| 回 | 項目 | 内容 |
| 第1回 | 国際経済学とはどのような学問か | 国際経済論の授業の流れを概説すると同時に、それがどのような学問で、経済学全体の中でどのような位置づけをされているのかを確認する。
【事前学習】2時間
ecolinkでシラバスを概観し、授業の流れを把握しておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容をよく復習し、国際経済学がどのような学問であるか、についてまとめておくこと。 |
| 第2回 | 貿易は何故行われるのか（絶対優位と比較優位） | 伝統的貿易論の基礎である比較生産費説を学習する。
【事前学習】2時間
「比較優位」「リカード」について、可能であれば高校で使用した「政治経済」のテキストや資料等を参照しておくこと。
【事後学習】2時間
授業で使用された専門用語の意味について、図書館などで適切な参考文献を選んで整理しておくこと。
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| 第3回 | 貿易は何故行われるのか（HOモデル） | 生産要素賦存量と貿易の関係を考察し、ヘクシャー＝オリーン理論（リプチンスキー定理、ストルパー＝サミュエルソン定理を含む）について学習する。
【事前学習】2時間
ミクロ経済学で学習した生産関数及び生産可能フロンティア等について復習しておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容について、専門用語を中心にまとめておくこと。 |
| 第4回 | 貿易パターン決定に関する諸仮説 | 伝統的貿易理論をふまえ、その他の仮説（プロダクト・サイクル仮説等）を検討する。
【事前学習】2時間
伝統的貿易理論について整理しておくこと。
【事後学習】2時間
本講義で学習した内容についてグラフを軸として整理しておくこと。 |
| 第5回 | 貿易障壁をどのように理解すべきか（関税と数量規制） | 貿易政策に関する議論を提示し、自由貿易主義と保護主義の対立について考える。具体的には関税と数量規制の役割と経済効果について考える。
【事前学習】2時間
ミクロ経済学で学習した「生産者余剰」及び「消費者余剰」について確認しておくこと。
【事後学習】2時間
授業で学習した内容について、それぞれの政策の経済効果を、グラフを用いて整理しておくこと。 |
| 第6回 | 貿易障壁をどのように理解すべきか（補助金の役割と自主規制） | 貿易政策に関する議論を提示し、自由貿易主義と保護主義の対立について考える。具体的には輸出補助金、輸入材産業に対する補助金、輸出自主規制の役割と経済効果について考える。
【事前学習】2時間
前回学習した「関税」「数量規制」の経済効果について、復習しておくこと。
【事後学習】2時間
「補助金」と「自主規制」について、輸出・輸入それぞれのケースを、グラフを用いて整理しておくこと。 |
| 第7回 | 通商政策の役割と幼稚産業の保護 | 通商政策が交易条件に与える効果等について検討し、幼稚産業保護の是非について考える。
【事前学習】2時間
幼稚産業保護に関する具体的な事例について、簡単に調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容について、グラフを中心にまとめておくこと。 |
| 第8回 | 通商産業の役割と不公正貿易 | 自由貿易と保護貿易のあり方について改めて検討し、関税同盟やEPA/FTA等の経済統合の経済効果について考える。
【事前学習】2時間
EPA/FTAに関する具体的な事例について簡単に調べておくこと。
【事後学習】2時間
授業で説明されたグラフについて、しっかりと理解し、自分の言葉で説明できるようにしておくこと。
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| 第9回 | 産業内貿易とフラグメンテーション | 産業内貿易の理論的な枠組みを理解し、なぜこうした貿易パターンが形成されるのか、また貿易メリットが伝統的な貿易論とどこが異なるのかを検討する。同時にフラグメンテーションやアウトソーシングのような企業行動が現実の輸出入に影響を与えている現実を分析する。
【事前学習】2時間
独占市場、独占的競争市場、完全競争市場について、ミクロ経済学で学習したことを復習しておくこと。
【事後学習】2時間
授業内容を整理し、学習内容に関する具体的な事例を調べておくこと。 |
| 第10回 | その他の貿易政策 | 戦略的貿易政策、アンチダンピング、セーフガード等の経済効果について検討する。
【事前学習】2時間
IMF、GATT、並びにセーフガードについて、国際経済のテキスト等から調べておくこと。
【事後学習】2時間
戦略的貿易政策について自身の言葉で説明できるように、ノートをまとめておくこと。 |
| 第11回 | 国際貿易の枠組みと国際貿易ルール | GATT、WTO、FTA/RTA等の地域貿易協定に関する議論を整理する。
【事前学習】2時間
GATT、WTOが形成されてきた歴史的背景について、国際経済に関するテキスト等を通じて調べておくこと。
【事後学習】2時間
歴史的経緯をふまえてノートをまとめておくこと。
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| 第12回 | 国際要素移動と国際貿易 | 多国籍企業の展開、直接投資、外国人労働者の問題を検討する。
【事前学習】2時間
実際に展開されている多国籍企業について、具体的に調べておくこと。
【事後学習】2時間
多国籍企業ないしは外国人労働者が国内経済にもたらす影響を、メリットとデメリット（問題点）を峻別して整理しておくこと。 |
| 第13回 | 貿易と環境・国際貿易の政治経済学 | 貿易の環境への影響について検討し、多国間環境協定とGATT/WTOとの整合性等について議論する。加えて、貿易摩擦や投資摩擦など、貿易をめぐる紛争についても検討する。
【事前学習】2時間
GATT/WTO及び国際経済システムが抱える現代的な問題について簡単に調べておくこと。
【事後学習】2時間
貿易摩擦、投資摩擦などの紛争と解決策について、具体的な事例をリアクション・ペーパー1枚程度にまとめておくこと。 |
| 第14回 | なぜ貿易は行われるのか。貿易の何が問題なのか。 | 国際貿易のメリット・デメリットについて、改めて整理し、近年どのような国際貿易問題が議論されており、これまでの授業内容をふまえるとどのような視点が提示できるかを考える（eg.米中貿易摩擦）。
【事前学習】2時間
これまでの学習内容についてノート等をまとめておくこと。また質問があれば整理しておくこと。
【事後学習】2時間
次回の確認テストについて、きちんと学習しておくこと。
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| 第15回 | 確認試験と解説 | 授業で学んだことの確認試験（６０分）および解説（３０分）を行う。 |
| 第16回 | 国際貿易から国際金融へ~貿易の基本モデルと異時点間の貿易 | 貿易の基本モデルを解説し、そこから異時点間の貿易について説明することで、国際金融の考え方への導入をはかる。
【事前学習】2時間
ミクロ経済学で学習した無差別曲線、生産可能性フロンティア等について復習しておくこと。
【事後学習】2時間
異時点間の貿易について、グラフを用いて説明できるように整理しておくこと。 |
| 第17回 | 国際収支表と国際マクロ経済 | GDP等のマクロ経済指標の意味及び国民経済計算（SNA）につい復習し、国際収支との関連を整理する。また国際収支表に関する基本的な理解を得る。
【事前学習】2時間
マクロ経済学をすでに履修した学生は、国民経済計算について復習しておくこと。また、未履修者については経済学の基礎テキストでGDPの基本について調べておくこと。
【事後学習】2時間
日本のGDPの推移について調べておくこと。また、直近の主要各国のGDP水準についてまとめておくこと。 |
| 第18回 | 日本の国際収支の推移と円相場の動向 | 戦後の日本経済の変遷について、国際収支の動向と外国為替相場の推移をふまえながら概説する。
【事前学習】2時間
ネットもしくは国際金融のテキスト等で日本の国際収支の動向及びドル・円相場(直物）について、簡単に調べておくこと。
【事後学習】2時間
日本の国際収支の推移を、具体的な出来事とともに整理しておくこと。 |
| 第19回 | 国際収支動向をどのように理解すべきか（貿易乗数、弾力性アプローチ、Jカーブ効果） | 国際収支動向を理解するための考え方として、貿易乗数と弾力性アプローチについて学習する。
【事前学習】2時間
ミクロ経済学で学習した「弾力性」について復習しておくこと。またマクロ経済学の履修者は「乗数効果」について復習しておくこと。マクロ経済学の未履修者は、図書館等でテキストをみて該当する部分を通読しておくこと。
【事後学習】2時間
授業で学習した内容について、グラフを軸としてノートをまとめておくこと。 |
| 第20回 | 国際収支動向をどのように理解すべきか（ISバランス論、資金過不足と対外資本移動） | ISバランスと国際収支の関係を理解し、日本、中国、アメリカといった国々の国際収支の推移を比較検討する。
【事前学習】2時間
マクロ経済学のテキスト等で貯蓄・投資バランスと対外収支の関係について確認しておくこと。マクロ経済学の未履修者は、できればテキスト等をみて該当する部分を通読しておくこと。
【事後学習】2時間
専門用語を軸として、ノートを整理しておくこと。
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| 第21回 | 為替管理、為替制度、財政・金融政策（対外資本移動の自由化） | 対外資本移動が完全に自由化されたケースと、そこから比較して規制を少し導入したケースでは、変動相場制あるいは固定相場制を採用したときに財政・金融政策の経済効果がどのように異なるのかを検討する。
【事前学習】2時間
マクロ経済学のテキスト等で、対外経済関係を含まない閉鎖経済モデルにおける財政・金融政策の経済効果については少なくとも確認しておくこと。
【事後学習】2時間
授業で学習したそれぞれのケースについて、グラフを軸としてまとめておくこと。
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| 第22回 | 為替管理、為替制度、財政・金融政策（対外資本移動の規制化） | 資本移動が規制によって比較的不自由化した場合及び完全に規制した場合に、為替制度の選択によって財政・金融政策の経済効果がどのように異なるのかを検討する。また大国と小国における政策効果の相違についても比較する。
【事前学習】2時間
前回の授業内容について、整理・確認しておくこと。
【事後学習】2時間
授業で学習したそれぞれのケースについて、グラフを軸としてまとめておくこと。 |
| 第23回 | 外国為替市場と為替相場 | 外国為替市場及び為替相場の基礎的な知識を学習し、為替実務の実態をみることで市場に関する理解を深める。
【事前学習】2時間
東京外国為替市場について簡単に調べておくこと。
【事後学習】2時間
実際の為替相場の動向について、直近１週間をみて、簡単に説明できるようまとめておくこと。 |
| 第24回 | 投機マネーと為替リスク管理 | 外国為替をめぐるリスクについて検討し、リスク管理の手法を学習する。また投機マネーの実態についてみていく。
【事前学習】2時間
投機マネーがもたらした問題について具体的な事例を一つ調べてきて、リアクション・ペーパーにまとめておくこと。
【事後学習】2時間
為替リスク管理について、専門用語を軸として整理しておくこと。 |
| 第25回 | 為替相場の考え方（購買力平価説とマネタリー・アプローチ） | 購買力平価の考え方を学び、マネタリー・アプローチについて学習する。
【事前学習】2時間
ビック・マックインデックスについて調べてくること。
【事後学習】2時間
授業で学習した考え方をふまえて、物価水準の変化と為替レートの変化が整合している具体的な事例を一つ調べてくること。 |
| 第26回 | 為替相場の考え方（期待収益率の均衡と為替レート） | 期待収益率と為替相場の関係について学習し、ポートフォリオ・アプローチについて検討する。為替のオーバーシュートについても理論的な枠組みを学習する。
【事前学習】2時間
前回の授業についてきちんと復讐しておくこと。
【事後学習】2時間
外国為替市場における「期待の役割」について整理しておくこと。 |
| 第27回 | 通貨統合の理論とEUROの経験 | 「国際金融のトリレンマ」と合わせて最適通貨圏の理論を学習し、EUROの経験をどのように理解すべきかを検討する。また、アジアの通貨統合に関する研究をふまえ、今後のアジアの金融的な結びつきについて展望する。
【事前学習】2時間
第21回及び第22回の授業を復習しておくこと。
【事後学習】2時間
EURO形成の歴史的背景について調べておくこと。 |
| 第28回 | 通貨危機をどう理解するか | 通貨危機の考え方及び理論の変遷を学習し、実際に起こった通貨危機の事例をどのように理解すべきかを検討する。
【事前学習】2時間
通貨危機について、具体的な事例を一つ調べておくこと。
【事後学習】2時間
通貨危機の発生メカニズムについて整理しておくこと。 |
| 第29回 | 国際金融はなぜ行われるのか、国際金融の何が問題なのか | 後期でカバーした内容を前提として、国際金融のメリット・デメリットについて改めて整理し、近年どのような国際金融問題が議論されており、これまでの授業内容をふまえるとどのような視点が提示できるかを考える（eg.brexit)。
【事前学習】2時間
これまで学習した内容について、自身のノートや配布資料等を整理・検討した上で、質問があれば内容をまとめておくこと。
【事後学習】2時間
自習の確認テストについて、きちんと学習しておくこと。 |
| 第30回 | 確認試験と解説 | 授業で学んだことの確認試験（６０分）および解説（３０分）を行う。 |
