講義名 会社法　≪◇学部≫
講義開講時期 通年
曜日･時限 火６
単位数 4

担当教員
氏名
酒巻　俊之

学習目標(到達目標) 人々は,会社等との取引で消費活動を行い,会社で働き,出資等をし,CSR活動等の恩恵を受ける等で会社と関わっている。「会社法」は経済活動とも密接に関わり,厳しすぎる規制は起業減少・倒産増加・企業の拠点移転等により,緩すぎる規制は悪徳商法の蔓延・不祥事・労働環境悪化等により,ともに経済衰退や社会不安をもたらす。また同法は,規模や社会的責任に応じて法令遵守を踏まえた最も効率の良い経営組織の選択を求めている。受講生は授業で得た知識を基に,合法的かつ合理的な就職活動・業務・取引ができるようになる。又,利殖の場面においてもリスクヘッジを踏まえた対応ができるようになる。対応DP及びCP1,2,3,5,6,8
授業概要(教育目的) 他の形態の会社とも比較しながら,会社の大半を占める「株式会社」の設立,株式,新株予約権,経営組織の選択・運営,役員等の責任,組織再編,訴訟等について講義する。上場会社については「コーポレートガバナンス・コード」「金融商品取引法」についても併せて講義する。この分野は経済対策・社会的要請に応じて変化が多い。その為,判例の変遷や立法の動向についても随時触れていくことで,現行法規を常に確認する習慣をつけてもらい,コンプライアンス(法令遵守)及びリスクヘッジの重要性を認識してもらう。
授業計画表
 
回項目内容
第1回法学入門・会社法入門各法の関係,法の名称,民事訴訟・刑事訴訟,商法・会社法の歴史・変遷についての基礎知識を講義する。
事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。「法学」の受講者は上記の内容を確認。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第2回会社の種類会社の種類と現状にいて講義する(パワーポイント使用)。
事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第3回株式会社の設立　発起人・定款・絶対的記載事項株式会社の設立のうち,発起人・定款・絶対的記載事項について講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第4回株式会社の設立　変態設立事項変態設立事項・検査役の選任・検査役の調査の省略ができる場合(他の項目と比較比)を講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第5回株式会社の設立手続き(役員等の選任等)役員等の選任等について講義する。後の機関に繋がる重要項目である。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第6回株式会社の設立まとめ及び株式入門株式会社の設立のまとめ及び株式の内容,株券の廃止等について講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第7回公開会社・公開会社でない株式会社会社法上重要な定義である公開会社・公開会社でない株式会社について講義する(パワーポイント使用)。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第8回種類株式,公開会社・公開会社でない株式会社の株式譲渡会社法上重要な公開会社・公開会社でない株式会社の株式譲渡について講義する(パワーポイント使用)。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。

第9回株主の権利株主名簿,株式の共有・質権等及び株券等の現状について講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第10回募集株式の発行手続き募集株式の発行手続きについて講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第11回新株予約権新株予約権の内容について講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第12回募集株式の発行手続きと募集新株予約権の発行手続き募集新株予約権の発行手続きについて,募集株式の発行手続きと対比して講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第13回自己株式の取得MBO,子会社化,企業買収,キャッシュ・アウトについて概説し,相続人に対する株式の売渡請求とともに,スクィーズ・アウト(少数株主の締出し)について講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第14回株式会社に対する株式買取請求前回の内容を踏まえ,各種株式買取請求について講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第15回株主総会株主総会について概説する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第16回少数株主権少数株主権について詳細に講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第17回株主総会以外の機関の設置株主総会以外の機関の設置についてその役割とともに概説する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第18回機関設計,コーポレート・ガバナンス,コーポレートガバナンス・コード(アクティブラーニング有り)上場会社の機関設計,コーポレート・ガバナンス,コーポレートガバナンス・コードについて概説し,実際に様々な会社を検索するアクティブラーニングを行う。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第19回取締役・執行役・監査役の資格・役割・任期取締役・執行役・監査役の資格・役割・任期について講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第20回会計参与,会計監査人,社外取締役等の資格・役割・任期会計参与,会計監査人,社外取締役・社外監査役の資格・役割・任期について講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第21回役員等の会社に対する責任役員等の会社に対する責任について講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第22回監査機関の役割,違法行為差止請求権監査機関の役割,監査機関及び株主の違法行為差止請求権をまとめて講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第23回役員等の会社に対する責任の追及権者,株主代表訴訟役員等の会社に対する責任の追及権者,株主代表訴訟について講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第24回役員等の第三者に対する責任,補償契約,役員等損害賠償責任保険役員等の第三者に対する責任,補償契約,役員等損害賠償責任保険について講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第25回事業譲渡,簡易事業譲渡等事業譲渡等及び簡易・略式事業譲渡,特別支配会社について講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第26回組織変更,組織再編概説組織変更,組織再編等について概説する(パワーポイント使用)。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第27回組織再編等まとめ,簡易・略式組織再編等合併・分割・株式移転・株式交換・株式交付について掘り下げる。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第28回株主の権利行使に関する利益供与その他会社における犯罪株主の権利行使に関する利益供与その他会社における犯罪について講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第29回会社法テスト前まとめ,リクエスト講義,フィードバックテスト範囲を中心にこれまでの会社法の講義を行い,リクエストがあった部分・質問が多かった部分を講義する。事前学習:教科書の該当部分を読んでおく。2時間以上。事後学習:授業内容まとめ。2時間以上。
第30回授業内テスト及びテスト正答のフィードバックテストの解答方法を解説後,授業内テストを行い,その後,間違いやすい部分及び正答のフィードバックを行う。
授業形式 教科書を参照し,板書・パワーポイントによる要点整理,現物・条文・資料・検索エンジン等を用いた実演をスクリーン投射することにより講義を進める(静止画撮影可)。又,授業内外での実習(アクティブラーニング)の為,モバイル端末等必須。テストは教科書等参照可だが,応用問題の為,授業での事前勉強及びフィードバックが重要である(テスト時は著作物コピー,モバイル端末等使用不可)。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度 		その他 合計
70% 15% 5% 10% 0% 100%
評価の特記事項 授業を欠席する場合に,他曜日の会社法の授業に出席しフォローすることを認める。相対評価の為,日々の積み重ねで成績がアップするが,レポートは1課題を選択のこと。
テキスト 酒巻俊之『会社法講義 令和元年改正対応版』桜門書房,2019年,1,500円(税抜)。
品切れの場合,同2020年版の2刷り(桜門書房)又は2020年版の新教科書(中央経済社)。
参考文献 六法(判例付きを含む各種六法可,最新版が望ましい)
法令データ提供システム(どこでもアクセス可能)
D1-Law(経済学部・法学部図書館内アクセス可能)
その他のコンメンタール等の書籍類は経済学部図書館の酒巻俊之指定の棚に配架済み。
オフィスアワー(授業相談) 火・水の「会社法」の授業後及び金曜日4限その他随時対応。その為,授業後以外は原則予約のこと(sakamaki.toshiyuki@nihon-u.ac.jp)。
事前学習の内容など，学生へのメッセージ 火曜日は出席しやすい時間なので,就職活動中の4年生,体育会系学生,朝弱い学生にお薦め。レポート作成方法は授業内でアクティブラーニングにより覚えてもらう。又,テストは教科書参照可だが,解答方法は授業内で講義するので,授業に出ることが重要である。単に教科書を写して解答できるものではないので注意。又,板書・パワーポイントは撮影可だが,テストではモバイル端末等を使えないので,授業後忘れないうちに,ノート・教科書にその内容を反映させること。