回 | 項目 | 内容 |
第1回 | 力学:運動
・空間と時間
・速度
・速度の微分
・物理数学
・微分と積分 | 講義の内容(物理学の全体像),講義の形式,評価方法,履修上の注意について説明する。空間と時間,速度,速度の微分を学習する。
【事前学習】2時間
高校で習った数学(微積分,ベクトル)を復習しておいてください。
【事後学習】2時間
空間と時間,速度,速度の微分を復習してください。
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第2回 | 力学:運動の法則
・第一法則:慣性の法則
・第二法則:運動方程式
・物理数学
・偏微分
・ベクトル | 力学の重要な法則である「慣性の法則」と「運動方程式」について学びます。また、運動方程式を理解するために,微積分とベクトルを復習します。
【準備学習】2時間
慣性の法則と運動方程式について調べてきてください。
【事後学習】2時間
演習問題で正しく解けなかった問題を正しく解いてみてください。 |
第3回 | 力学:運動の法則
・第三法則:作用反作用の法則
・運動量と力積
・物理数学
・常微分方程式 | 力学の重要な法則である「作用反作用の法則」について学びます。また,常微分方程式の解法を学習します。
【準備学習】2時間
作用反作用の法則について調べてきてください。
【事後学習】2時間
作用反作用の法則について復習してください。さらに,簡単な常微分方程式の問題を解いてください。 |
第4回 | 力学:1次元の運動
・直線上の運動
・単振動
・物理数学
・三角関数
| 運動方程式は微分方程式で表され,それを積分することで運動が求められます。まずは簡単な1次元の運動方程式を解き,直線上の運動や単振動が表せることを学びます。
【準備学習】2時間
常微分方程式の解法について復習してきてください。
【事後学習】2時間
直線上の運動を表す運動方程式の解法,単振動を表す運動方程式の解法を復習しておいてください。 |
第5回 | 力学:2次元の運動
・放物体の運動
・円運動
・物理数学
・極座標 | 前回学習した1次元の運動方程式の解法を2次元運動へ拡張します。2次元の運動方程式を積分することで,2次元の運動や円運動がもとめられることを学びます。
【準備学習】2時間
1次元の運動方程式の解法について復習してきてください。
【事後学習】2時間
2次元の運動方程式の解法(放物体の運動や円運動)を復習しておいてください。 |
第6回 | 力学:エネルギー
・仕事と運動エネルギー
・力のポテンシャル
・エネルギー保存則
・物理数学
・線積分
| 運動エネルギーとは力のした仕事のことです。運動エネルギーの数学的な表現を用いてエネルギーの概念やエネルギー保存則について学習します。
【準備学習】2時間
ベクトルの内積,運動方程式について復習してきてください。
【事後学習】2時間
仕事と運動エネルギーの関係,エネルギー保存則について復習しておいてください。 |
第7回 | 力学:運動量
・運動量保存の法則
・2体問題
・物理数学
・ベクトル
| 運動量とは質量と速度の積のことです。運動量の数学的な表現を用いて運動量の概念や運動量保存則について学習します。
【準備学習】2時間
質量,速度,ベクトルについて復習しておいてください。
【事後学習】2時間
運動量保存則,2体問題について復習しておいてください。 |
第8回 | 力学:円運動
・角運動量
・角運動量保存
・物理数学
・ベクトル積 | 円運動を通じて角運動量の概念を理解し,ベクトル積を用いた角運動量の数学的な表現を学びます。
【準備学習】2時間
ベクトル積について調べてきてください。
【事後学習】2時間
角運動量の計算,また運動方程式から角運動量の保存則を導出する過程を復習しておいてください。 |
第9回 | 量子力学:
・量子力学的状態と波動関数
・重ね合わせの原理
・物理数学
・複素数
・指数関数 | 量子力学の導入である量子力学的状態と波動関数について学習します。また,量子力学的状態が重ね合わせで表現されることを学びます。
【準備学習】2時間
複素数(性質や四則演算等)について調べてきてください。
【事後学習】2時間
波動関数の表現方法や重ね合わせの原理について復習しておいてください。 |
第10回 | 量子力学:
・物理量と演算子
・物理量の測定値と演算子の固有値
・物理数学
・微分演算子 | 量子力学において物理量は任意の波動関数に作用する別の波動関数へ変換する演算子で表される。この回では,物理量と演算子の関係,物理量の測定値と演算子の固有値について学びます。
【準備学習】2時間
微分演算子について調べてきてください。
【事後学習】2時間
物理量の測定値と演算子の固有値について復習しておいてください。 |
第11回 | 量子力学:
・固有関数による波動関数の展開
・不確定性原理
・物理数学
・固有値と固有ベクトル | 固有関数は物理量を表す演算子の固有状態のことです。この回では,演算子の固有関数,また波動関数が固有関数で展開できることを学びます。また,不確定性原理について解説します。
【準備学習】2時間
不確定性原理について調べてきてください。
【事後学習】2時間
特定の演算子の固有関数の求め方,波動関数を固有関数で展開する方法を復習しておいてください。 |
第12回 | 量子力学:
・シュレーディンガー方程式
・物理数学
・常微分方程式 | 時間の経過ともに状態を表す波動関数の変化を記述するのがシュレーディンガー方程式です。シュレーディンガー方程式は量子力学の基本方程式です。この回では,シュレーディンガー方程式について学習します。
【準備学習】2時間
シュレーディンガー方程式について調べてきてください。
【事後学習】2時間
1次元自由粒子のシュレーディンガー方程式の解法を復習してください。 |
第13回 | 量子力学:
・1次元井戸型ポテンシャルでのシュレーディンガー方程式の解
・物理数学
・三角関数 | 1次元井戸型ポテンシャルでのシュレーディンガー方程式の解法について学習します。
【準備学習】2時間
事前に配布した資料を良く読んできてください。
【事後学習】2時間
1次元井戸型ポテンシャルでのシュレーディンガー方程式の解法を復習してください。 |
第14回 | 量子力学:
・1次元調和振動子のシュレーディンガー方程式の解
・物理数学
・常微分方程式 | 1次元調和振動子でのシュレーディンガー方程式の解法について学習します。
【準備学習】2時間
事前に配布した資料を良く読んできてください。
【事後学習】2時間
1次元調和振動子でのシュレーディンガー方程式の解法を復習してください。 |
第15回 | 中間試験と試験内容の解説 | 授業時間内に試験を行い、その後試験内容の解説をします。試験範囲は第1回から第14回までです。
【準備学習】2時間
配布した資料、課題等を復習してきてください。
【事後学習】2時間
正解できなかった問題について再度取り組んでください。 |
第16回 | 熱力学:
・熱力学の主要概念
・ボイル・シャルルの法則
・物理数学:
・二変数関数と偏微分 | 熱力学の主要概念(温度,熱平衡,熱量,熱容量と比熱,熱と仕事)について学習します。また,理想気体の状態方程式(ボイル・シャルルの法則)に基づき,圧力,体積,温度の関係について学習します。
【準備学習】2時間
ボイル・シャルルの法則について調べてきてください。
【事後学習】2時間
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第17回 | 熱力学:
・熱力学第1法則
・物理数学
・微分形式 | 熱力学第1法則は,熱の移動を考慮に入れたエネルギー保存則である。この回では熱力学第1法則について学習する。
【準備学習】2時間
力学におけるエネルギー保存則について復習してきてください。
【事後学習】2時間
熱力学第1法則について復習してください。 |
第18回 | 熱力学:
・熱力学第2法則
・物理数学
・線積分 | 熱は温度の高い物体から低い物体へ流れます。この現象の不可逆性を表すのが熱力学第2法則です。この回では熱力学第2法則について学習する。
【準備学習】2時間
熱力学第2法則について調べてきてください。
【事後学習】2時間
熱力学第2法則について復習してください。 |
第19回 | 熱力学:
・温度とエントロピー
・エントロピー増大の法則
・物理数学
・対数関数
・線積分 | この回では温度とエントロピーの関係,エントロピー増大の法則について学習します。
【準備学習】2時間
エントロピーについて調べてきてください。
【事後学習】2時間
エントロピーの定義,エントロピー増大の法則の導出法を復習しておいてください。 |
第20回 | 統計力学:確率論
・確率論の基本
・物理量の期待値
・物理数学
・期待値,標準偏差,分散 | 統計力学の基礎となる確率論の基本や物理量の期待について学習する。
【準備学習】2時間
期待値,分散や標準偏差について調べてきてください。
【事後学習】2時間
物理量の期待値や分散について計算できるように復習しておいてください。 |
第21回 | 統計力学:確率論
・チェビシェフ不等式
・大数の法則
・物理数学
・ガウス分布 | 統計力学の基礎となるチェビシェフ不等式や大数の法則について学習する。
【準備学習】2時間
チェビシェフ不等式について調べてきてください。
【事後学習】2時間
チェビシェフ不等式を用いた大数の法則の証明を復習しておいてください。 |
第22回 | 統計力学:量子論
・シュレーディンガー方程式
・エネルギー固有状態
・状態数
・物理数学
・スターリングの公式 | 統計力学で用いる量子論の復習(シュレーディンガー方程式とエネルギー固有状態)を行う。さらに,状態数について学習する。ここで状態数とはあるエネルギー以下であるエネルギー固有状態の総数のことである。
【準備学習】2時間
シュレーディンガー方程式とエネルギー固有状態について復習しておいてください。
【事後学習】2時間
状態数の求め方を復習しておいてください。 |
第23回 | 統計力学:
・平衡状態
・等重率の原理
・ミクロカノニカル分布
・物理数学
・条件付きの極値問題 | 平衡状態とは,マクロに観測可能な時間変化や物質やエネルギーの流れのない,「バランス」した状態のことである。また,この回では平衡上,等重率の原理,ミクロカノニカル分布について学習する。
【準備学習】2時間
平衡状態とはどのような状態か調べてきてください。
【事後学習】2時間
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第24回 | 統計力学:
・カノニカル分布
・分配関数
・温度
・物理数学
・指数関数,対数関数 | 粒子数と体積が一定で,外界との間に熱のやり取りがある「閉じた系」の場合,エネルギーに対する確率分布が与えれるカノニカル分布の方法が適しています。この回ではカノニカル分布,分配関数について学習する。
【準備学習】2時間
カノニカル分布について調べてきてください。
【事後学習】2時間
カノニカル分布の導出方法を復習しておいてください。 |
第25回 | 統計力学:
・カノニカル分布の基本的な性質
・二準位系の例
・エネルギーの期待値とゆらき
・物理数学
・偏微分 | 二準位系を例にカノニカル分布の基本的な性質を学習します。さらに,カノニカル分布におけるエネルギーの期待値とゆらぎについて学びます。
【準備学習】2時間
二準位系のついて調べてきてください。
【事後学習】2時間
エネルギーの期待値とゆらぎを計算できるように復習しておいてください。 |
第26回 | 統計力学:
・ヘルムホルツの自由エネルギー
・物理数学
・偏微分 | 分配関数を用いてヘルムホルツの自由エネルギーの求め方を学習し,ヘルムホルツの自由エネルギーの物理的な意味について学びます。
【準備学習】2時間
ヘルムホルツの自由エネルギーについて調べてきてください。
【事後学習】2時間
2準位系を例にヘルムホルツの自由エネルギーを求めてください。 |
第27回 | 統計力学:
・自由エネルギーと熱力学とのつながり
・エントロピー
・圧力
・化学ポテンシャル
・物理数学
・偏微分
| 自由エネルギーと熱力学(エントロピー,圧力,化学ポテンシャル)の関係について学習します。
【準備学習】2時間
熱力学で学んだエントロピーや圧力について復習しておいてください。
【事後学習】2時間
2準位系を例に自由エネルギーを求め,求めた自由エネルギーを用いてエントロピー,圧力,化学ポテンシャルを計算してみてください。 |
第28回 | 統計力学:
・グランド・カノニカル分布
・期待値とゆらぎ
・物理数学
・条件付き極値問題 | 体積が一定で,外界との間に熱と粒子のやり取りがある「開いた系」の場合,エネルギーと粒子数に対する確率分布が与えれるグランド・カノニカル分布の方法が適しています。この回ではグランド・カノニカル分布について学習する。
【準備学習】2時間
カノニカル分布の導出法を復習しておいてください。
【事後学習】2時間
グランド・カノニカル分布の導出法を復習しておいてください。 |
第29回 | 統計力学:
・ボルツマン統計
・ボーズ・アインシュタイン統計
・フェルミ統計
| 古典統計であるボルツマン統計,量子統計であるボーズ・アインシュタイン統計とフェルミ統計の違いについて学習します。
【準備学習】2時間
ボルツマン統計について復習しておいてください。また,ボーズ粒子とフェルミ粒子の違いについて調べておいてください。
【事後学習】2時間
2準位系を例に,ボルツマン統計,ボーズ・アインシュタイン統計,ファルミ統計による分配関数を計算できるように復習しておいてください。 |
第30回 | 試験と試験内容の解説 | 授業時間内に試験を行い、その後試験内容の解説をします。試験範囲は第16回から第29回までです。
【準備学習】2時間
配布した資料やファイルを復習しておいてください。
【事後学習】2時間
正解できなかった問題について再度取り組んでください。 |