講義名 管理会計論Ⅰ ≪大学院≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 月6
単位数 2

担当教員
氏名
藤野 雅史

学習目標(到達目標) 管理会計(主として業績管理会計,以下同様)の基本的な計算技法とその基礎になる理論を理解することができる.
管理会計の計算と理論について,わかりやすく的確に説明することができる.
管理会計の理論を用いて,企業経営の実務にみられる諸問題(社会問題・組織問題・経済問題など)を説明することができる.
授業概要(教育目的) 管理会計論の伝統的な理論体系を踏まえつつ,伝統を打ち破る新しいアプローチを探索することがこの授業の目的である.伝統的な管理会計論は,経営管理に役立つ会計技法(計算技法)の集まりとして体系化されてきた。そこでは,会計技法がどのように役立つのかという管理会計の機能について最適解あるいは最大公約数的な解が規範的に論じられてきた。しかし,そうして構築されてきた理論には,経営管理者の様々な行動を説明するための柔軟性に乏しいという問題がある.そこで,実際の経営管理者の様々な行動の解釈をつうじて,新しい理論構築のアプローチを探索する必要がある。


授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス,管理会計の意義・役割と学習方法授業の進め方,企業における管理会計と管理会計担当者,管理会計領域の専門誌・学術誌
第2回管理会計のフレームワーク(1)経営管理と管理会計,管理会計の構造と機能,会計情報システム
第3回管理会計のフレームワーク(2)様々な管理会計論テキストの検討
第4回目標利益と中期経営計画経営理念と経営目標,戦略計画の設定
第5回戦略分析会計財務諸表分析,PPM,SWOT分析
第6回中期個別会計(1)原価企画,バランスト・スコアカード,方針管理
第7回中期個別会計(2)企業経営実務に関する関連文献の検討
第8回資本予算(1)投資経済計算,貨幣の時間価値
第9回資本予算(2)企業経営実務に関する関連文献の検討
第10回短期利益計画(1)CVP分析,限界利益分析
第11回短期利益計画(2)企業経営実務に関する関連文献の検討
第12回予算管理(1)総合予算,予算統制,業績評価
第13回予算管理(2)企業経営実務に関する関連文献の検討
第14回直接原価計算直接原価計算,責任会計
第15回まとめ
授業形式 テキストの検討(レジュメの作成や報告)をつうじて,管理会計の基本的な計算技法とその基礎になる理論を学習していく.また,企業経営実務における管理会計の利用については,テキストを離れて書籍や学術論文からも情報を収集し,それを検討する.授業で扱うトピックスについては,上記の授業計画表にこだわらず,受講生の要望を適宜反映していく.
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度
その他 合計
0% 0% 0% 50% 50% 100%
評価の特記事項 「講義態度」には授業への積極的な参加を含む.「その他」は,授業内で作成・報告するレジュメの内容を評価対象とする.
テキスト 上總康行『ケースブック管理会計』新世社,2014年,2,754円.
参考文献 谷武幸『エッセンシャル管理会計(第3版)』中央経済社,2013年,3,024円.
櫻井通晴『管理会計(第6版)』同文舘出版,2015年,5,616円.
オフィスアワー(授業相談) 火曜日15:00~16:00。事前に授業後またはメール(fujino.masafumi@nihon-u.ac.jp)でアポをとること。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 参考文献とした書籍は管理会計の入門書(学部学生向け)であり,授業で扱う範囲とは関係なく,各自で内容理解を進めてもらいたい.授業では,一定の内容理解を前提に,異なる角度から理解をさらに深めつつ,企業経営実務への応用を検討する.