講義名 国際政治論 ≪◇学部≫
講義開講時期 通年
曜日・時限 月6
単位数 4

担当教員
氏名
大八木 時広

学習目標(到達目標)  20世紀の国際政治史において、それぞれの時代にどのような出来事や事件が生じたのか説明できるようになる。また国際政治史における国際危機や紛争、あるいは協調の試みに関する出来事を比較し説明できるようになる。さらに冷戦の進行により米ソの対立がそのように推移したか、それが日本やアジアなどにどのような変化をもたらしたか関連づけて説明できるようになる。
授業概要(教育目的)  現代を生きる上で、経済活動であろうと社会生活であろうと、国際関係への理解を深めることは不可欠といえます。そこでこの授業では、国際政治史の視点から世界を把握する能力を身につけることを目指し、題材として20世紀から21世紀へと至る国際政治史を取り上げます。具体的には第二次世界大戦終結後、いわゆる冷戦の勃発・激化をへて冷戦終結へ至る国際政治がテーマとなります。また過去の出来事や事件と現代世界の動向を関連付けて考えられるようになることを目指します。
授業計画表
 
項目内容
第1回ガイダンス一年間の授業の概要、テキスト、成績評価方法、その他の注意点について説明します。
[事前学習]2時間
テキスト1章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
配布資料とメモを読み返し、ガイダンス内容を確認・把握しておくこと。
第2回新たな国際秩序の成立~ヤルタ体制とブレトンウッズ体制戦後の新たな国際秩序がどのように形成されたのかについて、ヤルタ体制とブレトンウッズ体制を中心に明らかにします。
[事前学習]2時間
テキスト2~3章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第3回冷戦の開始~ソ連脅威論ケナン電報、チャーチルの「鉄のカーテン演説」、X論文などを検討し、ソ連脅威論がどのようにして生まれ、広まったのかを明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト3~4章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第4回アメリカによる対ソ封じ込め政策~トルーマン・ドクトリンとマーシャル・プラントルーマン・ドクトリン、マーシャル・プランなどを検討し、アメリカによる対ソ封じ込め政策が、なぜ、どのようにして形成されたのかを明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト4章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第5回ソ連の対抗策封じ込め政策に対してソ連がどのような対抗策をとったのかを検討し、米ソ冷戦がどのように展開され、激化したのかを明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト4~5章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第6回アジアと冷戦(1)~中国建国と冷戦
中華人民共和国の成立プロセスを検討し、そこに米ソがどのように関与したのか、どのような国際政治上の影響をもたらしたかを明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト6章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第7回アジアと冷戦(2)~朝鮮戦争と冷戦朝鮮戦争のプロセスを検討し、米中ソなどの主要国がどのように関与したのか、どのような国際政治上の影響をもたらしたかを明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト7章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第8回アジアと冷戦(3)~日本の独立回復と冷戦占領下の日本について、アメリカによりどのような占領政策(あるいは戦後改革)が進められたのかを検討し、また日本の独立回復プロセスを検討し、戦後日本の復興プロセスを明らかにします。
[事前学習]2時間
テキスト9章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第9回平和共存の試みスターリン死後にソ連により試みられた平和攻勢、またそれに対するアメリカの冷戦政策を検討し、平和共存期の国際政治を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト10章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第10回冷戦下の国際危機(1)~ベルリン危機と台湾海峡危機ベルリン危機や台湾海峡危機がなぜ発生し、どのようなプロセスをたどったのかを検討し、冷戦下の国際危機の実態を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト5・14章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第11回冷戦下の国際危機(2)~キューバ・ミサイル危機キューバ・ミサイル危機がなぜ発生し、どのようなプロセスをたどったのかを検討し、冷戦下の最悪の国際危機といわれた事件の実態を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト16章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。


第12回アメリカのベトナム介入米国によるベトナム介入(いわゆるベトナム戦争)がなぜ開始されたのか、どのような経過をたどったのかを検討し、冷戦の転機を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト17章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。

第13回ソ連陣営の動揺スターリン死去、その後の東欧諸国の暴動と自主改革の試みを検討し、スターリン後のソ連陣営の動揺を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト13章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第14回多極化世界の到来(1)~中国の独自路線多極化世界とは何か、また中ソ対立がどのように生じ、展開したかを検討し、多極化世界の一端を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト13・15章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第15回多極化世界の到来(2)~フランスの自主独立外交の挑戦西欧諸国の動向、とりわけドゴールに代表されるフランス自主独立外交の試みなどを明らかにします。
[事前学習]2時間
テキスト15章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。

第16回多極化世界の到来(3)~第三世界の台頭非同盟グループがどのように出現し、また発展したのかを検討し、第三世界の台頭という視点から多極化世界の到来を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト15・19章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第17回多極化世界の到来(4)~欧州の統合欧州の統合がどのようにして開始されたのかを検討し、西欧の復活という視点から多極化世界の到来を明らかにします。
[事前学習]2時間
テキスト11章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。



第18回デタント(緊張緩和)(1)~東方外交・CSCE西独のブラント政権がどのように東方外交を推し進めたのか、CSCE(全欧安保協力会議)とはどのような会議なのか、どのようなプロセスを経たのかを検討し、欧州におけるデタント(緊張緩和)の試みを明らかにします。
[事前学習]2時間
テキスト18章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。


第19回デタント(緊張緩和)(2)~米中の接近米中がなぜ、どのようにして外交的接近を図り米中国交樹立へと至ったのかを検討し、デタントの一端を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト13・18章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第20回デタント(緊張緩和)(3)~米ソの核軍備管理の試み米ソによってどのように首脳会談が再開され、核の軍備管理や経済交流の拡大が進められたのかを検討し、米ソによるデタントの試みを明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト18章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第21回新冷戦の勃発と展開ソ連がなぜアフガニスタンへ侵攻したのか、それを受けてアメリカはどう反応したのかを検討し、新冷戦の実態を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト20章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第22回冷戦終結(1)~ソ連のペレストロイカ
ゴルバチョフの登場の背景、そして彼のペレストロイカについて検討し、ソ連における改革プロセスを明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト20章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第23回冷戦終結(2)~ソ連の新思考外交ゴルバチョフにより進められた新思考外交を検討し、冷戦に及ぼした影響を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト18・20章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。



第24回冷戦終結(3)~米ソの核軍縮の試み米ソによって試みられたINF全廃交渉やSTARTがどのようなもであったのかを検討し、核軍縮の試みを明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト20章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第25回冷戦終結(4)~東欧市民革命の展開冷戦末期におけるポーランドやハンガリーなどの民主化・自由化の動きについて検討し、東欧市民革命の実態を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト13・20章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。


第26回冷戦終結(5)~ドイツ統一東西ドイツがどのようなプロセスを経て統一を果たしたのかを検討し、ドイツ統一の実態を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト20章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。
第27回冷戦終結(6)~ソ連邦解体ソ連がなぜ、どのようにして解体に至ったのかを検討し、冷戦終結の完了プロセスを明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト20・21章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。

第28回新たな世界へ向けて(1)~地域協力の試み米ロ関係の展開、アジアや欧州の地域協力の試みなどを検討し、現代世界の動向を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト21章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。

第29回新たな世界へ向けて(2)~地球環境問題と国際政治地球環境問題をめぐる国際政治を検討し、現代世界の動向を明らかにします。

[事前学習]2時間
テキスト21章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。

第30回新たな世界へ向けて(3)~グローバル・イシューと国際政治グローバル・イシューの事例を検討し、現代世界の動向を明らかにします。
[事前学習]2時間
テキスト21章をあらかじめ読んでおくこと。
[事後学習]2時間
授業内容をよく復習し、授業中に出てきたキーワード,事件を説明できるようにしておくこと。

授業形式 講義形式で行い、毎回講義の終わりにリアクション・ペーパーで理解度をチェックします。質問等にはリアクション・ペーパーを利用し、フィードバックは翌週の授業で行う。
評価方法
定期試験 レポート 小テスト 授業への
参画度
その他 合計
0% 70% 0% 30% 0% 100%
評価の特記事項 授業内で提示した課題はすべて提出すること。授業への参加度にはリアクションペーパーが含まれる。
テキスト 松岡 完,『20世紀の国際政治』,同文舘出版,2012年,3500円(税抜)
参考文献 授業内で紹介
オフィスアワー(授業相談) (月曜日:19:30~19:50)本授業終了後、教室あるいは本館2階講師室にて20分程度対応します。
事前学習の内容など,学生へのメッセージ 準備学習の際、キーワードや人物名など重要項目をチェックしながらテキストを読み進めて下さい。またそれぞれの出来事が現代にどう影響を及ぼしているのか、自分なりに分析しながら読むことも重要です。
授業用URL http://www.eco.nihon-u.ac.jp/
参考URL 1 http://www.eco.nihon-u.ac.jp/
参考URL 2 http://www.eco.nihon-u.ac.jp/