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竹中康治特任教授・小林信治特任教授が「公益事業学会賞」を受賞しました

 竹中康治特任教授・小林信治特任教授(執筆・出版時は両氏とも日本大学経済学部教授)の著書(共著)『寡占企業と推測的変動』(令和2年3月30日出版、慶應義塾大学出版会)が、令和4年6月12日に公益事業学会より「公益事業学会賞(著作)」を受賞しました。
 本書は、寡占企業における推測的変動を理論的側面及び実証的側面から議論したものです。ここで推測的変動とは、ある企業が行動する際のライバルの反応についての予想のことです。代表的な寡占理論では、推測的変動(の値)ゼロとされています。これに対して、本書では非ゼロの推測的変動の可能性を静学理論及び動学的理論の観点から議論しています。実際に従来の方法で推測的変動を実証すると、頻繁に非ゼロの推測的変動が推定されます。また寡占理論から見てあり得ないような推定結果が得られることも多くあります。本書では、その理由を理論的な側面から検討し、その検討結果に基づいて、新たな実証モデルを提案しています。
 当該学会の審査委員会では、従来、実証ツールとしてのみ使われ、理論的な検討対象として取り上げられることが稀であった推測的変動概念に理論の側面から検討を加えたこと、また理論と実証のフィードバックを踏まえて議論がなされたことが評価されました。最後に審査委員会は、本書で展開された理論及び実証の議論を規制緩和後のいわゆる公益事業の各分野に適用することを強く望むと締めくくっています。
 なお同著は、令和元年度日本大学経済学部学術出版助成の対象となっています。