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講義名	簿記Ⅱ　≪◇学部≫

講義開講時期	通年

曜日･時限	金５

単位数	4

担当教員

氏名

川崎　定昭

学習目標(到達目標)

日本商工会議所簿記検定試験(日商検定)1級商業簿記または税理士、会計士試験受験のための基礎的簿記処理能力を修得することができる。

授業概要(教育目的)

将来的に日商簿記検定1級、税理士、公認会計士の受験を目指すレベルに達することを望む。簿記を本格的に勉強しようとという意欲のある学生諸君の参加を希望する。前期は、簿記の記録計算側面に着目し、基礎問題から応用問題にいたる多くの問題演習を取り入れ、主に仕訳と計算を中心に説明を行う。後期は、金融商品、退職給付、リース会計等の特殊な会計領域を取り上げ、簿記の技術的な処理だけでなく、その背景にある理論についても説明を行う。

授業計画表

回	項目	内容
第1回	ガイダンス、複式簿記の基礎	講義の進め方、成績評価の方法について説明を行う。また、初歩的な簿記の基本原理の理解度を確認するための問題演習を行います。自己採点を行い、受講可能かどうか自己判定を行ってください。
第2回	現金預金の処理と表示	現金勘定、現金過不足などの処理及び銀行勘定調整表の表示に関する問題演習を行う。『準備学習』2時間テキスト第2章を読んでおくこと。『事後学習』2時間テキスト総合問題2を使って授業内容をよく復習しておくこと。
第3回	手形取引の処理と表示	為替手形、手形の裏書譲渡と割引き、営業外手形などの処理に関する問題演習を行う。電子記録債権及び電子記録債務の処理について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第3章P25～35を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第4回	貸倒損失と貸倒引当金の処理と表示　その1	貸倒損失、貸倒引当金(個別評価と一括評価)の処理・表示の説明及び現金預金に関する問題演習を行う。『準備学習』2時間日商2級において学習した内容を復習しておくこと。『事後学習』2時間授業中に行った問題の反復練習をすること。
第5回	一般商品売買の処理と表示　その1	商品勘定記入法、値引き、割戻し、戻し、割引の処理に関する問題演習を行う。棚卸資産の減耗処理及び期末評価に関する問題演習を行う。『準備学習』2時間日商2級において学習した内容を復習しておくこと。また、テキスト第6章P84～89を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第6回	一般商品売買の処理と表示　その2	売価還元法に関する問題演習を行う。債権債務と貸倒引当金に関する総合問題を行う。『準備学習』2時間テキスト第6章P90～95を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題及び総合問題の反復練習をすること。
第7回	特殊商品売買の処理と表示	特殊商品販売に関する問題演習を行う。『準備学習』2時間第6回講義後に配布した資料を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第8回	理解度の確認	第7回までの授業に関する確認テスト及び解説を行う。『事前学習』2時間第7回までの授業で行った演習問題を、見ておくこと。『事後学習』2時間確認テストを反復練習すること。
第9回	有価証券の処理と表示　その1	有価証券の分類、有価証券(売買目的有価証券、満期保有目的債券)の取得、売却、評価に関する問題演習を行う。『準備学習』2時間テキスト第5章P65～74を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第10回	有価証券の処理と表示　その2	その他有価証券の期末評価について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第5章P65～74を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第11回	固定資産の処理と表示　その1	有形固定資産の取得、除売却の処理及び減価償却費に関する問題演習を行う。『準備学習』2時間テキスト第8章P120～127を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第12回	社債及び引当金の処理と表示　その1	社債(償却原価法)、賞与引当金、製品等保証引当金、退職給付引当金(基本的な部分)など処理に関する問題演習を行う。『準備学習』2時間テキスト第13章P174～181を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第13回	純資産の部の処理と表示　その1	株式の発行、剰余金の配当、自己株式の処理に関する問題演習を行う。『準備学習』2時間テキスト第15章P195～202を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第14回	製造業会計	製造業固有の会計処理、表示に関する問題演習を行う。『準備学習』2時間テキスト第26章P333～343を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第15回	理解度の確認	第14回までの授業に関する確認テスト及び解説を行う。『事前学習』2時間第14回までの授業で行った演習問題を、見ておくこと。『事後学習』2時間確認テストを反復練習すること。
第16回	貸倒損失と貸倒引当金の処理と表示　その2	債権の区分、貸倒引当金の算定方法(財務内容評価法、キャッシュ・フロー見積法)について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第3章P39～43を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第17回	固定資産の処理と表示　その2	減損会計について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第8章P128～131を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第18回	資産除去債務の処理と表示	資産除去債務の処理について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第14章P189～194を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第19回	リース取引の処理と表示	ファイナンス・リース(借手)、オペレーティング・リース(借手)の処理について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第19章P242～251を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第20回	税金の処理と表示税効果会計の基礎	消費税、法人税等の会計処理について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第4章P47～54を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第21回	税効果会計の処理と表示	税効果会計について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第4章P55～63を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第22回	社債の処理と表示	社債の発行、期末評価について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第12章P161～173を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第23回	引当金の処理と表示　その2	退職給付引当金の処理について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第13章P182～187を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第24回	純資産の部の処理と表示　その2	株主資本等変動計算書及び新株予約権(発行者側の会計処理)について解説を行う。全経1級の過去問題を解く。『準備学習』2時間テキスト第15章P203～206、第16章P207～210を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第25回	純資産の部の処理と表示　その3	株主資本等変動計算書及び新株予約権(ストック・オプション)について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第16章P207～210、第17章224～229を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第26回	外貨建取引の処理と表示　その1	外貨建債権債務、外貨建有価証券の処理について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第20章P256～262を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第27回	外貨建取引の処理と表示　その2	為替予約について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第20章P263～266を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第28回	連結会計　その1	連結財務諸表の作成手続について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第28章P364～375を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第29回	連結会計　その2	連結財務諸表の作成手続について解説を行う。『準備学習』2時間テキスト第28章P364～375を読んでおくこと。『事後学習』2時間授業中に行った演習問題の反復練習をすること。
第30回	理解度の確認	総合問題の演習及び解説を行う。『事前学習』2時間授業で行った演習問題を、見ておくこと。『事後学習』2時間総合問題を反復練習すること。

授業形式

前期、後期とも、まず簡単に講義形式で説明を行い、その後、練習問題を自ら解いていただく。

評価方法

定期試験	レポート	小テスト	授業への参画度	その他	合計
0%	0%	40%	50%	10%	100%

評価の特記事項

日商簿記検定1級、税理士試験簿記論、全経上級の合格者には評価点の割増を行います。最終講義日までに合格証書のコピーを持参すること。

テキスト

小林秀行・並木秀明・長島正浩著『実戦テキスト　簿記論<第3版>』中央経済社,　3,400円.

参考文献

中央経済社編『新版会計法規集』中央経済社.
渡部裕亘・片山覚・北村敬子編著『検定簿記講義2級(商業簿記)』中央経済社.

オフィスアワー(授業相談)

本授業開始前(金曜日)、本館2階講師室前にて対応します。
授業内に事前にアポイントをとり、指示された時間帯に本館2階講師室に来ること。

事前学習の内容など，学生へのメッセージ

必ず自らの手で問題を解くように。
簿記は継続的、反復学習が必要である。
電卓必携(12桁のものが望ましい)