Q. ゼミではどんなことを研究していますか?
会社法は、会社に対する法規制であり、会社と密接に関係します。また、会社法は、起業増加や抑制・倒産防止や整理などの経済対策に用いられるツールであり、企業の不正や腐敗防止のための会社の経営機構や監視・管理システム(コーポレート・ガバナンス)について規定する法律なので、経済・経営と密接に関係します。
現在の日本社会は企業社会ともいわれ、たくさんの税収を担う民間の力に支えられています。つまり会社法の視点は、公共政策を行う上でも大変重要です。もちろん、企業会計・税法などとも密接に関係します。これらを学ぶことは、優良企業や公的機関への就職、税理士・公認会計士などの資格取得の足がかりになります。また、ゼミで得た3年間の知識は、卒業後40年以上続く社会人生活の備えにもなります。
Q. ゼミの様子は?
2年生前期では、ゼミ生の交流を深めるため、くじで決めた男女混合グループごとに、2年後の就職を踏まえた企業研究・業界研究などのプレゼンテーションを行います。パソコンや書画カメラを用い、和やかな雰囲気の中で行っています。夏合宿では先輩との交流の場を設け、いろいろと相談できる環境を整えます。皆、それが楽しいようで、とても盛り上がります。
2年生後期から会社法の個人発表をするため、SDGsと会社の関係についてのグループ発表、2年の最終講義が近づくと資料のつくり方、著作権などを勉強します。3年生は会社法等の判例研究を個人発表しますが、発表内容のレベルは高いです。4年生では、卒業論文を書きます。こちらもレベルが高く、中には修士論文レベルのものもあります。
Q. ゼミの特徴は?
このゼミは男女半々程度の比較的人数の多いゼミのため、人間関係の構築・自分の適性の発見などにも役立ちます。2年生ゼミはとても楽しんでいる学生が多いようです。また、学生によると、3年生での個人発表をクリアすると、ワンランクアップしたような気分になるそうです。さらに卒業論文を書き上げたときの達成感が、大学生活全体の達成感を高めているようです。ゼミでは企業などの見学、外部者の講演会、他ゼミとの交流(合同講演会や合宿)などを行うこともあります。
これまでの卒業論文・研究論文のテーマ例
- 金融機関の提携・合併等とその戦略
- 証券外務員の権限とその責任
- 保険会社の現状と未来
- 金融商品開発に関する一考察
- 米国企業腐敗防止法についての研究
- 株主の権利行使に関する利益供与に対する規制(民事責任と刑事責任の事例研究)
- 会計監査人の義務と責任
- 事業承継に関する問題点
- コーポレートガバナンスにおけるSDGsの要請
1年間の主なイベントスケジュール
04月・05月・09月 他学年との交流(発表指導等)
07月~09月 第1回ゼミ合宿(3年生が準備し、他学年との交流会を兼ねます)
02月~03月 第2回ゼミ合宿(卒業旅行や2年生が準備する合宿で毎年あるとは限りません)
※1年間を通じ、法学部図書館見学、企業見学、専門家・企業人・公務員等による講演会、大学外での行事、オープンキャンパスへのゼミ参加(隔年程度)などを予定しています。
OB・OGの就職業界TOP3
- 金融業(銀行・信用金庫・証券など)
- 保険業(保険・共済組合など)
- 公務(省庁・地方自治体・警察・消防など)
取得者の多い資格
- 簿記検定(日本商工会議所主催)
- 証券外務員
- ファイナンシャル・プランナー
- 宅地建物取引主任者
- 歯科医師免許
学生へのメッセージ
当ゼミでは学生を大人として扱っています。ゼミ生は私にいつもいろいろ気遣ってくれるので、とても幸せに感じています。趣味を共有したり、一緒に遊びに行ったりする学生もいます。第二のお父さんのような存在と感じてくれている学生もいて、卒業後に遊びに来たり、結婚式などに呼んでくれたり、子どもを見せに来てくれたりすることもあります。そうして慕ってくれる存在は、自分にとって宝物です。
研究成果
代表的な法律の一つである「商法」、その中でも特に日本やヨーロッパの「会社法」を中心に研究しています。契約内容が商行為(ビジネス)の場合には「商法」が優先して適用されます。さらに会社の設立・運営等に関しては「会社法」が優先して適用されます。「商法・会社法」は経済活動と密接な関係を持つ法律です。世の中が変化しているのに法律はそのままでは経済活動の進展に対応できません。法律雑誌や会社の機関誌にて研究発表をし、今の時代に不適応な法の内容を指摘したり、規定が不十分なところを指摘したり、こういうふうに法を改正すべきだとかこういう法律をつくるべきだとかいう提案をしたりする仕事をしています。
今、社会人として活躍中の卒業生たち
楽しい楽しいゼミ合宿