講義名 財務会計論CⅡ ≪大学院≫
講義開講時期 後期
曜日・時限 水2
単位数 2

担当教員
氏名
古庄 修

学習目標(到達目標)  本講義は,国際会計基準(IFRS)といかに向き合うべきかが理論的にも制度的にも大きな課題として提起されている日本の財務報告制度について多角的に考察することにより,現在に至る当該制度の到達点を理解し,その課題を掘り下げて議論できるようになること,また受講者各自の修士論文のテーマに沿った国際会計基準をめぐる論点と関連資料について知識を得ることを目標とする。
授業概要(教育目的)  制度会計に関する学部レベルの理解を前提として,下記のテキストにおける各論文を踏まえたプレゼンテーションを求めるとともに,論点の解説と討議を行う。日本の財務報告制度の現在を捉えて,IFRSとのコンバージェンス(共通化)をめぐる会計基準設定の方向性,会社法から見たIFRSの捉え方および分配規制の在り方,IFRSと日本の確定決算主義をめぐる課題,およびディスクロージャー制度の再編成を視野に入れた新たな動向等について検討し,修士論文の主題の設定に資する財務会計論における新たな視座と研究の方法を修得することを目的とする。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス日本における会計基準設定とコンバージェンスをめぐる動向と経緯を解説する。また,本講義において考察の対象とする各論文を受講者に割り当て,各授業時におけるプレゼンテーションの担当者を決める。
【事後学習】
対象となる論文を通読し、質問を考えておくこと。
第2回IFRSと日本の会計基準設定(1)論点と課題伊藤邦雄「IFRSへの取組みの現状・論点・課題」を検討する。
【事前学習】1時間
対象となる論文および次回報告者が事前に作成し,配布するレジュメを読み,質問を考えておくこと。
【事後学習】1時間
講義内容をよく復習し,次回のプレゼンテーションに備えること。
第3回IFRSと日本の会計基準設定(2)パラダイムシフト徳賀芳弘「国際会計基準と日本基準のパラダイム」を検討する。
【事前学習】1時間
対象となる論文および次回報告者が事前に作成し,配布するレジュメを読み,質問を考えておくこと。
【事後学習】1時間
講義内容をよく復習し,次回のプレゼンテーションに備えること。
第4回IFRSと日本の会計基準設定(3)概念フレームワーク勝尾裕子「IFRSと概念フレームワーク」を検討する。
【事前学習】1時間
対象となる論文および次回報告者が事前に作成し,配布するレジュメを読み,質問を考えておくこと。
【事後学習】1時間
講義内容をよく復習し,次回のプレゼンテーションに備えること。
第5回IFRSと日本の会計基準設定(4)公正価値会計秋葉賢一「公正価値会計の現状と課題」を検討する。
【事前学習】1時間
対象となる論文および次回報告者が事前に作成し,配布するレジュメを読み,質問を考えておくこと。
【事後学習】1時間
講義内容をよく復習し,次回のプレゼンテーションに備えること。
第6回IFRSと日本の会計基準設定(5)基準設定のあり方西川郁生「会計基準設定のあり方」を検討する。
【事前学習】1時間
対象となる論文および次回報告者が事前に作成し,配布するレジュメを読み,質問を考えておくこと。
【事後学習】1時間
講義内容をよく復習し,次回のプレゼンテーションに備えること。
第7回IFRSと日本の会計基準設定(6)日本版IFRS岩﨑伸哉「「エンドースメントされたIFRS」の意義と課題」を検討する。
【事前学習】1時間
対象となる論文および次回報告者が事前に作成し,配布するレジュメを読み,質問を考えておくこと。
【事後学習】1時間
講義内容をよく復習し,次回のプレゼンテーションに備えること。
第8回IFRSと日本の会計基準設定(7)中小会社会計河﨑照行「中小会社会計とIFRS」を検討する。
【事前学習】1時間
対象となる論文および次回報告者が事前に作成し,配布するレジュメを読み,質問を考えておくこと。
【事後学習】1時間
講義内容をよく復習し,次回のプレゼンテーションに備えること。
第9回日本の開示制度の再検討(1)課題尾崎安央「わが国の財務情報開示制度の課題」を検討する。
【事前学習】1時間
対象となる論文および次回報告者が事前に作成し,配布するレジュメを読み,質問を考えておくこと。
【事後学習】1時間
講義内容をよく復習し,次回のプレゼンテーションに備えること。
第10回日本の開示制度の再検討(2)金商法と会社法和久友子「金商法開示と会社法開示」を検討する。
【事前学習】1時間
対象となる論文および次回報告者が事前に作成し,配布するレジュメを読み,質問を考えておくこと。
【事後学習】1時間
講義内容をよく復習し,次回のプレゼンテーションに備えること。
第11回日本の開示制度の再検討(3)四半期開示加賀谷哲之「四半期開示の課題と展望」を検討する。
【事前学習】1時間
対象となる論文および次回報告者が事前に作成し,配布するレジュメを読み,質問を考えておくこと。
【事後学習】1時間
講義内容をよく復習し,次回のプレゼンテーションに備えること。
第12回日本の開示制度の再検討(4)決算短信円谷昭一「決算短信と業績予想情報」を検討する。
【事前学習】1時間
対象となる論文および次回報告者が事前に作成し,配布するレジュメを読み,質問を考えておくこと。
【事後学習】1時間
講義内容をよく復習し,次回のプレゼンテーションに備えること。
第13回日本の開示制度の再検討(5)MD&Aとガバナンス情報古庄 修「MD&A・ガバナンス情報開示の課題と展望」を検討する。
【事前学習】1時間
対象となる論文および次回報告者が事前に作成し,配布するレジュメを読み,質問を考えておくこと。
【事後学習】1時間
講義内容をよく復習し,次回のプレゼンテーションに備えること。
第14回日本の開示制度の再検討(6)リスク情報小西範幸師「リスク情報の開示」を検討する。
【事前学習】1時間
対象となる論文および次回報告者が事前に作成し,配布するレジュメを読み,質問を考えておくこと。
【事後学習】1時間
講義内容をよく復習し,次回のプレゼンテーションに備えること。
第15回総括IFRSをめぐる最新の動向および日本の会計・ディスクロージャ―制度への影響,ASBJの対応等について解説し,本講義を総括する。
【事前学習】1時間
事前に配布する資料を読み,質問を考えておくこと。
授業形式 講義および討議形式による。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度
その他 合計
0% 0% 0% 50% 50% 100%
評価の特記事項 平素の受講態度およびプレゼンテーションに重点を置き,総合的に評価を行う。
テキスト 伊藤邦雄編著,『企業会計制度の再構築』(別冊企業会計),中央経済社,2013年、2,400円(税別).その他,開講時に指示する。
参考文献 向 伊知郎著,『ベーシック国際会計』,中央経済社,2016年,2,900円(税別).
山田辰巳・あずさ監査法人共著,『論点で学ぶ国際財務報告基準(IFRS)』,新世社,2019年,3,400円(税別).
その他、講義中に随時紹介する。
オフィスアワー(授業相談) 木曜日12時から13時とする。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 講義に空白が生じないように,やむを得ず欠席をせざるをえない場合には必ず事前に連絡を入れること。プレゼンテーションと講義時の発言が評価の対象となるため,十分な準備が求められる。