Q. ゼミではどんなことを研究していますか?
倫理学とは、「相互尊重」を追究する学問です。当ゼミでは、現代の倫理的な諸問題について、どのように考えどう行動していけば、「相互尊重」の関係性を実現できるのかを考察していきます。そして、相互に尊重し合える関係とは、それぞれが自己肯定感を持てるような関係に他ならないことを確認できたらと思っています。具体的には、「脳死・臓器移植」「安楽死」など生命に関わる倫理的問題、「性暴力」などセクシュアリティに関わる倫理的問題、「雇用差別」「過労死」など経済に関わる倫理的問題について考察を加えていきます。
Q. ゼミの様子は?
人文科学科目のゼミなので、文献を読むことが中心になります。具体的には、まず各自興味のあるテーマを選び、そのテーマに関する文献を読んでレポートを作成します。さらにそのレポートに基づいて発表・討論を行います。
Q. ゼミの特徴は?
少数精鋭で、アカデミックかつ、落ち着いた雰囲気です。文献を読み学問的知見に基づいて思考を積み重ねていくことや、多様な考えに触れ、それらの考えを柔軟に吸収することができる学生が集まっています。
これまでの卒業論文・研究論文のテーマ例
女性差別の歴史・同性愛と異性愛・死生学・脳死・臓器移植・安楽死・性暴力・労働法など。s
1年間の主なイベントスケジュール
懇親会(相談に応じて実施)
OB・OGの就職業界TOP3
- 公務員・団体職員
- 情報通信業(通信・マスコミ・インターネットサービスなど)
- その他
取得者の多い資格
- 教員免許
学生へのメッセージ
ゼミは研究(勉強)の場です。3年間、学問的知見を吸収する意欲をもって、倫理学の諸問題に関し地道に研究(勉強)を進めることができる学生と共に学びたいと思っています。また学生には、当ゼミが拠って立つ倫理学という学問の性格上、自身のこれまでの考え方を見つめ直す覚悟および柔軟性を持ってほしいと考えています。
研究成果
主に以下の3つのテーマで研究を進めています。
1)英米哲学を基礎にして、バイオエシックス(生命倫理学)やジェンダー論など、応用倫理学分野の研究に取り組んでいます。特に、「自己決定」や「ジェンダー」の概念をどう理解すればよいのかについて考察を試みています。
2)サイバー・カルチャーにおける自己、および、身体が提示する倫理的可能性とはどのようなものかを考察しています。具体的には、サイバー・カルチャーの分析を通じて、「生物学的に把握された身体」に結び付けられた自己のみならず、その身体の枠組み自体が「言語的に媒介された相互行為を通じて形成される知」たらざるをえないという認識が、倫理的にどのような地平を切り開くのかを考察しています。
3)日本アニメに見られるポスト・ヒューマニズムがどのような身体イメージを生み出しているのかについて分析を試みています。また、そうした身体イメージに拠って立つとき、「他者」はどのように捉えることができるのかを考察しています。
本はゼミへの扉です
研究成果は財産です