Q. ゼミではどんなことを研究していますか?
まず2年生は、主に国際貿易・海外直接投資・多国籍企業に関する教科書(英文)を使って、国際的な経済取引の意義を経済学的に理解できるよう、しっかりと勉強をします。当ゼミでは、世界の主要大学でも使用されている国際標準の教科書を使用しています。
次に3年生では、教科書の学習と並行してグループ研究に取り組み、その研究成果を秋のゼミナール大会で報告します。各グループごとに4月から数多くの先行研究を読み、研究テーマを決定していきます。研究のテーマは、おおよそ毎年、貿易・投資・移民・経済成長など、国際経済に関する内容です。4年生では、後輩の指導と卒業論文の作成に取り組みます。
Q. ゼミの様子は?
各ゼミ生が、教科書の自身が担当する箇所のレジュメ・プレゼン資料を作成し、他の学生にわかりやすく説明する伝統的なゼミナール形式を採用しています。個人発表は学年別に実施しますが、グループ発表は3学年合同で実施します。このグループ発表では、学年にかかわらずたくさんの質問がゼミ生間で飛び交います。各グループは、受けた質問に一つひとつ答えながら、発表のクオリティを高めていきます。ゼミ生たちは、よい意味で厳しさをもってゼミに参加しています。
Q. ゼミの特徴は?
主なゼミ活動は、年2回の合宿と2月のスキー・スノボ合宿です。合宿は3泊4日で、深夜まで集中して勉強します。その代わり、スキー・スノボ合宿ではまったく勉強をしません。当ゼミでは、勉強すべきときと楽しむべきときとを、しっかり区別することを心掛けています。
これまでの卒業論文・研究論文のテーマ例
- 非製造業における対外FDIが国内雇用に与える影響
- 為替レートが比較優位財の輸出に与える影響
- 教育水準が対内FDIフローに与える影響
- オフショアリングが国内製造業の生産性及び雇用に与える影響
- ヨーロッパへの移民送金が経済成長に与える影響
- サブサハラアフリカ地域の経済成長
- 食の安全と国際貿易 ―SPS協定による発展途上国への影響―
- ラテンアメリカ・カリブ海の貧困格差について
1年間の主なイベントスケジュール
04月 新ゼミ入生歓迎会
05月 GW合宿(3泊4日)
07月 懇親会
09月 夏合宿(3泊4日)
10月 ゼミナール大会(3年生研究報告)、OB・OG会
12月 懇親会
02月 スキー・スノボ合宿
03月 卒業生送別会
OB・OGの就職業界TOP3
- 金融業(銀行・信用金庫・証券など)
- 保険業(保険・共済組合など)
- 製造業(食品・衣料品・自動車・薬品などのメーカー)
取得者の多い資格
- TOEICテストなどの英語資格試験
※金融機関への就職を希望する場合は、証券外務員などの資格も取得しています。
学生へのメッセージ
私は、音楽とスポーツが大好きです。ゼミの勉強をしっかりとやりつつも、自分の趣味にも熱中する個性的な学生に、ぜひ私たちのゼミに来てほしいと思っています。また、在学中、あるいは卒業後に外国で自分の力を試してみたい、世界に貢献したいという希望を持った方も歓迎します。
研究成果
私は、近年「非関税障壁」と呼ばれる国際貿易や投資など、国境を越える経済取引の障害となっている各国の独自なルールや習慣に着目し、これら非関税障壁の影響の大きさを統計データによって明らかにすることを試みています。簡単に言えば、目に見えない各国の非関税障壁の大きさを計測しようとしています。
これまでEUは日本の高い非関税障壁が原因で日本市場が閉鎖的であると批判しています。確かにそうかもしれませんが、反対にEU市場の非関税障壁も日本以上に高く、諸外国に閉鎖的であるかもしれません。ところが、どちらの非関税障壁がより高いかを示す計測結果は存在せず、どちらの主張が正しいか判断できません。これまで以上に各国に市場開放の努力を促し、国際的な経済取引をよりスムーズにするには、まず現状をより正確に知ることが大切です。仮に計測の結果、EUが批判するように日本市場の非関税障壁が高ければ、日本はその削減に努力すべきでしょう。私は、この研究を通じて、市場開放に向けて各国が取り組むべき課題を明らかにすることに貢献できると考えています。
合宿、勉強後のバーベキュー