講演会

第4回 講演会

テーマ:Infrastructure and Structural Transformation: Evidence from Satellite, Administrative, and Multi-Generation Household Data in the Philippines
講演者:澤田 康幸 氏 (東京大学 大学院経済学研究科 教授)
開催日時:2024年1月25日(木) 17時30分~19時00分
開催場所:3号館7階 3071教室
対象:教職員・学生
→告知ポスター(PDF)

第3回 講演会

テーマ:“ Factory Electrification and Skill Demand ”工場の電化と労働需要
講演者:川口 大司 氏 (東京大学大学院 経済学研究科 教授)
開催日時:2023年11月30日(木) 17時30分~19時00分
開催場所:3号館13階 3131教室
対象:教職員・学生
→告知ポスター(PDF)

講演概要

本研究は、日本の20世紀初頭の工場レベルのパネルデータを用いて、労働生産性を倍増させた絹織物産業における力織機導入が雇用と賃金に与えた影響を検証する。我々は、力織機採用者が同じ地域の非採用者よりも高い賃金を支払うことによって成人雇用を増加させたことを実証した。この変化は、地域レベルの成人女性の賃金を11%増加させたが、成人女性の総雇用を30%減少させた。工場の動力化は労働需要を変化させ労働者の選択的淘汰をもたらしたといえる。

第2回 講演会

テーマ:The Consequences of Hometown Regiment - what happened in hometown when soldiers had gone? 郷土聯隊の帰結-兵士たちが去った後の郷土は?
講演者:神林 龍 氏(一橋大学経済研究所教授)
開催日時:2022年9月21日(水)18:30~20:00
開催場所:3号館13階3131教室
対象:教職員・学生
→告知ポスター(PDF)

講演概要

アジア・太平洋戦争において、日本は数百万人にのぼる人的被害を被った。しかし、この人的被害が、特定都道府県出身の特定出生コホートの男性に偏ったことはそれほど知られていない。日本における先の大戦における犠牲者は概数が判明しているに過ぎず、出身地別年齢別の詳細な公的統計が存在しないからである。このばらつきは、旧日本軍がおおむね満20歳の男性に課された徴兵検査直後に入営する「現役兵」を徴兵の主体としていたこと、陸軍の主戦力として犠牲が大きかった歩兵連隊が都道府県単位で編制される「郷土聯隊」制度をとっていたこと、さらに、米軍が太平洋戦線において軍事拠点を選択的に攻撃占領する「飛び石作戦」を採用していたことによる。この結果、先の大戦の日本における戦病死者は、特定都道府県出身の特定出生コホートの男性に集中し、戦後高度成長期がはじまる時点では、地域的に年代的に人口の男女比のばらつきが生まれていた。本稿では、このばらつきと戦後高度成長期の産業構造との関係を調べ、男女比の低下は、量的には限定的であるが産業構成に影響を与え、製造業化の鈍化につながった可能性があることを示した。同時に、同じ製造業内でも、男女比の低下は女性に偏った就業構造につながり、産業内での技術選択に対して影響した可能性があることがわかった。

第1回 講演会(オンライン)

テーマ:出生体重・相対年齢と子どもの発達
講演者:大竹 文雄 氏
(大阪大学感染症総合教育研究拠点特任教授・大阪大学大学院経済学研究科教授)
開催日時:2022年1月13日(木) 18:00~19:30
開催方式:オンライン方式(Zoom)
対象:一般・教職員・学生

本講演聴講ご希望の方は事前登録が必要です。未登録の方は、聴講できません。
なお、登録手続きは、2022年1月12日(水)正午までといたします。
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講演概要

出生体重がその後の子供の健康や学力に影響するのではないか、という研究が医学、経済学の分野で蓄積されてきています。本講演では、出生時点の状況が子どもの長期的な発育との関係について、日本のある自治体における小中学生の学力調査や出生体重などの行政データを用いた研究結果を紹介します。分析結果によると、出生児体重は算数の成績と正の相関を持つこと、出生児体重と算数の成績の関係には非線形性が示されています。低体重出生と学力の負の相関は学年を経ても持続しますが、過体重出生は学年を経ると負の相関があらわれます。また、過体重出生は小中学時点で肥満である確率と相関すること、その時点の肥満と学力には負の相関をあることが示されました。