講義名 クレジットリスクマネジメントⅠ ≪◇学部≫
講義開講時期 前期
曜日・時限 水2
単位数 2

担当教員
氏名
渡邉 修士

学習目標(到達目標) 金融機関の信用リスクの管理は非常に難しく、過度の金融緩和の下で活発に行われる金融機関の過大なリスクテイクは日米でバブルを形成し金融危機を招いた。日米のバブル形成と崩壊を信用リスクという観点から学んだ上で、社債・ローンのポートフォリオベースでの信用リスクの定量的把握の方法についての基本的理解獲得を目指す。リスク計算の基本的考え方を理解し、信用リスク管理の失敗としての金融危機の原因を理解出来るようにする。究極の目標は、受講者が統計的・確率的思考の基礎を身に着け、期待値計算を中心とする信用リスク計算が出来るようになることである。
対応DP及びCP:2,3,4,5, 8
授業概要(教育目的) 信用リスク管理は、今日の金融ビジネスでは避けて通れない重要な問題である。金融機関で、債券・リスク管理業務に従事した経験を踏まえて、CRM Iでは、ポートフォリオのリスクを中心にその基本的なものの考え方を論じ、CRM IIでは、個別企業のリスク評価を中心とする実際の信用リスク管理システムのあるべき姿について説明する。金融危機発生の原因を論理的に説明し、現実と理論の繋がりの理解を助ける。有能な金融従事者の養成のみならず、社会経済に非常に大きな影響を与えるに至っている今日の金融が抱える問題点についての深い理解を獲得する場を提供する。また、統計的・確率的思考を学ぶ場を提供する。
授業計画表
 
項目内容
第1回イントロダクション 何故クレジットリスクマネジメントが必要なのか? クレジットリスクマネジメントを学ぶ動機づけを述べる
【事前学習】 2時間  クレジットリスクマネジメントについて事前に調べて来ること
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,クレジットリスクマネジメントの重要性を理解する
第2回日米のバブルとクレジットリスクマネジメント (1) 日本のバブルを信用リスクの観点から解説する
【事前学習】 2時間  前回配布した資料(EcoLinkからダウンロード可)の当該個所を予め読んでおくこと
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,日本のバブルの形成・崩壊について理解する
第3回日米のバブルとクレジットリスクマネジメント (2) 
米国のバブルを信用リスクの観点から解説する
【事前学習】 2時間  前回配布した資料(EcoLinkからダウンロード可)の当該個所を予め読んでおくこと
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,米国のバブルの形成・崩壊について理解する
第4回日米のバブルとクレジットリスクマネジメント (3) 日米のバブルの問題を総括し、中国経済の問題についても信用リスクの観点から解説する
【事前学習】 2時間  前回配布した資料(EcoLinkからダウンロード可)の当該個所を予め読んでおくこと
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,日米のバブルの形成・崩壊について理解する
第5回ローン・社債の信用リスクとその管理 (1)  銀行のローンビジネスについて解説する
【事前学習】 2時間  前回配布した資料(EcoLinkからダウンロード可)の当該個所を予め読んでおくこと
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,銀行のローンビジネスについて理解する
第6回ローン・社債の信用リスクとその管理 (2) 
ローンの信用リスクとその管理について解説する
【事前学習】 2時間  前回配布した資料(EcoLinkからダウンロード可)の当該個所を予め読んでおくこと
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,銀行のローンビジネスについて理解する
第7回ローン・社債の信用リスクとその管理 (3) 
社債の信用リスクとその管理について解説する
【事前学習】 2時間  前回配布した資料(EcoLinkからダウンロード可)の当該個所を予め読んでおくこと
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,社債の信用リスクについて理解する
第8回ローン・社債の信用リスクとその管理 (4)  社債の信用リスクプレミアムの計算について解説する
【事前学習】 2時間  前回配布した資料(EcoLinkからダウンロード可)の当該個所を予め読んでおくこと
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,社債の信用リスクプレミアムの計算を理解する
第9回信用リスクの評価とその管理 (1)  信用リスクが独立事象の場合 ポートフォリオの信用リスクが独立である場合のリスク分散の有効性について解説する
【事前学習】 2時間  前回配布した資料(EcoLinkからダウンロード可)の当該個所を予め読んでおくこと
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,信用リスクが独立である場合のリスク分散の有効性を理解する
第10回信用リスクの評価とその管理 (2) 信用リスクが独立事象の場合 ポートフォリオの信用リスクが独立である場合のリスク分散の有効性を統計的に解説する
【事前学習】 2時間  前回配布した資料(EcoLinkからダウンロード可)の当該個所を予め読んでおくこと
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,信用リスクが独立である場合のリスク分散の有効性を理解する
第11回信用リスクの評価とその管理 (3) 信用リスクが非独立事象の場合 ポートフォリオの信用リスクが独立でない場合のリスク分散の限界について解説する
【事前学習】 2時間  前回配布した資料(EcoLinkからダウンロード可)の当該個所を予め読んでおくこと
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,信用リスクが非独立である場合のリスク分散の限界を理解する
第12回信用リスクの評価とその管理 (4) 信用リスクが非独立事象の場合 ポートフォリオの信用リスクが独立でない場合のリスク分散の限界について統計的に解説する
【事前学習】 2時間  前回配布した資料(EcoLinkからダウンロード可)の当該個所を予め読んでおくこと
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,信用リスクが非独立である場合のリスク分散の限界を理解する
第13回信用リスクの評価とその管理 (5) 
信用リスクの特性を踏まえて日米のバブルの問題点について解説する
【事前学習】 2時間  前回配布した資料(EcoLinkからダウンロード可)の当該個所を予め読んでおくこと
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,非独立な信用リスクと日米のバブルの関係を理解する
第14回信用リスクの評価とその管理 (6) 信用リスクの特性を踏まえて日米のバブルの問題点について解説する。
【事前学習】 2時間  前回配布した資料(EcoLinkからダウンロード可)の当該個所を予め読んでおくこと
【事後学習】 2時間  授業内容をよく復習し,非独立な信用リスクと日米のバブルの関係を理解する
第15回確認試験と解説 授業を通して学んだことの確認試験(70分)および解説(20分)を行う。
授業形式 講義形式で行う。質問等のフィードバックは,翌週の講義で行う。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度
その他 合計
65% 0% 0% 35% 0% 100%
評価の特記事項 毎回出席を確認する
テキスト 各回レジュメをで配布
参考文献 クレジットリスクマネジメント(カウエット、アルトマン、ナラヤナン著、シグマベイスキャピタル)
オフィスアワー(授業相談) 木曜9:30-11:00  事前にアポイントメントを取ること
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 経済学は学習の積み重ねによって初めて理解が可能となる。講義のレベルは高いので、授業に真面目に出席し理解に努めること。 特に、金融機関を目指す学生は復習が重要となる
授業用URL http://www.eco.nihon-u.ac.jp/