、会社の売上と費用から、どれだけの「損」や「益」が出たかを計算したものである。今回はこの損益計算書の見方を学習する。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第5回キャッシュ・フロー計算書の仕組みキャッシュフロー計算書は、会社の現金の動きを、「営業キャッシュフロー」「投資キャッシュフロー」「財務キャッシュフロー」の3つに分類して表示している「収支計算書」である。今回はこのキャッシュフロー計算書の内容と見方を学習する。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第6回会計方針の注記会計方針の注記について、有価証券の評価や費用・収益の計上基準、国外基準で作成された財務諸表の特徴などについて学習する。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第7回分析の視点と方法財務諸表を使った分析の視点や方法、分析を行うにあたっての注意事項などについて学習する。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第8回貸借対照表と損益計算書による資本運用効率の分析貸借対照表と損益計算書を用い、企業が資本を効率的に運用することができるか判断するための経営分析の方法を学ぶ。特に、資産と売上高との関係を見る指標である、棚卸資産回転率や売上債権回転率、総資産回転率などの計算方法や結果の読み方について学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第9回損益計算書による収益力の分析損益計算書を使った経営分析の方法を学ぶ。特に、売上高と売上総利益や営業利益、経常利益や当期純利益などとの関係から、企業の収益力を測る指標の計算方法、計算結果の見方などについて学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第10回貸借対照表と損益計算書による資本運用効率の分析貸借対照表と損益計算書を用い、企業が資本を効率的に運用することができるか判断するための経営分析の方法を学ぶ。特に、資産と売上高との関係を見る指標である、棚卸資産回転率や売上債権回転率、総資産回転率などの計算方法や結果の読み方について学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第11回資本利益率とその分解(デュポンシステム)会社が活動のために使用している資本とその結果得られた利益の関係から、企業の収益力を分析する。ROAやROEなど主要な分析方法を学び、実際に計算し、その結果の捉え方を学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第12回貸借対照表による支払能力・財務安定性の分析貸借対照表を使った経営分析の手法を学ぶ。特に、自己資本比率や固定比率、流動比率や当座比率など企業の財務安全性や支払能力を測る指標の計算方法、計算結果の見方などについて学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第13回損益分岐点分析損益分岐点とは、一定期間の売上高がそれ以下になると損が発生し、それ以上になると利益が出る売上高のことで、売上高と費用の金額が等しくなる売上高のことである。この損益分岐点を分析することで、目標利益額に達するために、いくら売上高が必要かなど、明確にわかるため、経営者にとって有効な管理手段となる。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第14回前期学習内容のまとめ前期に学習した内容の要点のまとめを行う。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第15回前期の復習と理解度の確認前期に学習した内容を振り返り、理解度の確認を行う。
【事前学習】2時間
前期の学習内容を総復習しておく。
【事後学習】2時間
できなかった問題の復習を行い、後期の学習に備える。
第16回企業価値評価の考え方
企業価値評価の考え方や企業と投資家の関係、投資家から見た企業価値評価の在り方について学習する。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第17回企業戦略と企業価値企業戦略と企業価値の関係について学習する。特に、前期に学習した資本利益率の考え方を使った企業戦略の分析方法を学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第18回M&Aと企業価値評価DCF法を使った企業価値評価の考え方を学ぶ。またM&Aにおける企業価値評価について学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第19回企業価値評価のキーワード①:FCFの学習企業価値評価の最重要ワードである、FCFの考え方について学ぶ。またこれにかかわる運転資本や固定資産の関係について学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第20回企業価値評価のキーワード②:資本コストの学習企業価値評価の最重要ワードである、資本コストの考え方について学ぶ。また、レバレッジと資本コストの関係についても学習する。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第21回企業価値評価の基礎①:DCF法の基礎企業価値評価の基礎として、企業価値評価におけるDCF法の考え方や計算方法などについて学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第22回企業価値評価の基礎②:DCF法による企業価値評価前回の内容を踏まえ、DCF法を用いた企業価値評価の方法とその応用について学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第23回クロスオーバーM&Aの基礎海外企業の買収に伴う、為替レートの影響や、資本コストの調整など、企業価値評価に関連する諸問題について学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第24回クロスオーバーM&Aにおける企業評価クロスオーバーM&Aにおける企業評価における注意点、特にカントリー・リスクなどについて学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第25回企業価値評価のケース学習①具体例を使って、企業分析の手法を学習する。今回は、SWOT分析、財務諸表分析を中心に学習する。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第26回企業価値評価のケース学習②資本コストの計算を行い、その結果をもとに企業価値評価を行う。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第27回企業価値評価の検証①DCF法以外の企業価値評価方法として、修正純資産報による企業価値評価について学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第28回企業価値評価の検証②DCF法以外の企業価値評価方法として、超過利益法とマルチプル法による企業価値評価について学ぶ。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第29回まとめ後期の学習内容の要点のまとめを行う。
【事前学習】2時間
EcoLinkから資料をダウンロードし、よく読んでおく。
【事後学習】2時間
授業内容の復習する。必要な準備を行う。
第30回学習内容の復習と理解度の確認これまで学習した内容を整理し、ふり返り、理解度を確認する。
【事前学習】2時間
後期の学習内容の総復習を行う。
【事後学習】2時間
できなかった問題の復習を行う。資料を整理しておく。
授業形式 基本的には講義形式による授業を行うが、資料等の補助教材を活用し、学生への質問や意見を求め、学生がわかりやすく理解できるよう双方向の授業を行っていく。また、授業内容の理解度を把握するため、レスポンスシート等を活用した質疑応答を活用する予定である。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度
その他 合計
50% 0% 20% 30% 0% 100%
評価の特記事項 以上の評価方法を基本に、総合的に判断する。
テキスト EcoLinkから授業用資料をダウンロードし、授業時に持ってくること。
参考文献 桜井久勝著『財務諸表分析』第7版,中央経済社,2017年.
砂川伸幸ほか著『はじめての企業価値評価』日本経済新聞社,2015年.
坂本恒夫・鳥居陽介編『経営力と経営分析』税務経理協会,2017年.
オフィスアワー(授業相談) 授業の前後10分間は、本館2階講師室にいます。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ ・問題演習のときなど電卓が必要になるので、用意し、毎回持ってくること。
・財務会計論、経営財務論を履修していることが望ましい。