Seminar
ゼミナール
西洋中世史から人の本質を探る
杉藤ゼミ
テーマ
中世ヨーロッパ文化史
分類
教養研究
担当教員
杉藤 久志 Hisashi SUGITO
ゼミの内容
歴史
言語
文化
社会の仕組み
人の思考・感情・行動
ゼミの特徴
じっくり研究型
Q. ゼミではどんなことを研究していますか?

メガネやボタンの付いた服など、私たちが日常的に触れている物の多くは、ヨーロッパの中世に生まれました。これから皆さんが入ろうとしている「大学」という制度ができたのも中世です。当ゼミでは、中世ヨーロッパの文化を通して西洋社会の根源を理解し、人間の本質を探ることを目標としています。「中世」とは、古代と近代の間の時代を指す言葉ですが、このゼミでの研究の特徴は、中世を単なる時代区分として考えないところにあります。

中世は時代区分を離れて、近代以降も一つの概念として受け入れられてきました。現代においても中世風のファンタジーやゴシック建築など、多くの人が中世に魅力を感じています。時代を超えた中世の魅力は何かを考えることで、人間の中で変わらずに存在し続ける要素を探求しています。そのため、歴史的な視点があれば、中世に限らず、現在に至るまでのヨーロッパを幅広く研究することも可能です。また、宗教や芸術などにおいて、中世には西洋文化の基本が詰まっているので、一般的な意味での教養を身に付けることもできます。

Q. ゼミの様子は?

中世の文化を一般向けに解説した教科書を読み進めています。メンバーが交代で内容を解説する形式です。また、教科書で中世の都市や建築などが登場するたび、映像資料による解説を行っています。研究テーマを決めた後は、授業中に研究の進み具合を報告し、こちらからアドバイスする時間を設けています。グループワークよりも、それぞれが自分の興味を探究することを大事にしています。

Q. ゼミの特徴は?

1年目から、ヨーロッパ文化に関する本(キリスト教の基礎や都市の発展、美術史など好きなものを選べます)を授業外で毎月1冊読んでレポートにまとめ、提出します。読書習慣を身に付け、日常的に問題意識を持ち、それを継続して掘り下げていくことを重視しています。また、教会建築や映画、絵画などに直接触れることで、古い文化に親しめる機会をつくっています。

これまでの卒業論文・研究論文のテーマ例
  • 「『サー・ガウェインと緑の騎士』における誠実」
  • 「海と中世ヴェネツィアの発展」
  • 「中世ヨーロッパの戦争による建物の変化」
  • 「イギリスとヨーロッパ大陸の歴史的関係から見るEU離脱問題」
1年間の主なイベントスケジュール

07月 前期打ち上げ
01月 後期打ち上げ

※その他、教会見学・映画鑑賞・美術展訪問などを行っています。

OB・OGの就職業界TOP3
  • 公務員(市役所等)
  • 金融(銀行・保険)
  • 不動産
取得者の多い資格

特にありませんが、留学や TOEICなど英語の資格を希望する場合は個別に相談に乗ります。

学生へのメッセージ

中世の英文学を専門としています。もともとは古い英語を調べるのが好きで、昔の文学作品を読むうちに、中世には近代以降の常識に捕われない面白さがあると思うようになりました。物事の起源を探ることや古い物が好きな人と一緒に研究できればと思います。

研究成果

これまでは、中世の人にとって「心」とは何であったのかを研究してきました。学問の世界において、中世は長らく、自己意識のない時代として扱われてきました。自分が自分であるという感覚は、近代以降のものとされてきたのです。しかし、時代によって人間の心の存在は深くなったり浅くなったりするものだろうか……と疑問を持ち、「心」の研究を進めてきました。

中心的に取り上げた作家はトマス・ホックリーヴという15世紀ロンドンの詩人です。ホックリーヴは、中世という時代において、自己の内面描写が大変多い詩人として知られています。彼の詩を研究した結果、心の存在を詩の言語で表したり、伝えたりすることの限界について繊細に考えている詩人であることが理解できました。「心を豊かに書く詩人」というホックリーヴの一般的な評価に対して、「心の言語的な捉え難さ」こそが彼のテーマであることを提案しました。

教会めぐりをしました

ゼミ生が読んでいる文献の一例です

© Nihon University College of Economics All rights reserved.