Q. ゼミではどんなことを研究していますか?
「言葉の仕組み」から「社会・文化のリアル」を解読します。当ゼミでは、スペイン語と日本語の対照研究を軸に、言葉の多様な姿を追究しています。単に文法や語彙を分析する従来の「狭義の言語学」にとどまらず、社会と言語が交差する領域へと視野を広げています。たとえば、街中のサインやポスター、グラフィティから社会を読み解く「言語景観(Linguistic Landscape)」の研究や、1970〜80年代のスペインで起きた民主化と文化爆発「モビーダ(La Movida)」期におけるポップカルチャーと言葉の変遷など、社会現象と深く結びついた「生きた言葉」を多角的に解析していきます。「日本語とスペイン語で表現や視点はどう違うのか?」「社会の動向やサブカルチャーは言葉にどう影響を与えるのか?」という問いに対し、自分自身の関心を引き寄せて自由にアプローチできるのが本ゼミの面白さです。
Q. ゼミの様子は?
誰でも自分の関心や意見を気兼ねなく口にできるオープンな雰囲気です。「こんな素朴な疑問を言っても大丈夫かな?」「このカルチャーが好きなんだけど…」といった心配は一切不要です。教員もゼミ生も、お互いの視点や「好き」という感覚をリスペクトしているため、自由で活発なディスカッションが生まれています。自分の言葉で発言し、多様な意見に触れる中で、楽しく思考を深めていくことができます。
Q. ゼミの特徴は?
スペイン語初学者向けの入門書を多数手掛ける教員がゼロから丁寧に指導するため、スペイン語についての事前知識がなくても「言葉や社会への興味」があれば安心して参加できます。研究対象は「言語景観」や「カルチャー」です。教科書の中の言葉だけでなく、街の言語景観(看板・サイン・メディア)や、スペインの文化革命「モビーダ」に代表されるサブカルチャーの言葉、さらには日本の現代社会の言葉まで、時代や社会を映し出すリアルな表現を楽しく分析できます。日本語とスペイン語、日本語と英語、英語とスペイン語、あるいは参加者が履修している第二外国語と日本語あるいは英語等、複数の言語を比較対照して「視点の転換」を経験できます。それにより、私たちが当たり前に使っている日本語や日本社会の構造が鮮やかに見えてきます。
これまでの卒業論文・研究論文のテーマ例
カタルーニャにおける言語政策・スペイン憲法・ZARAの経営戦略・「リーガ・エスパニョーラ」など、硬軟さまざまです。派遣交換留学でコルドバ大学に留学していた卒業生は、研究論文もスペイン語で書きました。
1年間の主なイベントスケジュール
04〜05月 新ゼミ生歓迎会(スペイン料理店で)
07〜08月 前期打ち上げ
02〜03月 卒業生送別会(スペイン料理店で)
※その他、スペイン関係の美術展・映画などの鑑賞、スペイン政府により各国に設立されたセルバンテス文化センター(市ヶ谷)の見学・合宿など、年度ごとにさまざまなイベントを企画しています。
OB・OGの就職業界TOP3
- 金融業(銀行・信用金庫・証券など)
- 運輸業(鉄道・旅行・運送など)
- サービス事業(税理士・会計士・コンサルティングなど)
取得者の多い資格
- スペイン語検定(西検)
学生へのメッセージ
「私なんて…」は捨てて、「言葉の面白さ」を一緒にこじ開けましょう!語学の得意・不得意は関係ありません。大切なのは「なぜこの言葉はこう使われるんだろう?」「スペイン語と日本語のこの違い、面白くない?」という素直な知的好奇心と違和感(センス)です。言葉は、社会や人間のあり方を映し出す鏡です。本ゼミで「言葉を客観的・多角的に分析する眼」を磨けば、卒業後もどんな社会で生きていくための強力な「武器」になります。自分だけの問いを見つけ、知的でワクワクする冒険に飛び込んでみませんか? みなさんとゼミで議論できるのを楽しみにしています!
研究成果
これまでは語彙研究を中心とした言語学分野での論文・学会発表を精力的に重ねてきました。また、これからスペイン語を学ぶ学生や一般の方々に向けた初学者向けの入門書・文法書などの著書・出版も多数手掛けています。現在はこうした対照言語学の確かな基礎の上に立ち、1970〜80年代スペインの文化革命「モビーダ(La Movida)」期におけるポップカルチャーと言葉や、街の中の「言語景観」など、社会・文化現象と結びついた新たな領域へのアプローチにも精力的に取り組んでいます。



マドリードの伝説的バー「La Vía Láctea」店内。70〜80年代の文化運動「La Movida」の熱気を今に伝える空間であり、ポップカルチャーと視覚言語・言葉の関係を紐解く象徴的なフィールドです。

街の扉や壁面に刻まれたグラフィティやサイン。教科書を超えて、言葉が都市や社会の中でどう機能・表現されているかを分析する「言語景観」の研究対象です。

マドリード近郊のエル・パルド。スペインの歴史や建築、地域社会のバックボーンに触れることで、言葉の背景にある文化への理解を深めます。



「本場のイカ料理や鴨のパエリア、チュロスなどの豊かな食文化。言語だけでなく、人々の暮らしや日常に根ざした『生きたスペイン』を五感で体感します。

セルバンテス文化センター東京の図書館にて、館長およびゼミ生たちと。学外の公式な文化機関とも連携しながら、生きたスペイン語圏の知と社会に繋がる機会を設けています。