講義名 経済統計学 ≪◇学部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 金3
単位数 4

担当教員
氏名
坪内 浩

学習目標(到達目標) 人間と機械の競争が始まっています。人間が優れている点の一つは,知識に基づいてデータを適切に分析できることです。この科目では,学生が経済データに関する知識とそれを活用するための分析能力を修得し,何が起きているかを解説できるようになることを目標とします。具体的には,以下のとおりです。
1. 経済の各分野について利用可能な統計に関する知識を修得する。
2. 目的に沿った適切なデータの分析手法を修得する。
3. 分析結果に基づいてその分野で何が起きているかを解説できるようになる。
対応DP及びCP:1,2,3,4,5,8
授業概要(教育目的) 中央省庁(内閣府)やシンクタンクにおいて,データを活用して経済情勢の分析と将来予測,経済政策の企画立案などに取り組んできた経験を踏まえ,様々な経済データの概念,見方,使い方,特徴等について実例を交えながら解説します。また,実際のデータに対して主としてエクセルを用いて統計分析を適用する演習を行い,その結果について考察します。これらを通じて,学生が経済データ及び統計分析手法を正しく活用し,データから社会経済情勢を理解し,説明できるようになることを目指します。最後に,統計分析手法との関連でAIはどのような特徴をもっているかについて議論します。
授業計画表
 
項目内容
第1回序論授業の概略。授業の方針。授業計画。評価の方法。注意事項。

【事前学習】2時間
シラバスを読んでおくこと。
【事後学習】2時間
提示された演習問題に取り組むこと。
第2回記述統計(1)記述統計の基礎概念及び1次元データの分析方法について解説する。統計量の意味と特徴を考える。

【事前学習】2時間
EcoLinkに掲載した資料をダウンロードして読んでおくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第3回記述統計(2)2次元データの分析方法について解説する。統計量の意味と特徴を考える。

【事前学習】2時間
EcoLinkに掲載した資料をダウンロードして読んでおくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第4回経済統計の種類と分類何に関する統計か,誰が作っている統計か,どのように作成した統計か,現実をどのように模写した統計か,などについて議論する。

【事前学習】2時間
テキスト第1編Ⅰを読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第5回国民経済計算(1)国民経済計算の基礎概念と主な統計表の見方について解説する。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅷ1を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第6回国民経済計算(2)GDPへの貢献度などについて計算してみる。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅷ2を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第7回国民経済計算(3)経済循環と国民経済計算の諸勘定について解説する。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅷ3を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第8回回帰分析(1)回帰モデル,最小二乗法等について解説する。

【事前学習】2時間
テキスト付録2を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第9回回帰分析(2)回帰分析に関する演習を行う。

【事前学習】2時間
テキスト付録2を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第10回国際収支(1)貿易統計、国際収支統計の見方について解説する。

【事前学習】2時間
テキスト第2編XIII1を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第11回国際収支(2)輸入関数を推計してみる。

【事前学習】2時間
テキスト第2編XIII1を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第12回人口統計(1)人口統計の体系及び人口静態統計について解説する。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅰ1を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第13回人口統計(2)将来人口を推計してみる。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅰ2を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第14回家計統計(1)家計調査を用いて,家計統計の基本的な見方について解説する。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅱ1を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第15回家計統計(2)「格差の程度」を図示・算出してみる。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅱ2を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第16回理解度の確認前期における学修の理解度確認のための小テストを行い,重要な点について復習のための解説を行う。

【事前学習】2時間
前期に学んだことを復習しておく。
第17回行列計算入門行列の計算方法等について解説する。

【事前学習】2時間
テキスト付録1を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第18回産業連関(1)産業連関表の概念,構造について解説する。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅸ1を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第19回産業連関(2)産業連関表の見方・使い方等について解説する。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅸ2を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第20回産業連関(3)産業連関表に関する演習を行う(波及効果をシミュレーション)。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅸ3を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第21回景気(1)景気循環と景気統計について解説する。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅹ1を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第22回景気(2)景気循環と景気統計について解説する。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅹ1を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第23回景気(3)景気統計に関する演習を行う(移動平均)。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅹ2を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第24回物価指数の理論と実際(1)物価指数の概念,算式及びその特徴について解説する。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅳ1を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第25回物価指数の理論と実際(2)物価指数に関する演習を行う(物価指数の作成)。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅳ2を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第26回労働・賃金統計(1)労働力調査など雇用・失業に関する統計について解説する。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅴ1を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第27回労働・賃金統計(2)労働・賃金統計に関する演習を行う(データベースの操作)。

【事前学習】2時間
テキスト第2編Ⅴ2を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第28回機械学習とAI(1)機械学習の基礎となっている最尤法について解説する。

【事前学習】2時間
参考文献(西内)第5章を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第29回機械学習とAI(2)機械学習が基礎となっているAIがもっている特徴と人間との共存について議論する。

【事前学習】2時間
参考文献(西内)第6章を読むこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習した上で,提示された演習問題に取り組むこと。
第30回理解度の確認後期における学修の理解度確認のための試験を行い,重要な点について復習のための解説を行う。

【事前学習】2時間
後期に学んだことを復習しておく。
授業形式 授業は,PC教室において講義及び演習の形式で行います。演習では,各自エクセルにより分析等を行います。資料の収録のために,USBメモリを持参してください。
他の履修学生の理解にもつながるので,授業内容に関する質問は,基本的には授業時間内に答えます。積極的な質問を期待します。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度
その他 合計
25% 0% 25% 0% 50% 100%
評価の特記事項 定期試験(後期末)と小テスト(後期初)を各25%,その他(授業への参画度や演習の結果など)を50%として,合計して評価を行います。
演習の結果は評価に反映します。必ず提出してください。
テキスト 御園謙吉・良永康平編『よくわかる統計学Ⅱ 経済統計編 第2版』ミネルヴァ書房,2011年,2600円+税.
※毎回の授業に,上記のテキスト(教科書)を持参することが望ましい。
参考文献 西内啓著『統計学が最強の学問である〔数学編〕』ダイヤモンド社,2017年,2400円+税.
梅田雅信・宇都宮浄人著『経済統計の活用と論点』東洋経済新報社,2009年,3200円+税.
オフィスアワー(授業相談) 質問が授業内容の範囲を超える場合には,授業終了時にアポイントメントを取り,指示された時間帯に本館2階講師室に来ること。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 学修に当たっては,復習が特に大切です。学んだことをその日のうちに整理して確実に理解するよう努め,演習問題を解いて次の授業に臨むようにしてください。
高等学校での「数学I・数学Ⅱ・数学A・数学B」程度の知識を前提として授業を行います。また,『基礎統計』で学んだ内容についての理解があることを前提とするため,『基礎統計』の単位を取得した上で受講することが望ましい。

※私語厳禁。
※撮影(写真,動画,録音)厳禁。
※スマートフォン・携帯電話を机の上に置かずに片づけること。
※定期試験(後期末)と小テスト(後期初)では,計算問題や論述式の問題を中心に出題予定です。