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学部長メッセージ(第1回)


 

学部長からの祝辞

 新入生の皆さま、ご入学おめでとうございます。数ある大学・学部のある中で、日本大学経済学部を選んで下さったことに、まずは心より御礼申し上げます。希望と期待を胸に入学の日を待っていらした皆さまにとって、四月一日の入学式が中止となったことは、大変なショックだったと思います。
 私も、四月一日に皆さまの顔を見ながら、お祝いの言葉を直接伝えられなかったことを、とても残念に感じています。令和に入って最初の入学生を迎える諸行事がすべて中止となることなど、ほんの一ヵ月前には誰も想定していなかったでしょう。新型コロナウィルス感染症は、まさに青天(せいてん)の霹靂(へきれき)の事態ですが、その中から学ぶものも少なくないはずです。どうかマイナスにばかり考えずに、プラス思考で授業が始まる日に備えていて下さい。
 とはいえ、外出もままならずストレスも蓄積されてくるに違いありません。そうした中で、是非チャレンジしてもらいたいのは、「読むこと」と「書くこと」です。今まで買ってはみたものの読まずに積んである本や、これまで手を出さなかった分野の本に挑んでみて下さい。本は最初の頁から最後の頁まですべて読まなくていけないのだと思っているとしたら、その常識を捨てて一行でも一頁でもともかく読んでみることです。そこから何かが始まるかもしれませんし、思ってもいなかった世界が待っているかもしれないのです。ともかく、何でも結構ですので本を開いてみることをおすすめします。
 私も日本大学経済学部の卒業生ですが、入学したときに「一万冊の本を読んでやろう」と決意しました。ところがその決意はあっという間に崩れ去ります。四年間で一万冊ということは、一週間に五十冊読まねばならないことに気付いたからです。そんなことは最初に気付いておくべきだったのですが、大学生になったことで勢い込みすぎていたのかもしれません。そこで、目標を、「一万冊の本に触れる」ことへと軌道修正しました。一万冊の本をともかく手に取り、一行でもいいから読むことにしたのです。面白ければ、そのまま読み続ければいいし、興味が湧かなければ次の本に変えていく。そうした中から自分にとって生涯の宝となるような「この一冊」に巡り会うことができるはずです。そして、それは皆さまの得難い財産ともなります。
 次に「書くこと」ですが、私の体験で言えば、「書く」ことは「話す」ことに継がります。正しい文章を書く習慣が身についていると、相手に分かり易く話す能力も自ずと養われていくようです。ものごとを分かり易く、簡潔に伝える能力—これが身に付いていれば何事においても優位となります。
 私は手に取った本の一行目を書き写すことと「一行日記」を大学生の時に行っていましたが、皆さまにも何でもかまいませんので、毎日一行でも文章を書くことを是非実践して欲しいと思います。授業が始まるまでの間に「読むこと」と「書くこと」の習慣が身に付いていれば、知らず知らずの内に皆さまの基礎力が磨かれていき、授業を受ける際に大いに役立つに違いありません。
 コロナウィルス騒動が無事終息して、皆さまの笑顔がキャンパスにあふれる日が一日も早く訪れることを願っています。そのために、経済学部では、コロナウィルス対策チームを中心として、皆さまの安全と健康を第一に考えた対策をこれからも進めていきますので、皆さまも冷静な判断のもとに行動して下さるようお願い致します。また、保護者の皆さまにも、どうぞご理解いただきたく、併せてお願い申し上げます。
 なお、事態の変化に伴って現在通知している日程が変更する可能性があることをご承知おき下さい。不測の事態が生じた時や、また不明な点がございましたら、どうぞ遠慮せずに学生課、教務課に連絡して下さい。
 最後に、皆さまが授業が開始されるまでの間無事に過ごされることを心より祈念して私からの祝辞とさせていただきます。

令和二年四月六日    
学部長 小梛 治宣
 


在校生の皆さまへ

 新型コロナウィルス感染症拡大により、大学のほとんどすべての日程を変更せざるを得ない事態となっています。何ごとも起こらなければ、本日(四月六日)より授業が始まっていたはずでしたが、ガイダンスも開講式・入学式も中止となり、健康診断も延期となってしまいました。
 在校生の皆さまさらにはご父母の皆さまにはさぞや不安な日々をお過ごしのことと存じます。とりわけ、就職活動中の四年生は想定外の事態に身を晒され、大いに戸惑い苦慮されていることと思います。しかし、こうしたピンチの時こそ皆さまが日頃ゼミやサークルで培ってきた底力を見せるときでもあります。経済学部の学生は、「常に明るく、笑顔が素敵」だと外部の方々からよく言われます。私もその通りだと思っています。それに加えて、皆さまにはたくましい精神力と柔軟な思考力が備わっているはずです。
 とはいえ、ゼミやサークルの仲間や指導する教職員と接触し難い現状では、ものごとを悲観的に捉えがちです。しかし、そうした時に必要なのは、皆さまの一人一人が冷静な判断のもとに行動することです。授業が始まるまでには、もう少し時間がかかりそうですが、それまでの間折角自由に使える時間が意図せずして生じたのですから、それを有効に活用していただきたいと思います。例えば、「読む」「書く」といった学習する上では基本中の基本のことは、在宅でもむしろ在宅でこそ可能です。この機会にこれからの人生を送る上で必要な、あるいはこれまでの価値観をひっくり返すような一冊の本に巡り会えるかもしれません。一行でもいいので毎日文章を書くことが身に付けば、それは話す能力を養うことにも継がります。
 ピンチをチャンスに変えた皆さまが、キャンパスを笑顔であふれさせてくれる日が、一日も早く訪れることを願っています。
 不測の事態が起きた時や、様々な局面で不明の出来事や困難が生じた時には、どうぞ遠慮なく、学生課、教務課、就職指導課に相談して下さい。尚、今後事態の変化に伴って、授業開始日等の日程の変更が起こり得ることをご承知おき下さい。経済学部では学生の安全と健康を第一に考えて、対策に臨んでおりますので、ご父母の皆さまにも、どうぞご理解下さるようお願い申し上げます。

令和二年四月六日    
学部長 小梛 治宣