Seminar
ゼミナール
「会計」を読み解く力を育てる
挽ゼミ
テーマ
財務会計論
分類
専門研究
担当教員
挽 直治 Naoharu HIKI
ゼミの内容
情報
経済の仕組み
社会の仕組み
企業の仕組み
お金の流れ
ゼミの特徴
グループワーク型
じっくり研究型
Q. ゼミではどんなことを研究していますか?

会計(Accounting)とは、社会の中で働く人々の活動を、一定のルールに従ってさまざまな数値に写し取り、報告する行為です。会計によって写し出された数値は、株主や債権者、取引先など、多くのステークホルダーに影響を与えます。

また、会計とは、「事業の言語」です。企業の膨大な経済活動を要約する会計がなければ、企業活動とその実態を正確に把握することは、非常に困難になってしまいます。複式簿記のような厳格に体系化されたルールだけではなく、往々にして人の判断力が必要な部分を包含しています。さらに、会計は、企業の過去・現在・将来の価値観や戦略を映し出す鏡ともいえます。

当ゼミでは、このような性格を持つ会計を取り上げ、経済環境やその事象を客観的に把握し、判断できる能力を得ること、そして、曖昧な部分の中に潜む問題意識を明確にして議論する術を身に付けることを目標としています。

Q. ゼミの様子は?

毎回、発表者と討論者を決めます。発表者は、あるテーマについて資料(雑誌論文など)を用いてレジュメを作成し、それを基に報告します。また、討論者はそのテーマについて、発表者に対して議論の対象・問題意識についての質疑を行います。さらにそれらを土台として、ゼミ生全体で当該テーマについて積極的にディスカッションを行い、雑談を交えながらも、楽しく、かつ真剣に会計問題の考察に取り組みます。ときには時事問題を取り上げることもあり、一般教養の知識も適時に得られるようにしています。

Q. ゼミの特徴は?

会計についての専門性を高めることだけではなく、コミュニケーション能力(聞く・話す・書く)の向上も目標にしています。専門性がどんなに高くても、それを人に正しく・うまく伝えることができないならば、一般社会に認められないこともあるでしょう。ゼミを通して、語るべき場所で語ることができ、また、視野を広げたければ、自ら積極的に広げることができるような社会人を指向するゼミを築き上げたいと考えています。

これまでの卒業論文・研究論文のテーマ例
  • 鉄道業界の財務分析 ー過去から未来に向けてー
  • 東芝の不適切会計と内部統制
  • 会計政策の実例と分析
  • 不動産会計の研究
1年間の主なイベントスケジュール

04月 新ゼミ生歓迎会
06月 全国大学対抗簿記大会への参加および日商簿記検定の受験
08月 合宿(学年ごとの研究発表および卒論の経過報告・社会見学)
11月 ゼミ説明会および日商簿記検定の受験
12月 忘年会
02月 卒業旅行

OB・OGの就職業界TOP3
  • 金融業(銀行・信用金庫・証券など)
  • 流通業(商社・百貨店・量販店など)
  • 不動産業(土地開発・不動産販売など)
取得者の多い資格
  • 簿記検定2級(日本商工会議所主催)
    ※日商簿記検定2級までの学習をサポートし、3年生までの取得を目指しています。
学生へのメッセージ

学生には、生起した経済事象について論理的思考力・読解力と表現力を生かしながら、能動的に問題を解決しようとする姿勢と能力を身に付けてほしいと思っています。

研究成果

企業年金制度を運営・管理している経営者が負っている種々の問題点を、企業年金会計の視点から検討しています。その主なものには、従業員が労働の対価として受領することが契約上定められている企業年金制度の維持、年金資産と退職給付債務に係るリスクが挙げられます。

退職給付会計基準が併存している現状の中、退職給付債務の算出の際に利用される割引率の妥当性・年金資産の分散投資・中小企業の年金制度の維持問題など、退職給付債務に関する論点は山積しているといえます。また、わが国においても国際的動向から、リスク分担型の確定給付制度の導入が検討されています。先学者の豊富な研究成果を踏まえ、退職給付債務の新たな捉え方を含めて検討することが必要であると考えています。

冬合宿(伊勢)、伊勢神宮内宮にて

夏合宿(軽井沢)、旧三笠ホテル前にて

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