回 | 項目 | 内容 |
第1回 | イントロダクション | 市場の失敗に関する概括的な展望を行い、参加者の関心や知識のレベルをチェックする。 |
第2回 | 外部性(1)-騒音問題 | 外部不経済の代表例として騒音の問題を取り上げ、数値例や図解を利用して理解を深める。 |
第3回 | 外部性(2)-騒音問題の理論的分析 | 前回に引き続き、余剰分析を用いて騒音問題を解決するための様々な制度的工夫とそれらの限界について検討する。 |
第4回 | 外部性(3)-金銭的外部性 | 現実の政策イッシュウとしては、政策介入が市場の価格や所得の変化をもたらすことによる金銭的外部性が重要になる。鉄道の例を取り上げて、問題の解決法を探る。 |
第5回 | 外部性(4)-鉄道とインフラ | 鉄道などの交通機関の場合、民間企業と公共部門の活動との間の線引きや協力の在り方が問題になる。この問題に対する理論的な解法を検討する。 |
第6回 | 公共財(1) | 公共財の概念について検討し、効率的供給の条件とその意味とを分析する。 |
第7回 | 公共財(2) | 公共財の自発的供給に伴う弊害として、フリーライダー問題の構造を分析する。 |
第8回 | 公共財(3) | フリーライダー問題を解決するための手法として、ヴィカリーによる封印競争入札の理論とメカニズムデザイン論の基礎を学ぶ。 |
第9回 | 公共財(4) | 現実の公共財の供給において重要な、費用便益分析の基礎理論を学ぶ。 |
第10回 | 公共財(5) | 民主的な政治的意思決定過程を導入して、公共財が効率的に供給されるかどうかを検討し、「政府の失敗」の意味を明らかにする。 |
第11回 | 地球温暖化問題 | 外部性、公共財の事例として地球温暖化問題を取り上げ、これまで取り上げて来た解決法を利用して、どのような政策介入が可能かを詳しく検討する。 |
第12回 | 不確実性と情報(1) | 不確実性が存在する場合における主体選択の理論である期待効用理論について、詳しく理論的な構造を検討する。 |
第13回 | 不確実性と情報(2) | モラル・ハザードの概念を明らかにして、エイジェンシー理論の基礎を学ぶ。 |
第14回 | 不確実性と情報(3) | 逆選択の概念を明確に定義し、中古車市場の例を挙げて、その現実的な意味を説明する。 |
第15回 | 不確実性と情報(4) | 逆選択を解決する行動として、シグナリングについて研究し、その意義と限界、それを適正に作動させるための制度について考察する。 |