講義名 経済思想史 ≪◇学部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 火2
単位数 4

担当教員
氏名
齋藤 宏之

学習目標(到達目標)  重商・重農・古典・歴史・制度主義の経済思想を考察することによって,いわゆるミクロ経済学・マクロ経済学に関連する経済学の多様な考え方を修得できるようになる。本講義では,経済学の原点に立ち返り,歴史的・社会的背景に照らして経済思想の内容・発展を学ぶことができる。
対応DP及びCP:1,2,3,4,5,8
授業概要(教育目的)  論理の整合性の完全化の要因,歴史的要因,および知性史の要因を考慮に入れて,様々な経済思想を考察し,それぞれの経済学の考え方が、現代経済学に対していかなる意義を有するか解説します。経済思想を段階的に学んでいくに従って,偉大な経済学者が時間を経ながら発展させてきた科学に対し,本質的に接近できる力を身に付けてもらいます。
授業計画表
 
項目内容
第1回はじめに(1)講義内容,講義形式,評価方法,履修上の注意点,さらに講義範囲ならびに年間講義計画について説明する。そして,まず経済思想史とは何かについて言及する。
【事前学習】2時間
参考文献の1~5ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第2回はじめに(2)経済思想史の研究方法にはどのようなものがあるのか,また経済思想史を学ぶ意味について考える。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の6~7ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第3回重商主義の経済思想(1)重商主義の概念を歴史的・社会的背景から捉える。
【事前学習】2時間
配布資料をあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第4回重商主義の経済思想(2)イギリス重商主義を3つの時期に区分して理解する。
【事前学習】2時間
配布資料をあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第5回重商主義の経済思想(3)古典派への移行期の経済思想として,ヒューム,ペティ,ロック,ステュアートらの考え方を学ぶ。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の10~37ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第6回重農主義の経済思想(1):F. ケネーケネーと重農主義経済思想出現の社会的背景ならびに自然法思想について説明する。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の38~49ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第7回重農主義の経済思想(2):F. ケネー純生産物と生産的労働,資本の前払い,社会の階級区分を考慮しながら,ケネーの『経済表』について説明する。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の38~49ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第8回重農主義の経済思想(3):F. ケネー自由貿易論と土地単一税論を中心に,ケネーの政策論を考える。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の38~49ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第9回古典主義の経済思想(1)古典学派の定義について考え,古典主義の系譜を捉える。
【事前学習】2時間
配布資料をあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第10回古典主義の経済思想(2):アダム・スミスアダム・スミスの投下労働価値説と支配労働価値説を中心に,彼の価値論を理解する。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の50~63ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第11回古典主義の経済思想(3):アダム・スミス支配労働価値説に基づくアダム・スミスの分配論を考える。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の50~63ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第12回古典主義の経済思想(4):アダム・スミスアダム・スミスの投下労働価値説が,蓄積論にどのように展開されているか理解する。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の50~63ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第13回古典主義の経済思想(5) :アダム・スミスアダム・スミスは,「自然的自由の体系」のもとではどのような順序で投資されると考えたのか,またこの観点から重商主義はどのように批判されたのかを考える。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の50~63ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第14回古典主義の経済思想(6):アダム・スミスアダム・スミス経済思想のもつ現代的意義について考える。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の50~63ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第15回前期講義のまとめ前期の講義内容を整理し,それを踏まえ後期の講義概要を説明する。
【事前学習】2時間
第1回から第14回までの講義ノート・配布資料・参考文献等を十分に復習しておくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第16回古典主義の経済思想(7):T. R. マルサスマルサスの『人口論』について説明する。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の77~95ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第17回古典主義の経済思想(8):T. R. マルサスマルサスは,リカードとどのように論争したか説明する。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の77~95ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第18回古典主義の経済思想(9):T. R. マルサスアダム・スミスの支配労働価値説が,マルサスにどのように継承されたかに注意しつつ彼の価値論を捉え,さらにマルサス経済学の意義を考える。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の77~95ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第19回古典主義の経済思想(10):D. リカードアダム・スミスの投下労働価値説がリカードにどのように継承されたか考える。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の77~95ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第20回古典主義の経済思想(11):D. リカードリカードは投下労働価値説を踏まえ,分配論の中心である地代論をどのように展開したのか説明する。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の77~95ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第21回古典主義の経済思想(12):D. リカードリカードの比較優位の原理を視野に入れつつ,彼はイギリスの資本主義の将来をどのようにみていたのか考える。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の77~95ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第22回古典主義の経済思想(13):J. S. ミルJ. S. ミルの経済思想の性質を修正主義と近代経済学との関連から捉える。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の96~109ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第23回古典主義の経済思想(14):J. S. ミルJ. S. ミルは生産論と分配論をどのように捉え,労働者の失業と貧困を解決しようとしたのか考える。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の96~109ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第24回古典主義の経済思想(15):J. S. ミルJ. S. ミルは,社会主義に対しどのような姿勢で向き合っているのか理解し,あわせて彼の経済思想の意義について考える。
【事前学習】2時間
配布資料ならびに参考文献の96~109ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノート,配付資料,さらには参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第25回歴史主義の経済思想(1):F. リスト歴史学派の始祖であるリストの経済思想について,その当時のドイツの時代背景に照らしつつ,彼の『経済学の国民的体系』を枢軸に説明する。
【事前学習】2時間
参考文献の124~137ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノートならびに参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第26回歴史主義の経済思想(2):旧歴史学派旧歴史学派の経済思想の特質を,時代背景を考慮しつつ,取り分け経済学の方法を中心に捉える。
【事前学習】2時間
参考文献の124~137ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノートならびに参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第27回歴史主義の経済思想(3):新歴史学派新歴史学派の提唱する社会政策がどのようなものか理解し,その関連で新歴史学派の衰退理由を考える。
【事前学習】2時間
参考文献の124~137ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノートならびに参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第28回制度主義の経済思想(1)制度主義経済思想台頭の社会的背景と制度学派の主要な考え方について説明する。
【事前学習】2時間
参考文献の217~229ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノートならびに参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第29回制度主義の経済思想(2):T. ヴェブレン制度学派の創始者と目されるヴェブレンの経済思想を,彼の主要著作の概要に触れながら説明し,それがいわゆる正統派経済思想批判に直接的につながる点を明確にする。
【事前学習】2時間
参考文献の217~229ページをあらかじめ読んでおくこと。
【事後学習】2時間
講義中に取ったノートならびに参考文献の該当箇所を見直して,講義内容を復習しておくこと。
第30回確認試験と解説講義を通して学んだことの確認試験(60分)および解説(30分)を行う。
【事前学習】3時間
第1回から第29回までの講義ノート・配布資料・参考文献等を十分に復習しておくこと。
【事後学習】2時間
確認試験の内容を、解説を参考にして復習しておくこと。
授業形式 講義形式で概説する。講義中の質問等のフィードバックは,原則その場で行う。小テストについては,直後に解答例を提示し,次回講義時に結果を踏まえ講評する。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度
その他 合計
60% 0% 30% 10% 0% 100%
評価の特記事項 特になし
テキスト 必要に応じて資料を配布する。
参考文献 大田一廣,鈴木信雄,高哲男,八木紀一郎編『経済思想史──社会認識の諸類型──』名古屋大学出版会,2003年,2,800 円(税抜).
その他の参考文献は,必要に応じて随時紹介する。
オフィスアワー(授業相談) 火曜日15:00~16:00。講義終了後アポイントメントを取ること。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 予習・復習を十分に行い,能動的に講義に臨むこと。