講義名 比較経済体制論BⅠ ≪大学院≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 月6
単位数 2

担当教員
氏名
池本 修一

学習目標(到達目標) 東西冷戦が終結し、旧東欧・旧ソ連では社会主義体制から資本主義体制への転換の途上にある。特に欧州ではアングロサクソン型の資本主義体制、ドイツなど大陸型の資本主義体制の他に地中海型、北欧型んなどに類型化する研究がある。それに加え、旧社会主義体制からの体制転換によって急東欧諸国の体制が、これまでの類型モデルに近似するかを検討する。
授業概要(教育目的) 資本主義の多様性研究で一定の蓄積のあるレギュラシオン学派の一人でああり,日本の資本主義多様性研究の第一人者の山田鋭夫の『さまざまな資本主義』を輪読ことで、資本主義の多様化研究の概要を把握し,その研究成果を検討する。
授業計画表
 
項目内容
第1回イントロダクション本講義の目的,教材使用の背景と理由,問題点など半期講義全体の概要を講義する。
第2回なぜ資本主義を比較するのか資本主義の特性とその比較がどういう意味を持つか,比較の方法について検討する。
第3回資本主義システムの段階論と類型論資本主義がどのように比較されているのか,歴史的に様々な比較のアプローチをサーベイする。
第4回レギュラシオン学派1現代資本主義を比較するにあたって注目される方法論の一つであるレギュラシオン学派の概要を検討する。
第5回レギュラシオン学派2レギュラシオン理論の柱であるフォーディズムについて検討する。
第6回レギュラシオン学派3レギュラシオン理論の問題点をフォーディズム後の現状を踏まえて検討する。
第7回現代アメリカ経済論1グローバリズムの特性とアメリカ経済の類型について検討する。
第8回現代アメリカ経済論2アメリカ経済の特性を金融主導型資本主義ととらえてその特色を検討する。
第9回資本主義の多様性1初期の資本主義多様性理論である資本主義を2つに分けて検討するアルベールとドーアについて検討する。
第10回資本主義の多様性2エスピン・アンデルセンの3類型のモデルについて検討する。
第11回資本主義の多様性3レギュラシオン学派のボワイエを中心に4類型モデルについて検討する。
第12回資本主義の多様性4レギュラシオン学派新世代のアマーブルが提唱する5類型モデルについて検討する。
第13回現代日本型資本主義1日本型資本主義の特性をさまざまなアプローチを紹介しながら検討する。
第14回現代日本型資本主義2日本型資本主義モデルをレギュラシオン理論の視点から検討する。
第15回全体のまとめこれまでの講義を総括し,資本主義の多様性の特徴と問題点を再検討する。
授業形式 履修者は上記の諸作を章ごとに精読し、レジュメを作成して章の内容を発表する形式をとりたい。360ページあまりの著作であるため、1回の授業で章の半分を読み進めたい。


評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度
その他 合計
0% 50% 0% 20% 30% 100%
評価の特記事項 出席はもちろんのこと、発表の内容と楽器最後のレポートで評価する。
テキスト 山田鋭夫『さまざまな資本主義』藤原書店,3800円。
参考文献 ブルーノ・アマーブル『五つの資本主義』藤原書店,4800円。
オフィスアワー(授業相談) 時間:火曜日6時間目
場所:8号館7階池本研究室
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 履修希望者は上記テキストを入手し,各章を2回に分けて分析・検討する。