Q. ゼミではどんなことを研究していますか?
経済地理学ゼミナールでは、産業立地や「地方」における地域問題の実態と要因について経済地理学的手法を用いて分析し、考察できる能力を身につけていきます。ここ5年間のゼミ生の関心事は、耕作放棄地問題、獣害対策と特産品開発、新規就農者対策、地方都市における中心市街地問題、ルーラル・ツーリズム、特産品開発(6次産業化、農商工連携)、山村留学、過疎問題と移住政策、地域おこし協力隊など外部人材を活用した地域づくりなどです。地域経済や地域社会の問題把握を通して、今後の地域間関係の方向性についても議論していきたいと考えています。
Q. ゼミの様子は?
ゼミを通して様々な社会経験を得ながら成長していこうという気概に満ちていると思います。ゼミ活動の柱である「年間研究」はテーマ別にグループで行いますので、常にグループワークを通して研究内容を深めていきます。一年間の作業を通してチームワークの重要性を学びとってくれているように思います。年に数回行われる発表の時には、建設的な質問や意見が出されます。お互いの研究発表から刺激を受け、切磋琢磨する雰囲気があります。時々行われるゼミのレク企画や各種の懇親会は、ゼミ内でのコミュニケーションを深めていくうえで役割を果たしているようです。
Q. ゼミの特徴は?
経済地理学ゼミは次の点を特徴としています。
1.地域問題や地域づくりの実態を現場で学ぶという点です。いろいろなフィールドワークを通して、地域課題の改善へ向けて活動する多様な立場を理解しようとしています。
2.私たちは、年間研究や地域づくり参画プロジェクトを通して多くの方にお世話になりまっています。そうした皆様に研究成果やプロジェクト活動を通してなんらかの形をお戻しできるように努めています。年間研究の成果は報告書というかたちで地域の皆様へお返ししています。
3.ゼミの多くはグループでの活動となります。お互いを支えあい、高めあう雰囲気を大切にしています。
これまでの卒業論文・研究論文のテーマ例
- 飼料用米生産における普及の地域性と地域農業における意義
- 千葉県の公立小中学校給食における地場産農産物利用の実態
- 中山間地域における桑特産品化の展開とその地域的意義
- 千葉県南房総市岩井地区における体験教育旅行の受け入れと民宿事業の実態
- CSR 活動の多様化と企業と地域との交流実態とその意義
- 地方公共交通の存続に向けた沿線地域社会の取り組みとその有効性
- 東京都における保育サービス需給の地域差の実態と要因
- 福井県鯖江市の吉川ナスにみる伝統野菜の生産実態と課題
- 東京都の公立小学校における廃校の発生状況と利活用の実態
1年間の活動スケジュールは、概ね以下の通りです。
- 4月:新ゼミ入室学生歓迎会
- 5月:研究対象地域(ゼミ合宿のフィールド)検討会
- 8月下旬or 9月上旬:ゼミ合宿(地域調査)
- 11 月:学会発表
- 12 月:忘(望)年会
- 1月:報告書原稿の提出
- 2月:現地報告会(地域調査先)
- 3月:追いコン,報告書刊行
※年間2-3回の日帰り巡検とレクリエーションが予定されています。
※2021年度から複数の地域づくり参画プロジェクトが始まっています。学生主導で地域課題に向き合い、地域づくり活動をお手伝いする活動が行われています。ゼミのホームページなどで活動の内容をご確認ください。
OB・OGの就職業界TOP3
- 情報通信業
- 教育・学習支援
- 公務
学生へのメッセージ
大学での学びとともに、フィールドワークを通してさまざまな方と出会い、話を伺うことで、社会で起こっている問題への関心を高めていきませんか。地域の新たな方向性を模索する方々から学ぶことは多岐に渡ると思います。地域で学んだことを整理し、皆さんなりに社会の方向性を考えてほしいと思います。また、そうした学びの成果を聞き手に説明し、読み手に伝われる文章表現能力も身につけてもらいたいと思います。ゼミナールで活動する3年間という時間のなかで、自分自身の能力に気づき、成長を実感できるような大学生生活を送ってもらいたいと願っています。
研究成果
- 中山間地域農業・農村の実態と政策課題に関する研究
- 有機農業や環境保全型農業を通した農業振興の方向性に関する研究
- 農村地域づくりに対する大学生の参画意識と活動意義の検証
業績の詳細は、次のサイトをご参照ください。