Special Lecture (Graduate School)
大学院特別講義

日大経済の大学院経済学研究科では、さまざまな専門分野から講師を招き、特別講義を開催しています。

対象

  • 本研究科の大学院生
  • 日大経済の学生
  • 日大経済の教職員

経済学部及び経済学研究科以外の教職員又は学生で、参加を希望される方は、事前に以下まで御連絡ください。
日本大学経済学部教務課 TEL:03-3219-3341

特別講義実施予定一覧(2024年度)

第1回
講 師中沢 浩志 氏 (国立研究開発法人産業技術総合研究所)
日 時10月3日(木) 18:00 ~ 19:30
場 所経済学部7号館 9階 7091教室
講義形式ハイブリッド形式
※オンライン参加をご希望の方は,以下より事前にお申込みください。
https://forms.gle/3KX5XEdCc61Cqsdd9
講義テーマ金融機関のリスク管理アップデート~モデル・リスク管理の現状と苦闘~ 
講義概要金融機関のリスク管理については、長い歴史を経て整備されてきたが、リーマン危機によりさらに深化することになった。ここでは、特にモデル・リスクを取り上げてその管理の発展と現状について説明する。さらに、モデル・リスク管理の基本になるモデル・リスク評価の計量的手法について、現段階での研究結果、今後の進展、課題とその対応策について、その概要を理解してもらう。
第2回
講 師長田 健 氏 (埼玉大学人文社会科学研究科・経済学部)
日 時11月8日(金) 18 : 00 ~ 19 : 30
場 所経済学部7号館 4階 7043教室
講義形式対面形式
講義テーマOld Boy Network, Capital Injection and Banks’ Returns:
Evidence from Japanese Banks  
講義概要本講義では、日本の銀行の取締役会のネットワーク構造と強制的な組織再編の関係について分析した研究結果を報告する。銀行の取締役の経歴情報を含むデータセットを使用して、出身校と出身地に基づく関連ネットワークを構築する。その結果、銀行の資本注入は、出身校と出身地の両方のネットワークを壊すことがわかった。資本注入を受けた銀行の取締役会ネットワークは、資本注入を受けていない銀行の取締役会ネットワークよりも、平均接続数と密度の大幅な低下を経験している。また、資本注入は銀行の収益にマイナスの影響を与えることもわかった。資本注入の操作変数として、日本銀行と財務省の元職員の取締役会における割合を使用することで、銀行の収益と資本注入の内生性を回避した。その結果、1990年代後半から2000年代初頭にかけて、資本注入が日本の銀行の業績にマイナスの影響を与えたことが示唆された。
第3回
講 師家富 洋 氏 (立正大学教授 )
日 時11月21日(木) 18:00 ~ 19:30
場 所経済学部7号館 4階 7043教室
講義形式ハイブリッド形式
※オンライン参加を御希望の方は、以下より事前にお申し込みください。
https://forms.gle/3KX5XEdCc61Cqsdd9
講義テーマRelationship between Macroeconomic Indicators and Economic Cycles in U.S. 
講義概要本講義では、日本の銀行の取締役会のネットワーク構造と強制的な組織再編の関係について分析した研究結果を報告する。銀行の取締役の経歴情報を含むデータセットを使用して、出身校と出身地に基づく関連ネットワークを構築する。その結果、本講義の前半では、多変量解析の最新手法について紹介する。具体的には、複素ヒルベルト主成分分析(CHPCA)、ホッジ分解、クラスター抽出などの手法を取り上げる。後半では、これらの手法を用いた米国の月次マクロ経済指標の集団運動解析の結果を紹介する。CHPCAは、指標間のリード・ラグ関係の情報を提供する。ホッジ分解は、これらの関係性を基に各指標の上流から下流への階層的順序を明らかにする。クラスター分析は、世界金融危機などの大きな経済ショック時における経済指標の集団的振る舞いを特定する際に役立つ。
第4回
講 師酒本 隆太 氏 (北海道大学准教授 )
日 時11月26日(火) 18:00 ~ 19:30
場 所経済学部7号館 4階 7043教室
講義形式ハイブリッド形式
※オンライン参加を御希望の方は、以下より事前にお申し込みください。
https://forms.gle/3KX5XEdCc61Cqsdd9
講義テーマ外国為替市場とその予測手法について
講義概要導入部分では為替市場の基本的な特徴(取引高など)について解説する。教科書的な金利平価説やインフレとの関係などを紹介した後、近年の為替予測の世界で行われている研究について概要を説明する。このさいに講師の最近の研究成果についても簡単に触れる予定である。
第5回
講 師家富 洋 氏 (立正大学教授)
日 時11月28日(木) 18:00 ~ 19:30
場 所経済学部7号館 4階 7043教室
講義形式ハイブリッド形式
※オンライン参加を御希望の方は、以下より事前にお申し込みください。
https://forms.gle/3KX5XEdCc61Cqsdd9
講義テーマRelationship between Macroeconomic Indicators and Economic Cycles in U.S.
講義概要本講義の前半では、多変量解析の最新手法について紹介する。具体的には、複素ヒルベルト主成分分析(CHPCA)、ホッジ分解、クラスター抽出などの手法を取り上げる。後半では、これらの手法を用いた米国の月次マクロ経済指標の集団運動解析の結果を紹介する。CHPCAは、指標間のリード・ラグ関係の情報を提供する。ホッジ分解は、これらの関係性を基に各指標の上流から下流への階層的順序を明らかにする。クラスター分析は、世界金融危機などの大きな経済ショック時における経済指標の集団的振る舞いを特定する際に役立つ。
第6回
講 師里吉 清隆 氏 (東洋大学経営学部教授)
日 時12月5日(木) 18:00 ~ 19:30
場 所経済学部7号館 4階 7043教室
講義形式対面形式
講義テーマPythonによるファイナンスの実証分析
講義概要この講義では、プログラミング言語Pythonを用いて、ポートフォリオ理論を中心とするファイナンスの実証分析手法を、実際の株価データを活用しながら具体的に解説します。まず、2銘柄への分散投資におけるポートフォリオのリターンおよびリスクの計算方法や、リスク・リターン平面のグラフ作成手法について説明します。次に、3銘柄以上に拡張したケースでは、行列表記を取り入れた解説を交えながら、より複雑な分析手法について学びます。
第7回
講 師中沢 浩志 氏 (国立研究開発法人産業技術総合研究所 )
日 時12月6日(金) 18:00 ~ 19:30
場 所経済学部 7号館 4階 7043教室
講義形式ハイブリッド形式
※オンライン参加を御希望の方は、以下より事前にお申し込みください。
https://forms.gle/3KX5XEdCc61Cqsdd9
講義テーマデリバティブ・ビジネスの新潮流 数学なしでも評価できる? ~数理モデルからAIモデルへ~
講義概要デリバティブ・モデルは均衡モデルからブラックショールズモデルへ発展し、その後はリスク中立確率の下での稠密な数理モデルとして発展してきた。この緻密性ゆえにコストの織込み等柔軟な評価が難しい。そこで、強化学習から発展したディープ・ラーニングにより柔軟性を取り入れることが可能となり、さらに厳密な数理スキルを必要としないメリットもある。本講義では数理モデルの発展ヒストリーをレビュー後、ディープ・ラーニング化の利点と課題を説明する。
第8回
講 師西岡 靖之 氏 (法政大学デザイン工学部教授)
日 時12月13日(金) 18:00 ~ 19:30
場 所経済学部 3号館 8階 3082教室
講義形式対面形式
講義テーマ製造業 DX を例としたスマートな組織論と実践手法
講義概要製造業は、企業としての基本機能、つまり売り(販売)、買い(調達)、作り(生産)を持ち、さらに、設計やサービスといった機能も併せ持つ。工場にある物理的なモノ、アナログな処理も含めて、DXとしてこれらのデジタル技術で強化するには、モデル化、データ化の新しい理論とその実践のためのフレームワークが必要となる。一般社団法人インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブが提案し、国際標準としても採択されているスマートシンキングの技法を中心として、超スマート社会におけるデジタルな組織知能のマネジメントに関する新たな展開について論じる。
第9回
講 師中野 冠 氏 (慶應義塾大学システムデザイン・マネジメント研究所顧問)
日 時12月20日(金) 18:00 ~ 19:30
場 所経経済学部 3号館 8階 3082教室
講義形式対面形式
講義テーマSCM(サプライチェーンマネジメント)とビジネスゲーム
講義概要サプライチェーンマネジメント(SCM)に関して、教育や研究で使用されるビジネスゲームについて解説する。
1. ビジネスゲーム入門
2. SCM授業におけるビジネスゲーム
3. SCMゲーム開発例
について講義する。
慶應義塾大学大学院の授業や企業研修セミナーにおいて用いたゲーム、学生研究として開発したゲーム事例を紹介する。
第10回
講 師田中 邦明 氏 (立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科教授)
日 時1月10日(金)18:00 ~ 19:30
場 所経済学部 3号館 8階 3082教室
講義形式対面形式
講義テーマ技術基盤企業のものづくりイノベーション
講義概要これまで、日本の製造業は生産システムに関するマネジメント力をコアコンピタンスとして発展してきました。しかし、今日のグローバル化進展や技術進化の中で、ものづくりを取り巻く環境が大きく変化し、日本企業の国際競争力は低下しているというのが一般的な見方になっています。日本の製造業における生産システムの歴史的な進化について概観したうえで、実際の企業の事例や講師の経験なども織りまぜ、日本のものづくりの競争力再生に向けたとるべきアクションについて考えてみたいと思います。
第11回
講 師蓮見 亮 氏 (武蔵大学経済学部教授)
日 時令和7年1月23日(木) 18:00~19:30
場 所日本大学経済学部7号館4階7043教室
講義形式対面形式
講義テーマ最低賃金の一般均衡効果  
講義概要最低賃金の影響を分析するための、異質的な家計をベースとしサーチマッチングによりモデルの概要と分析結果について講義する。モデルを米国経済を再現するようにキャリブレーションしてシミュレーシュンを行うと、最低賃金の引き上げがマクロ経済にもたらす影響は非線形的に大きくなり、15ドルまで引き上げると定常状態でGDPは11.8%下落し、失業率は4.6%上昇する。 
第12回
講 師長田 健 氏(埼玉大学人文社会科学研究科・経済学部)
日 時令和7年1月24日(金) 18:00 ~ 19:30
場 所日本大学経済学部7号館4階7041教室
講義形式対面形式
講義テーマReversal of the BoJ’s Balance Sheet Policy and Liquidity Dependence 
講義概要本講義は、日本の銀行システムにおけるLiquidity Dependence(流動性依存)に関する実証研究に関するものである。 米国経済に関する先行研究によると、流動性依存は、米国の量的緩和・引き締め政策中に観察され、2023 年のシリコンバレー銀行 (SVB) 破綻の遠因だったと指摘されている。日本経済は20年以上にわたる量的緩和の期間を経験しており、これは米国で経験した期間よりも長い。20年以上のマクロデータおよび銀行の財務データを使用した分析によって、同様の流動性依存が日本経済でも観察されていることが明らかになった。その研究成果について報告するとともに参加者と議論する。
第13回
講 師坂本 成範 氏 (財務省主税局総務課長 )
日 時令和7年1月24日(金) 18:00 ~ 19:30
場 所日本大学経済学部7号館4階7043教室
講義形式対面形式
講義テーマ日本の税制について
講義概要日本の税制について所得税、法人税、消費税等の基幹税を中心に、税制の現状、経済・社会構造の変化と税制の課題、最近の税制改正の内容、税制改正のプロセス等について、最新の実務上の知見を踏まえ、わかりやすく解説する。
第14回
講 師寺本 和弘  氏 (一橋大学大学院経済学研究科講師 )
日 時令和7年1月30日(木) 18:00~19:30
場 所日本大学経済学部7号館4階7043教室
講義形式対面形式
講義テーマ非対称な国際的な景気変動:内生的成長を伴うDSGEモデルによる説明
講義概要本講義では、国際的な景気変動に関する実証的エビデンスを紹介し、それを説明するためのDSGEモデルを提示します。このDSGEモデルは内生的成長の特性を組み込んでおり,研究開発の規模が経済成長を決定する重要な要因として描かれています。特に、本モデルでは企業がイノベーションを目的とした研究開発を行うか、または先進技術を模倣する研究開発を行うかを選択できる構造を持っています。その結果,国ごとに異なる成長パターンが形成される、このような成長パターンの違いが、非対称的な国際的景気変動の源泉となることを解説します。 
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