江戸文化・歴史を楽しむ

テーマ
日本近世文学研究

佐藤ゼミ

分類
教養研究
担当教員
佐藤 温 Atsushi SATO
ゼミの内容
  • 人の思考・感情・行動
  • 情報
  • 文化
  • 歴史
  • 言語
ゼミの特徴
  • じっくり研究型
  • グループワーク型

Q. ゼミではどんなことを研究していますか?

日本の近世(江戸時代)の文学作品(例えば、小説・随筆・和歌・漢詩など)を読み、味わうことを通して、江戸時代の文化の特徴とその背景となる社会のあり方について考えます。

江戸時代も、いわゆる古典の時代なのですが、実は古典の教科書には江戸時代の作品はあまり載っていません。しかし、それにあえて注目する理由の一つは、江戸時代が私たちの生きる現代に最も近い古典の時代であるということです。この時代には、たくさんの本が書かれ、そして読まれたという大きな特徴があります。さらに言えば、ベストセラー小説が生まれたのも、本格的プロ作家が登場したのも、本屋さんが商売として確立したのも、それから現代の教科書でおなじみの『源氏物語』や『徒然草』をたくさんの人が読むようになったのも、実は日本の歴史上で江戸時代が初めてと言えます。

このゼミでは、その豊かな文化に触れて楽しむことを第一の目標としつつ、当時の作品を通して現代を生きる私たちのあり方についても考えていきたいと思います。

Q. ゼミの様子は?

皆で作品を輪読(分担して順番に読む)していきます。全員が各自、事前に作品を読んでおくことが前提です。その上で、授業では持ち回りの担当者が、語釈(言葉の意味など)や論点(作品の中で興味深い点、疑問点など)についてまとめた資料を用意して発表(プレゼンテーション)をします。そしてその発表を基に、参加者全員で討論を行います。発表担当者はもちろん、その他の参加者にもそれぞれ責任と負担が伴いますが、個々人がそれを自覚して取り組むことで、意義のある議論が可能になります。それが結果的には「楽しい」ゼミを実現する土台になると思います。

Q. ゼミの特徴は?

「ゼミの特徴」は、これからまさに皆さんとつくり上げていくところです。ニチケイのある場所はかつての江戸の中心部と言って良い地域です。世界有数の古本屋街(神保町)のすぐそばでもあり、さまざまな図書館・美術館・博物館に気軽に足を運べる、江戸時代の文学を勉強するにはこの上ない環境です。「じっくり読む」ことが基本のゼミではありますが、実は勉強のためにはあちこち動き回ることもまた大切です。見学会、文学散歩などをはじめとして、その環境を存分に活用したいと思っています。

これまでの卒業論文・研究論文のテーマ例

2017年度からの開講のためまだありませんが、江戸時代の文学と関わりを持たせるという条件の下、文学あるいは歴史・文化といった領域について論じたテーマで書いてもらいたいと思っています。

1年間の主なイベントスケジュール

これから皆さんと決めていきます。見学会や合宿などを予定しています。

OB・OGの就職業界TOP3

2017年度からの開講のため、まだありません。今後の皆さんの活躍に期待します。

学生へのメッセージ

「本をよく読む」・「自分で調べる」・「自分で考える」。以上がこのゼミの大原則です。もし当ゼミを選ぶ場合は、まずは「文学研究が自分にとって何になるのか」という問題についてご自分でよく考えてみてください。いずれにせよ、週に一度普段の授業とひと味違った世界の学問に真剣に取り組むことは、きっとあなたに、新しい知識以上のものをもたらすと思います。その可能性に賭けてみたい方は全力で応援します。

研究成果

明治維新を境目に日本社会は大きな変革を遂げますが、そのころ(特に江戸時代の終わりごろ[幕末])に書かれた文学と社会の関わりについて研究しています。私が主に研究対象としているのは、その中でも日本人が書いた漢詩や漢文です。現代では想像がつかないかもしれませんが、江戸時代のいわゆる知識人たちにとって、漢詩文は不可欠な教養でした。

彼らは単に勉学としてだけではなく、自分自身の考えを深めたり、思いを表現したりするためにも漢詩文をつくっています。特に幕末には、自身の政治的な考えや時代に対する感慨をテーマとした詩や文がしばしばつくられており、そうした作品が広まっていくことが、新しい時代をつくり上げていくエネルギーの一端になったのではないかと注目しています。そこから、文学はいかに歴史を動かし得るのかという問題について考えています。

→日本大学 研究情報データベース


こういうものを見てピンときた方、お待ちしております