Q. ゼミではどんなことを研究していますか?
日常で感じるちょっとした疑問について文献を調べ、実験をして、自分なりの結論を導き出し、皆で議論をします。研究対象の必要条件は、人間に関連していることです。つまり、ほぼ何でもありです。夏休みの自由研究を、やや高いレベルで年中やっているイメージです。当ゼミの目標は、社会に出てさまざまな状況・情報に接したとき、論理的思考をベースに対処できるようになることです。
Q. ゼミの様子は?
基本的には和やかな雰囲気です。当ゼミではあらゆる場面において、論理的思考が重要なポイントとなります。調べたこと、実験したことを発表するときには、教員から鋭い指摘を受けることや、学生同士でも厳しい議論が交わされる場面もあります。
Q. ゼミの特徴は?
担当教員は体育を担当しているので、しばしば身体を動かす機会があります。運動学習の神経生理学・認知心理学的実験実習として、冬合宿ではスノーボードを満喫します。夏合宿では、水上におけるバランス能力の検証と題して、バナナボートを楽しんだこともあります。
これまでの卒業論文・研究論文のテーマ例
- プロ野球中日ドラゴンズ落合監督に学ぶ長期的な成功を収める組織のマネジメント法
- 安価な区間タイム測定装置の作製とスポーツ科学への応用
- 野球の攻撃と守備の関連性について
- ヨガは空手に活かせるのか
- アフォーダンスと知覚判断
- 中学生水泳選手の水泳能力の変化
- 他人に左右される人間の心理
1年間の主なイベントスケジュール
07月 懇親会
08月 夏合宿(2・3年生:研究報告)
12月 懇親会
02月 冬合宿(2・3・4年生:研究報告)
03月 新ゼミ生歓迎会
OB・OGの就職業界TOP3
- 流通業(商社・百貨店・量販店など)
- 不動産業(土地開発・不動産販売など)
- 公務(省庁・地方自治体・警察・消防など)
学生へのメッセージ
当ゼミは、自分で考えることを特に大切にしています。さまざまな情報に対し、疑問を持たずにそのまま受け入れてしまう学生が多いことに危機感を覚えています。大学においては、哲学的意味での批判力を高める意識を持ってもらいたいと思います。
研究成果
例えば、左手でペットボトルを持ちながら右手でフタを開けるときなど、日常的な動作の多くでは、複数肢を協調させて動作しています。そうした協調動作を行うときの脳活動は、一つの手や足の動作を行うときの脳活動を単純に足したものではなく、協調させるための余分な脳活動が必要となっていることが知られています。
私の最近の論文「Interlimb coordination from a psychological perspective」では、動作の協調においては心理学的視座が重要なことを指摘しています。例えば、結果として同じ動作を行っていたとしても、各身体部位の動作を並列的に行うという意図のもとで動作を行う場合と、全動作を統合した意図のもとで動作を行う場合とでは、脳活動(神経制御機構)は変わってきます。こうした研究結果は、運動の効率的な学習方法を考える上で重要な貢献をしています。
山中湖での夏のゼミ合宿
皆で楽しく議論します