中村大輔ゼミ

Q. ゼミではどんなことを研究していますか?

このゼミは令和8年度始まりなので、まだ実績はありません。マクロ経済モデルをプログラムに書いて、パソコンに数値計算をさせることで、シミュレーションを行う予定です。イメージとしては、シムシティという1つの都市の模型を運営するシミューションゲームがありますが、あのゲームのように数式によって表現された一国の小さな模型を自分で作り、「輸出が1%減った場合」「生産性が1%向上した場合」といった様々な状況を設定して、GDPや物価等の経済活動にどのような変化が生じるのかを見るということをしていく予定です。その際に、手計算ではできないことをパソコンに計算させるためにプログラムを書く、ということをしています。もちろん、最初から複雑なモデルを記述するのは困難なので、必要なプログラミングの基礎や数値計算の基礎から学んでいきます。

Q. ゼミの様子は?

このゼミは令和8年度始まりなので、雰囲気はわかりません。ただ、何事も開始するに当たっては使える道具や技術がなくてはなりませんから、2年生の段階では、自分のパソコンでプログラミングができるような環境設定から入り、簡単な数値計算の実演や、マクロ経済モデルを座学で学ぶことを予定しています。その点では、経済学が好きで、じっくりと腰を据えて議論したり、考えたりしたい人向けだと思います。

Q. ゼミの特徴は?

がっつり学術研究志向のゼミです。「ゼミでも必修科目のように座学をしないといけないのか」と思う人も多いでしょうが、大変な分、経済分析に必要なプログラミングスキルや数学力が身に付きます。何より、経済学をもっと深く勉強したいという人に、数学基礎やプログラムという本格的な研究に必須の道具を使えるようになってもらう学び合いの場を提供します。

これまでの卒業論文・研究論文のテーマ例

令和8年度開始のゼミなのでまだ卒業論文・研究論文はありません。ですが、本ゼミで目指す研究は、経済学部の中盤~後期に学ぶマクロ経済モデルを自分でアレンジし、プログラムに書いてパソコンに計算させることで得られたシミュレーション結果をまとめ、何かと比較したり、見込んだ効果が得られたりといった結論にまとめるものを予定しています。

1年間の主なイベントスケジュール

特に予定していませんが、ゼミ生との相談で決めていく予定です。

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学生へのメッセージ

PCを使ってマクロ計量モデルの数値計算をしてみたいという学生に、分析に必要なプログラミングスキルと数学力を提供します。特に、マクロ経済学に関心があり、より深く学んでみたい、シミュレーションをしてみたいという学生に学び合いの場を提供します。

研究成果

マクロ経済学や労働経済学の理論に基づいて、一国全体で見たときの失業率の変化や保有している資産、働いていてもどれくらいの所得を得ていて、所得毎にどれくらいの人がいるのか、といったことを表現できるような経済モデルを作成し、そのモデルと実際の日本経済を比較して、日本の失業変動や所得や資産の分布といった格差に関わる問題を分析しています。一例としては、企業の雇用調整がフルタイムとパートタイムの2種類の労働者で行われるモデルを考え、各々で労働時間を増減できるようなとき、好景気・不景気各々で2種類の労働者は同じ方向に動く(補完的)のか、逆方向に動くのか(代替的)を検証したところ、近年の日本のデータでは補完的だと判明しました。つまり、景気循環に応じて企業が正規職員を非正規職員に置き換えたり、その逆が生じたりといったことはあまり生じていないことがわかったという研究です。

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